テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

我々怪異研究部!!

第12話 - 夢浦お化け屋敷!!

439

2024年09月28日

#司類

#冬彰

#感動

#ほのぼの

#ホラー

あかまる🍓🐾໊

カフェ

彰人

…で、何で急にカフェ？

司

まぁまぁ、座れ。

類

今日で終業式だったけれど、話っていうのは例の夏休みプランのことかな？

司

ああ！そうだ！

司

そして、この機会に紹介したい人がいてな。カフェに来てもらったのはそのためだ。

冬弥

紹介したい人？

司

もうすぐ来るそうだ！

10分後

彰人

…誰も来ないっすけど、

司

む、おかしいな…

司

もしやまた迷子に…？いや、しかしこの辺りは流石に分かるはず…

冬弥

ま、迷子の可能性があるんですか？

司

ああ。少し抜けている人なのでな。

司

だが、ここぞって時に頼りになるんだぞ！

カランカランッ

？？

わ〜っ！ごめ〜ん、司くん！遅刻しちゃった！

司

あっ、カイトさん！

彰人

(なんかチャラそうな人来た…)

カイト

わ〜！！君たちが怪異部の部員？

カイト

俺はカイト！みんなよろしくね〜

司

この人が、例の怪異部の先輩だ！

類

初めまして、神代類です。

カイト

ん？神代類…？

司

む、もしや知り合いですか？

カイト

いいや、違うと思うけど…どっかで聞いたことあるんだよな〜

カイト

まぁいいや！よろしくね、類くん！

類

はい、よろしくお願いします。

カイト

じゃあ君は？

彰人

東雲彰人です。いつもケーキとかありがとうございます。

カイト

彰人くんね！全然いいよ〜！また持ってくね〜

カイト

じゃあ、最後君は？

冬弥

青柳冬弥です。よろしくお願いします。

カイト

冬弥くんだね！よろしく〜！

カイト

いいね！楽しそうなメンバーじゃないか。

司

はい！楽しく活動してます！

カイト

嬉しいな〜！怪異部なんて、俺の代で廃部だと思ってたもん。

司

先輩の作った怪異部を無くしたくなくて…！

カイト

うん！ありがとう、司くん。

カイト

相変わらず司くんはいい子だね〜！撫でたくなっちゃうよ〜

司

わっ！？せ、先輩！子供扱いは…！

カイト

ああ、ごめんごめん。つい♪

類

なんだか…賑やかな人だね。

冬弥

ですね。

彰人

ちょっとうるさいっすね

冬弥

こ、こら！東雲…！

司

さて、では夏休みの予定について話すぞ！

司

まず、学校の九不思議の調査は夏休み中1つ行う。

司

そして、夏休みということで…普段は出来ない場所へも行こうと思う！

類

おお〜

司

カイトさんと話して、夏といえばキャンプと海だろうという結論に至ったので、キャンプと海に行こうと思う。

彰人

キャンプか…センパイまた山ですけど、大丈夫なんすか？

司

そこに関しては耐える！

冬弥

あの…4人で行くわけでは無いですよね？流石に高校生4人でキャンプは危険では…

司

ああ、それは安心してくれ。

カイト

俺が保護者としてみんなを連れてってあげるから大丈夫だよ〜！

冬弥

カイトさんが？

カイト

うん！知り合いが経営してるキャンプ場があるんだけど、ちょっと安くしてもらえるし、人も空いてる時に使わせてもらえるらしいんだ〜

カイト

みんな、再来週の月曜日から3日間予定ある？

類

再来週は特に無いです。

彰人

俺も。まだそんな所まで決まってないんで大丈夫です。

冬弥

俺も空いてます。

カイト

じゃあ決まり〜！再来週の月曜日、玄先寺山のキャンプ場で2泊3日するって親御さんに伝えておいてね〜

司

はい！ありがとうございます！

類

キャンプか〜。ふふ、初めてだから楽しみだな。

冬弥

俺もです。

冬弥

(東雲と3日も一緒にいれる…！✨️)

カイト

…あっ！ごめん、俺そろそろ行かなきゃ！

カイト

じゃあ再来週の月曜日、車で迎えに行くからね〜！ばいば〜い！

司

はいっ！お願いします！

彰人

再来週はキャンプに決まりましたけど、それまでの活動はどうするんですか？

司

うむ。特に細かいところまではまだ決めてなくてな…

彰人

じゃ、みんなでこれ行きません？

司

む？

類

なになに？「恐怖！夏休み限定夢浦お化け屋敷〜日常に潜む恐怖〜」…？

冬弥

夢浦…って、かなり昔からあるテーマパークでしたっけ？

司

ああ、幼い頃家族と行った記憶が微かに…

彰人

この遊園地、結構近いし夏休みでも人少ないから穴場なんですよ。

彰人

高校生なら500円でアトラクションとか遊び放題のキャンペーンもやってるらしいっすよ。

司

おお！それはいいな！

類

ふふ、そうだねぇ。

冬弥

遊園地…行ったことないから行ってみたいです。

司

なに？！無いのか？！

司

ならば行こう！！

数日後

夢浦遊園地

司

よし！全員揃ったな！

類

しかし、本当に人が少ないねぇ。夏休みなのに。

彰人

ほら、この近所にデッカイ遊園地できたじゃないですか。あれに客吸い取られてるらしいっすよ。

冬弥

あぁ、夢浦も閉園の危機だと地元ニュースでも報道されてたな。

類

えぇ、それは寂しいねぇ…

司

うむ…仕方のないことだとは思うが、

司

まぁ、今日は全力で楽しもうではないか！

類

ふふ、そうだね。

彰人

じゃ、最初はやっぱりお化け屋敷っすか？

司

え、初手から行くのか？？

司

もっとこう…ほら、ジェットコースターとか！

冬弥

…

彰人

あー、青柳高いところダメらしいんすよ。

司

なに？！そうなのか？！

冬弥

はい…すみません、高所恐怖症で…

類

あっ、じゃあコーヒーカップとかは？

司

おお！いいな、近いし！

冬弥

そうですね、コーヒーカップなら大丈夫だと思います。

彰人

流石に野郎4人じゃ狭いから、センパイ達は2人で乗って下さい。俺は青柳と乗るんで。

司

うむ、分かった！行くぞ類！

類

ふふ、は〜い！

冬弥

(東雲と…！✨️)

※コーヒーカップの背景が見つかりませんでした

コーヒーカップ

司

うぉぉおおぉおお？！！？！！類ぃいぃ！？！

司

回し過ぎだあああ！！！！

類

ふふふ、コーヒーカップって回してなんぼだろう？

司

子供かっ！せいぜい中学生までだろ！

類

おや、司くん。"全力"で遊ぶんじゃ無かったのかい？

司

ﾊｯ！

司

そ、それもそうだな！よし！もっと回すぞ！！

類

ふふっ、もちろん！

彰人

うわぁ、あの2人やべぇ…酔いそう…

冬弥

東雲！これ楽しいな✨️

彰人

おー、良かったな。

彰人

ちょっとくらい回してみるか？

冬弥

ああ、これを回せばいいのか？

彰人

そうそう。硬いから力入れろよ。

冬弥

っ…！よし、回せたぞ東雲！✨️

彰人

おー、その調子その調子。

司

う"っ…流石に酔った…世界が回ってる…

類

おや、大丈夫かい？

彰人

そりゃあんだけ回せばそうなるだろ。

冬弥

先輩達凄かったですもんね✨️

彰人

青柳、回しゃいいってもんじゃねぇと思うぞ。

司

それもそうだが…だが、楽しかったぞ！

類

ふふ、僕も楽しかったよ。

彰人

あと青柳がいけそうなアトラクションって言ったら…メリーゴーランドとか？

司

む、一応地面から足は離れるが大丈夫なのか？

類

馬じゃなくても、座れるようなところもあるし大丈夫じゃない？

彰人

じゃ、俺青柳とそっち乗ります。

司

よし！ではメリーゴーランドへ向かうぞ！

冬弥

し、東雲。

彰人

どした？

冬弥

あの…気を遣ってくれるのは有難いが、俺に構わず好きにしてくれていいんだぞ。

冬弥

行きたいと言っておいてなんだが、俺は乗れるアトラクションも少ないし…

冬弥

俺といると行動が制限されてしまうし、楽しく無いだろう、

彰人

え？いや、楽しいけど。

彰人

つか、俺が好きで一緒にいるんだから一々気にすんなよ。

彰人

あ、もしかして遠回しに俺と居たくない的な？

冬弥

ち、違う！東雲といるのは楽しいし嬉しい！

冬弥

ただ、東雲はそうじゃないと思って、

彰人

お前意外と女々しいとこあるんだなー

彰人

大丈夫だって。楽しそうなお前見るの、結構楽しいから。

冬弥

う…

彰人

え、どうした？？

冬弥

東雲がカッコよすぎて直視出来ない…

彰人

えぇ？wやっぱお前面白いよな。

冬弥

そんな事を言ってくれるのは東雲くらいだ。

類

ふふ、彰人くんって結構カッコイイこと言うよね。

司

……そうだな！

類

大丈夫、司くんもカッコイイよ。

司

なっ！！

司

ち、違うぞ！！別に言って欲しかったわけじゃ無いからな！オレがカッコイイのは当然だ！

類

はいはい。

お化け屋敷前

司

おぉ…り、立派だな…

類

なんかすごい洋館みたいな感じだね。

冬弥

"日常に潜む恐怖"って書いてましたし、やはり日常がイメージなんですかね。

彰人

お化け屋敷に力入りすぎじゃね？まぁ楽しそうだからいいけど。

司

よし…さぁ！行くぞ！

類

はーい、出発〜

彰人

司センパイ、類センパイの後ろに隠れるの早くないですか？？

司

仕方ないだろう！もう既に怖い！

彰人

はぁ…早く受付しますよ〜

受付人

ようこそお越しくださいました。

受付人

3名様ですね。どうぞ。

彰人

えっ、あ、いや。4人です。

受付人

え？…あ、失礼致しました！

受付人

4名様ですね。大変失礼致しました。

受付人

ではどうぞ、行ってらっしゃいませ。日常へ潜む恐怖へ…

お化け屋敷内

彰人

もー。センパイが隠れてるから、3人だと思われたじゃないですか。一瞬ビビりましたよ。

司

す、すまん！

類

しかし、外観もだけれど中も意外と綺麗だね。暗いけど。

冬弥

そうですね。お化け屋敷って、ボロボロのイメージありますけど…

司

うむ…なんか、普通に人が住んでそうで怖いな…

彰人

結構広いっぽいし、早く行きましょ

司

あ、ああ。

ｽｯ…

司

ん？

一瞬、玄関先の廊下を横切る黒い影が見えた気がした。

司

い……いいい、今、何か…！？

彰人

え？何かいました？

司

く、黒い影が通らなかったか…？

冬弥

あ…見てませんでした、

類

僕もそんなところ見てなかったなぁ

彰人

とりあえず行きましょ

司

ここは…洗面所か？

彰人

なんか普通の家って感じっすね

類

あれ、これ何だろう？

司

…！？

冬弥

お、御札ですね…

彰人

うわ……なんかガチっぽいな。リアル。

司

は…早く次行こう！

彰人

風呂って入れんのかな？

ガチャッ

司

ひいっ！？

彰人

あー、流石に閉まってるか。

冬弥

勝手に触って良かったのか…？

類

ここは特におどかし要素もないみたいだね。次行こうか。

類

ここは…リビングか。

冬弥

すごい…さっきまで人が住んでたみたいな雰囲気ですね。

ふわっ

司

！？

突如、足がくすぐったいような感覚に襲われた。

司

な、何……

司

ひぃっ！？！

見ると足に長い髪の毛が絡みついている。

司

ギャァァアアアアア！？！？！

類

わっ！？

冬弥

ﾋﾞｸｯ

彰人

え？！何すか！？

司

か、かかか、髪の毛……っ！！！

類

髪の毛？

冬弥

…わっ、本当ですね。足元に長い髪の毛が、、

彰人

うわー、なんか生々しくて嫌だな。

類

おどかすというよりは、不気味な雰囲気を楽しむお化け屋敷みたいだね。

司

たしかにリアルで気味が悪い…

ザザッ…ザザザッ

司

！？！

突然部屋のテレビが点いたと思ったら、砂嵐が映し出された。

司

ひ、ひぃっ！？！！

類

わっ、急に点いたね。

冬弥

び、びっくりした…

彰人

…何か寒くね？エアコンついてる？

司

む…エアコンは見当たらんが…たしかに少し肌寒いな。夏なのに。

類

お化けが近くにいるんじゃないかな。

司

こ、怖いこと言うな！！

冬弥

たしかに寒いですね…不気味だし、

彰人

そろそろ次行くか。

冬弥

ここはベッドルーム…ですね。

司

……なんか、右のベッド、ちょっと膨らんでないか？

類

え？

彰人

…本当だ。なんかいるみたいな、

司

る…るるる、類っ、類！

類

はいはい、大丈夫だよ。

彰人

捲ってみます？

冬弥

えっ、め、捲るのか？？

司

や、やめろ！！早いとこ立ち去ろう！！

類

え〜、折角来たから見ていこうよ。

彰人

捲りますよ〜

司

や、やめろぉっ！！！

ゴトンッ

彰人

！？

彰人がベッドを捲った瞬間、何か重たいものが床に落ちた。

彰人

うっわ！？

司

な、何だ？！

見ると床には長い髪の女性の生首が落ちていた。

司

ぎ…

司

ギャァァアアアアア！？！？！？

冬弥

う、うわっ…！？

彰人

やば、ビックリした〜…マネキンか。

類

び、ビックリしたね…流石に、

司

も、もう早く出よう…っ！！！

彰人

そうですね。何か不気味だし。

冬弥

あれってそのままにしてていいんだろうか…？

彰人

演出だろうし大丈夫だろ。気になるなら直しとけば？

冬弥

さ、触るのはちょっと……

類

おや、地下階段があるね。

司

ち、地下階段！？！？

彰人

2階への階段は封鎖されてたし、こっちがルートっぽいですね。

冬弥

ち、地下か……

司

地下…

類

ふふ、レッツゴ〜

司

う、うおっ、汚いな…

冬弥

う、埃が…

類

荒れてるねぇ…上は綺麗だったのに、

彰人

うわっ、このテレビ古！ブラウン管じゃん！

冬弥

ほ、本当だ！初めて見た…

司

なんか…不気味だな。人の気配はしないのに、人が住んでる感じがする、

類

だねぇ…ちょっと気味悪いね。

彰人

ゴミとかもやば…しかも、黒いビニール袋じゃん。死体が入ってたりして。

司

やめろ？！

類

ふふ、雰囲気も相まってそんな気もしてくるね。

ガタンッ

司

！？！？

司

な、なんの音だ！？

冬弥

あ、すみません。少し腰をぶつけてしまって…

司

な、なんだ。ビックリした…大丈夫か？

冬弥

はい、大丈夫です。

類

ここ狭いもんねぇ。

彰人

男4人じゃ流石にキツイわな。

司

も、もういいだろう？早く戻ろう！

冬弥

あ、ちょっと待ってください。床に何か…

冬弥

！？

司

今度は何だ？！

冬弥

いやっ、床に包丁が落ちてて…

彰人

何？！踏んでねぇか？！

冬弥

あ、ああ。大丈夫だ。

類

あ、危な……これも演出？

司

さ、流石に本物は置かんだろう…お化け屋敷なんだし、

彰人

…いや、本物っぽくないすか？

冬弥

…うわ、しかも少し錆び付いてるな、

類

鉄の匂いがするねぇ…

司

は、早く出よう！！

彰人

まだ何か落ちてるかもしれないんで、足元気を付けて下さいね。

司

な、っ、長かった……！！

受付人

皆様お疲れ様でした。

彰人

ありがとうございました。

冬弥

全体的に不気味でしたね。

彰人

それな。特に地下室ヤバかった

司

ああ、あの包丁な…オレ的にはベッドの生首もとてつもなく怖かったが。

受付人

地下室…？生首…？

司

え？

受付人

あ、ああ、いえ…何のお話かと思いまして。

彰人

何の…って、このお化け屋敷の感想ですけど…

受付人

え？

受付人

このお化け屋敷に地下室など用意しておりませんが…

司

……え？

彰人

いや、でも2階の階段は封鎖されてたし…

受付人

え、え？？

受付人

ち、ちょっと待ってて下さいね。確認して参ります！

受付人

確認して参りましたが……

受付人

その……地下室などはありませんでしたし、2階の階段は普通に通れるようになってました。

受付人

それと、お化け担当のスタッフも、お客様達を見ていないと…

司

お、お化け担当のスタッフ？！

彰人

え、そんなの居たんですか？！

受付人

は、はい。お化け屋敷なので…

受付人

一応、家の全てにスタッフが待機しているんですけど、誰もお客様達を見ていないと…

類

スタッフなんか…いなかったよねぇ？

冬弥

は…はい。地下室へもたしかに行きましたし、

受付人

……

彰人

あ〜…これも演出…みたいな？

受付人

え……さ、さぁ？どうでしょう…

受付人

とにかく、お疲れ様でした。またお待ちしております。

司

あれは……演出なのか？

類

なんか本当っぽかったけど、、

冬弥

で、でも、演出じゃないと色々おかしいですし…

司

……

彰人

ま、まぁまぁ。終わったんですし、そろそろ飯食って帰りません？

司

そ、そうだな！よし、行くぞ！

続く

我々怪異研究部!!

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

439

9件

12時過ぎに見るんじゃなかった…

なんかもう全体的に怖かった(⁠*⁠﹏⁠*⁠;⁠)

うわ……………読者側も怖くなってくる😰😰でもこれがあかまるの持ち味というか、めちゃくちゃ感情移入させてくるところが良い🤩 どこに伏線や小ネタが隠されているかわからないから、すべてを疑ってしまう……4人で入ってきたのにスタッフが3人と勘違いしたところとか、砂嵐はお化け屋敷の演出かもしれないけど………スタッフが「生首」という単語を聞いた際に首を傾げていたので、あの生首は本物かもしれない。

あかまる🍓🐾໊

プロフィール