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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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それから、3ヶ月後

ゆき

全然効果ないよー。

俺も。

ゆき

4ヶ月前に腫瘍摘出手術したんだけどねー

俺もしてるよ。

ゆき

やっぱ無理だなー

ゆき

ゆきね、リンパにも、肺にも転移してたの。

俺は、肺と肝臓に

肺痛いし、頭痛いし。

ゆき

そっか。ゆきの寿命ってあと3週間なんだって。

マジか…

俺も時間の問題だな。というか俺は4週間だってよ。

ゆき

私の方が早いじゃん。

2週間後

おはよ

ゆき

お、はよ

あと1週間しかないな

ゆき

う、ん

ゆき

今日も、具合悪いよ

そうか。

看護師

浜辺ゆきさん検診です

ゆき

行ってくるね。

ドスッ

ゆき

あれ。歩けない

ゆき

すみません。車椅子をください。

看護師

わかりました。

ゆき

じゃあ行ってくる。

いってら

(ゆきはとうとう歩けなくなったのか。脳腫瘍に圧迫されてるんだな。可哀想に)

(ゆきって可愛くて前向きでいい子だなー。もしかして、俺ってゆきのこと好き??)

ゆき

ただいまー

おかえりー

どうだった?

ゆき

ん?なんか、脳腫瘍が4センチになってた。

ゆき

あと、その脳腫瘍に圧迫されて、足が動かなくなってるし、その次の神経が、心臓を動かす神経なの。

え。

ゆき

だから、もうすぐゆきの人生終わるかも

そんな悲しい話するなよ。

ゆきには俺がついてるから

ゆき

ありがとう

俺もこのあと検診だから。

看護師

藍川翔さん検診です

じゃあ行ってくる

ゆき

行ってらっしゃい

バタンッ

ゆき

翔大丈夫?

あっ、俺も歩けねーや。

すみません。車椅子ください。

看護師

わかりました。

じゃあ行ってくるわ

ゆき

行ってらっしゃい。

ゆき

(翔カッコいいなー。ゆき、翔のこと考えるとほっぺが熱くなる)

ゆき

(これってもしかして、ゆきって翔のこと好きなのかな?)

ゆき

(私の命も、もうすぐ終わっちゃうから、私の気持ち翔に伝えとこう)

ただいまー

ゆき

おかえり!

ゆき

どうだった?

俺の腫瘍は、4センチ

ゆき

ゆきと一緒だ。

俺の肝臓の働きが悪くなってきたらしい。転移してるから。

あと、肺はそんなに悪くなってなかった。

ゆき

そうなんだ。ゆきは、呼吸すると痛いし、頭も痛いし、首のリンパも痛い。

ゆき

あと、たまにフラッとするのはなんでだろう?

ゆき

すみませーん

医者

どうしました?

ゆき

たまにフラッとするのはなんでですか?

医者

それは、たまに心臓の動きが、一瞬止まったりするからです。

ゆき

それって…

医者

もう少しで…という合図かもしれません。

医者

不整脈というのですが、それが多くなると、それの合図です。

ゆき

ということは

ゆきは、大丈夫なんです……

バタンッ

医者

藍川翔さん大丈夫ですか?

看護師

藍川さん藍川さん

医者

今すぐ手術室に運びましょう

看護師

はい。

ゆき

翔……

フラッ

ゆき

うわー。これほんとやだなー。

ゆき

(そうだ!今のうちに翔に手紙書いとこ!)

しばらくして

さっきはごめんね。俺も不整脈だ。初めてだったけど。

ゆき

そうなんだ。私翔が行ってから3回くらいあった。

本当にお前大丈夫か?

ゆき

翔こそ。

フラッ

ゆき

はー。

今の不整脈だろ。

ゆき

うん。大丈夫心配しないで。

ゆき

じゃ、おやすみ

おやすみ

翔が寝てから

ゆき

すいません

看護師

どうしました?

ゆき

これ、私がなくなったら翔に渡して欲しいんです。

看護師

わかりました。預かります。

いよいよ次は最終回

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