TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

如月 朔良

すみません遅れましたッ...!

息を切らしながら店に駆け込む

支配人

大丈夫だから、すぐ着替えてきてね。

如月 朔良

はい......

支配人の淡々とした声、決して目を合わせようとしない

多分怒ってるな......

如月 朔良

すみません....

もう一度謝りながら支配人の脇を抜けた

私はロッカールームに入り、制服に着替えた

如月 朔良

ふぅ.....

制服の裾をぴっと引っ張り、真っ直ぐ伸ばす

如月 朔良

おっけー

髪も整え直し、準備OK

あ、言い忘れてた.....

私のバイトは、結構高そうなレストランのウエイター

人手不足に困った支配人さんに

バイト。という形で雇われました

当然バイトなので給料はあまり多くはないけど、生活できてるんで大丈夫っす。

主な仕事はホールでお客様から注文を受けること。

料理や飲み物を提供すること。

簡単そうに見えて、実はとっても難しいんです。

さて、私の話はこれくらいにしましょうか。

如月 朔良

如月入りまーっす

私はロッカールームの扉を開け、ホームに入っていった

如月 朔良

すみません、遅れ───

ウエイター

謝んのはいいから、

ウエイター

3番テーブル様の注文お伺いしてきて

苛立ちの混ざった声が、謝罪を遮る

確かに遅れてきたのは事実だけど

謝らせてくれてもいいじゃないですか!

如月 朔良

はい....

でもそんなことは絶対言わずに

私は早足で3番テーブルへと向かった

如月 朔良

ご注文お伺いします。

お客様の前に立ち、小さなメモ帳を取り出す

お客様

フォアグラのソテーと───

お客様

ーー.....

如月 朔良

以上でよろしかったですか?

注文を振り返り、メモを見ながら答える

お客様

.......コクッ

お客様は笑顔でうなづいた

如月 朔良

失礼します。

ぺこっと頭を下げ、注文が書かれたメモをちぎる

これを厨房のところのカウンターに置いて、料理をつくってもらうんです。

とりあえず、注文をうけるまでは終わった

問題は次なんだよなぁ....

如月 朔良

これお願いしまーす

いつも通りカウンターにメモを置くと、

ウエイター

おっそーい ...!

はい来た

ウエイター

注文とるまで何分かかってんの?

如月 朔良

すみません.....

この人は先輩のウエイターさんで、

毎回毎回、私だけに突っかかってくる

ウエイター

.....遅すぎなんだよ、雑魚。

誰にも聞かれないような小さい声で呟き、すねを蹴る

如月 朔良

.....っ!

ちょっと痛いけど、いつも通り。

そう思えば乗り越えられた

んで、この先輩の鬱陶しいところが

お客様とか、支配人とか、他の従業員さんたちの見えない所でやってくること。

これパラハラっていうんじゃないですかねぇ〜?

シェフ

如月さーん、3番テーブル様ー

ナイスタイミングだよ、シェフ!

如月 朔良

あ、はーい

私は逃げるようにカウンターへ料理を取りに向かった

ウエイター

あー、終わったわー

少しずつ電気が消え始めたホール

先輩が前髪をかき分けながらロッカールームで着替える

疲れてんのはみんな一緒だっての

ウエイター

なんでこんな使えない後輩なんだろねー

先輩は私を睨みながら聞こえるように言い放った

別に何言われても気にしなーい

如月 朔良

なんで嫌味ばっか言う先輩なんでしょうかね〜

私も聞こえるような大きさの声で反論する

何も言わないとは言ってないからね。

ウエイター

は?

ウエイター

うっせぇんだ───

如月 朔良

お疲れ様でしたー

先輩が何か言いだす前に私はロッカールームを後にした

支配人

如月さんお疲れ。

如月 朔良

あ、お疲れ様です

店を出たとき、支配人に声をかけられる

多分シフトのことだろう

支配人

あの、次のシフトのことなんだけど、

ほぉれ、見ろ見ろ

如月 朔良

あーっと、ちょっと待ってくださいね.....

私はスケジュール帳で来週の予定を確認する

こんときだけ、芸能人になれた気分

如月 朔良

来週は────

「空いてます」

そう言おうとしたが、何故か口が動かない

理由はすぐに分かった

きっと、このバイトに苦痛を覚えているからだと思う

仕事自体は苦しくないけど、わざわざ嫌ぁな先輩のもとで働くことないと思うし。

『 楽しまずして何の人生ぞや。』

って吉川英治さんも言ってるし。

支配人

如月さん....?

支配人の心配した声が聞こえた

如月 朔良

支配人。

けど、かえってそれが私の背中を押す

如月 朔良

私、このバイトやめます。

終わり。

なんか今日キテません?

.............

そうでもないか。

久しぶりに日曜と月曜が休みなので

すっごいみなぎってきます.....w

今日は歌い手さんたち出ませんでしたー......

でもタグはつけときます。

(  ˙-˙  )

この作品はいかがでしたか?

303

コメント

3

ユーザー

神ですね。あと、 先輩ちょっとウザ██ですね

ユーザー

え…神ってます。目が幸せだと叫んでますもん(?)

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚