💍
…

ルカス
…主様…。

ルカス
(あれからもう…5日経ったのか…。)

ルカス
…みんなあなたのことを心配していますよ。

ルカス
だからどうか…早く目を覚ましてください。

ルカス
(なんて語りかけても…。)

💍
…

💍
…ン…

ルカス
…!主様…?

💍
…ここ…は…?

ルカス
あぁ…よかった…。

ルカス
ようやく目を覚まされたのですね。

ルカス
おはようございます。
主様。

💍
私…どうして…。

ルカス
実は…、

ルカスは私が倒れてからのことを
丁寧に教えてくれた
倒れた私を
別邸1階の執事たちがここまで
運んでくれたこと
💍
そう…だったんだ。

💍
でも…彼女が無事で本当によかった。

ルカス
…主様は…、

ルカス
彼女を守るためにご自分を犠牲にされたのですか?

💍
え?うん…。

💍
…ただあれは頭よりも先に体が動いたかも。

ルカス
そうですか…。

ルカス
しかし主様…ご自分の身体はもっと大事になさってください。

ルカス
主様にも主様の命があるのですよ。

💍
そうだね…ごめん…。

ルカス
…なんて主様を叱るは違いますね。

ルカス
我々執事がついていながら少女ともに主様を危険に晒してしまいました。

ルカス
本当に申し訳ございません。

💍
そんな…!

💍
2人が必死になって戦ってくれていたのも、

💍
テディが瓦礫からムーを守ってくれたのも、

💍
全部ちゃんと分かってるよ。

💍
だから気にしないで。

💍
…ね?

ルカス
主様のお心遣いに大変感謝いたします。

ルカス
しかし…同じ失敗を繰り返さないためにも、

ルカス
これからはより一層気を引き締めていかなければなりませんね。

💍
程々にお願いね…。

ルカス
ところで…お身体の調子の方はいかがでしょうか?

💍
傷はまだ少し痛むけどそれ以外は全然大丈夫だよ。

ルカス
それはよかったです。
傷には薬を塗って治療に努めましょうね。

💍
うん、ありがとう。

ルカス
…。

💍
…ルカス?

ルカス
主様…ひとつお伺いしたいことがあるのですが…。

💍
聞きたいこと…?

ルカス
はい。
眠っている間…なにか夢を見ませんでしたか?

💍
…!

ルカス
…やはり私の予想は的中していたようですね。

💍
…。

ルカス
よろしければ詳しく教えていただけませんか?

ルカス
もちろん…無理にとは言いません。

💍
…ッ…。

💍
…ごめん…。

ルカス
…。

💍
あ、あまりはっきり覚えてなくて…。

💍
でも…夢なんてそんなもんでしょ?

ルカス
…。

ルカス
確かに…そうですね。

きっと・・・私が何かを
必死に隠そうとしていることにも
気が付いているだろう
ただ今は・・・何も探られたくなかった
知って欲しくなかったから
ルカス
…さぁ、主様。

ルカス
お腹が空いているのではありませんか?

💍
…え?

ルカス
ようやく長い眠りから覚めたんですから。

ルカス
きっと食堂に行けばロノくんが昼食を用意してくれるはずですよ。

💍
う、うん。ありがとう。

ルカス
「いつ主様が目を覚ましてもいいように」…

ルカス
と、毎日3食ちゃんと主様の分まで作っていたんですから…フフッ♡

💍
そうだったんだ。
それは…申し訳ないことしちゃったね。

ルカス
…主様。
そんなことはありません。

ルカス
我々執事にとって主様のお役に立てることは何よりも幸せなことです。

ルカス
ですから…もっと私たちを頼ってくださいね。

ルカス
例え何があっても、
私たちは主様の味方です。

💍
(…!)

💍
(…何が…あっても…)

💍
ルカス…ありがとう。

ルカス
いえいえ。
主様は優しいお方です。

ルカス
くれぐれも無理はなさらないようにしてください。

💍
うん。

💍
…じゃあそろそろ食堂に行こうかな。

ルカス
分かりました。

💍
それと…ルカス。

💍
看病、本当にありがとう。

ルカス
フフッ♡
お礼ならぜひハナマルくんたちに…、

ルカス
そしてムーちゃんにも伝えてあげてください。

💍
うん、分かった。

ルカス
…主様…。

ルカス
きっと主様が見たのはただの悪夢じゃない。

ルカス
そしてなによりあの酷く焦った表情…。

ルカス
一体何を隠しているのか…。

ルカス
…。

ルカス
こればかりは本人の口から聞ける時が来るまで待つしかないね。
