TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

課題を進める手が 段々と速度を落とす 。

時間が経てば経つ程 やる気も失せてゆく 。

ふと目に入ったスマートフォンは 私の顔を反射している 。

可愛いなんて言えない 気に入らない顔が映る 。

見つめる程苛立ちが募ってしまう 。

苛立ちを少しでも抑えようと 、

電源ボタンを押し 、 液晶画面を光らせる 。

そして晴哉くんとのトーク画面 。

お互い ‘ よろしく ’ だけ 送られた素っ気無い画面 。

‘ だいじ ’ 迄打ち 、 ‘ 大丈夫? ’ の予測変換を押す 。

そして削除ボタンを4回 、 4文字分押す 。

此の無駄な作業を 何度か繰り返してしまう 。

約8回目に差し掛かった頃 、

スマートフォンが 自身を少し揺すった 。

名前には緒形晴哉

通知は通話を表示していた 。

考える間も無く 、 指が動いていた 。

我に返った時には 晴哉くんの声が聴こえていた 。

晴 哉

よう 、久しぶり

茉 陽

えと 、晴哉くん?!

10年ぶりに声を 聴いたような気分だ 。

電子音から響く声が どうようもなく嬉しかった 。

最近迄明るい性格だった 声のトーンではなく 、

出逢ったばかりの見惚れた君の声 。

‘ 嬉しい ’ という4文字の 言葉では片付けられない 。

晴 哉

俺もう学校行けねーわ

晴 哉

退学の手続きも終わらせた

茉 陽

な ... んでなの

掠れる声でも どうしても紡がなきゃいけない 。

君を掴んでは離したくない 。

晴 哉

特に意味も無い

晴 哉

そういう気分だったから

君は一時の気分で物事を 終わらせてしまうの

私が知る限り違う筈だ 。

ねぇ 、教えてよ

茉 陽

違うでしょ
そんな理由じゃないよね

電子機器の奥で溜息が聞こえた 。

嫌われようとも知りたい欲が 私の中を掻き立てる 。

相手にとって うざったい程のめり込む 。

晴 哉

急速進行性糸球体腎炎

晴 哉

って知ってるか?

茉 陽

えと 、なんて?

まるで呪文のような単語を並べた 。

其れでも晴哉くんは 慣れた口調だったから 、

晴哉くんにとって 身近にあるものなんだろう

晴 哉

俺がかかった病気

一言で全ての意味を理解した 。

そして君が 消えるんじゃないかなんて

考えたくもない 恐怖が湧き上がった 。

この作品はいかがでしたか?

45

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚