TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

『だから・・・ありがとう』

何故だろう

心に何かが引っかかっているような気がする

人間解剖係

・・・理沙子、久々にあったのに、なんでさくらちゃんをリーダーにするなんて身勝手なことを考えてたんだ・・・

人間解剖係

僕の愛した理沙子じゃない・・・

優來

やっぱりそうですか

人間解剖係

・・・?!

優來

あ、ミスターX、勝手に入ってすみません

優來

なんか・・・気になっちゃって

優來

元気・・・ないなぁって

人間解剖係

・・・ノックくらいしなさい

優來

はい・・・ごめんなさい

優來

で・・・その・・・今まで話していなかったことって?

人間解剖係

あぁ・・・そうだったな

人間解剖係

全て話すと言ったっけな・・・

人間解剖係

仕事についてだ

人間解剖係

君にはただ、信頼してくれる友達、恋人などを作りなさいとしか言っていなかった

人間解剖係

それはなんの為にするのか

人間解剖係

何をする為の人なのか

人間解剖係

他にも色々教えることがある

優來

・・・分かりました

人間解剖係

順を追って話すから、よく聞いているといい

人間解剖係

僕達の仕事は・・・人間解剖係だ

優來

人間解剖・・・?!

優來

何・・・それ・・・

人間解剖係

・・・君は小さい頃、居場所がほしいと言った

人間解剖係

何をしてでも。

人間解剖係

だから僕は君を人間解剖係の人間にした

優來

・・・人間解剖係って・・・何をするんですか

覚悟はしてた

いつか詳しい話を聞いたら、何か怖くて恐ろしいことをしなくてはならないかもしれない、と

けれど・・・

人間解剖係だと思いもしなかった

人間解剖係は多分、その名の通り人間を解剖するんだと思う

人間解剖係

・・・人を騙し、解剖することが仕事だ

優來

・・・

優來

(やっぱりそうだ)

優來

私、人を騙すの、嫌です

人間解剖係

・・・そうだろうな

人間解剖係

僕も最初は・・・辛かったよ

人間解剖係

だけど、これが宿命なのだと知ったから、僕は今、頑張って人間解剖係をしている

人間解剖係

人間を騙すなんて無理だっ!

人間解剖係

父さん、どうして人間解剖係なんてやらなきゃ行けないんだよ?!

悟史

葱、よく聞きなさい

悟史

これから地下室に行って、お前を確かめる

人間解剖係

確かめる・・・?

悟史

人間解剖係という宿命を背負っていけるか

悟史

その確かめだ

悟史

もし確かめられたら、宿命だと思って誇り高く生きなさい

悟史

そして、もし確かめられなければ

悟史

・・・出ていきなさい

人間解剖係

・・・は?!

人間解剖係

出ていく?!

人間解剖係

どうして僕が・・・?!

悟史

・・・実の息子であっても

悟史

代々受け継がれている人間解剖係を途切れさせるような息子は

悟史

要らないからだよ

人間解剖係

・・・っ!

人間解剖係

(絶対に認めさせてやる・・・!)

悟史

さぁ葱

悟史

腕を出しなさい

人間解剖係

腕・・・?

人間解剖係

なんで・・・?

悟史

・・・よし。出来た

人間解剖係

何するんだよ!

人間解剖係

虐待じゃねぇか・・・!!

悟史

虐待じゃない

悟史

確かめだよ

悟史

その状態で3日以内にこの地下室を出て見せろ

人間解剖係

・・・ここから出たらいいんだな

悟史

そうだ

そう言って父さんは地下室の扉を閉めた

悟史

葱・・・ごめんな

悟史

だけど・・・これが伝統なんだ

悟史

期待しているよ

悟史

頑張れ、葱・・・

人間解剖係

君には確かめをしていないだろう?

人間解剖係

それは、僕がリーダーになって、その伝統を消したから確かめをしなくてもよくなったんだ

優來

・・・その確かめで、地下室から出ることは出来たんですか?

人間解剖係

気になるかい?

優來

はい

人間解剖係

・・・分かった

人間解剖係

続きを話そう

人間解剖係

はぁ・・・

人間解剖係

どうせ僕はここから出られないで終わるんだろうな

しばらくは何も起きなかった

だけど・・・

ガチャッ

人間解剖係

なんだ・・・あれ

扉が開いたような音がした後、人間が入ってきた

人間解剖係

だ、誰だ・・・?!

人間

タス・・・ケ・・・テ・・・

人間解剖係

はぁ?!

人間

人間解剖係なら・・・

人間

俺を・・・

人間

解剖・・・して・・・くれ・・・

人間解剖係

か、解剖なんて俺はしたくないっ!

人間

そう・・・言わないで・・・くれ・・・

人間

俺を・・・解剖・・・してください・・・

泣き出したかった

だけどその人間は苦しそうだった

助けてあげたい

そう思った

人間解剖係

・・・解剖したら・・・あなたは楽になれるのか・・・?

人間

なれる・・・はずだ

人間

なぁ・・・解剖して・・・俺を助けてくれ・・・

人間解剖係

・・・っっ・・・!!

その時

いつしか父さんが話してくれたことを思い出した

『人間が苦しそうにしていたら、その人の願いを叶えてあげなさい』

人間解剖係

(そうだ)

人間解剖係

(僕はこの人を助けるのが役目だ)

人間解剖係

(この人の願いを・・・叶えなきゃ・・・)

僕は地下室に置かれていた包丁を手に取った

人間解剖係

ごめんなさい

人間解剖係

解剖・・・させていただきます・・・

人間

あぁ・・・お願いだ

人間

・・・ありがとう

人間

人間解剖係さん・・・

僕は勇気をだして人間を刺して、解剖を始めた・・・

人間解剖係

それ後も何人もの人達が解剖して欲しいと言ってきた

人間解剖係

苦しくて泣きそうだった

人間解剖係

だけど、やった

人間解剖係

そしたら、10人ほど・・・解剖・・・した後

人間解剖係

自動的に地下室の扉が開いて

人間解剖係

地下室から出られたんだ

人間解剖係

2日で出ることが出来た

人間解剖係

だけど地下室から出たあともしばらく、僕は宿命から逃げ続けた

人間解剖係

そんな僕が、あの人と出会って変わったんだ

呪われた運命のミスA

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

123

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚