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耐えきれませんでした

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耐えきれませんでした

1 - 耐えきれませんでした

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2020年12月04日

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今日、青年が首吊り自殺をした。

クラスメイトや先生、親も、彼が死んでしまうなんて微塵も思っていなかった。

彼の知り合いは涙を流した。

一人を除いて____

あー腹減った

将、今何時だ?

えーっと……12時10分、だね

12時10分?

うん

和哉

ご、ごめん!!ちょっと売店が混んでて遅れちゃった!でも、食べたいって言ってたクリームパンは買ってきたよ

和哉

和哉

……なに?

12時10分だってよ

和哉

10分……遅れちゃったね

遅れちゃったね、じゃねぇんだよっ!

こちとら腹減って死にそうなんだよ!

何、「遅れちゃった」って。それで済むと思ってんのかよ

和哉

いや、混んでて……

言い訳をゴタゴタ抜かしてんじゃねぇよ。「遅れた」これが事実なんだよ

和哉

……

遅れる、なーんてあり得ないよな?

流石に、10分は遅い、よね

今日は俺と将の代わりに課題やってこいよ

和哉

え、そんなに!?

これで許す俺を優しいと思えよ

あ、将は大丈夫か?許せるか?

ああ、僕?僕は、大丈夫だよ…

んじゃ、頼むわー

和哉

和哉

うん

お母さん

将ー?

お母さん

あれ、将……帰ってきてない?

お母さん

お母さん

あら、「お母さんへ」……?

お母さん

手紙なんて…どうしたのかしら?

お母さんへ

お母さん…ごめんなさい。

僕、実は学校でいじめを、"していました"

悪いこと、というのはもちろん知っていました。けれど……

常に目配せをしてくる仁くんに……

恐怖を覚えました。

もちろんいじめている僕が悪く、この世から去りたい、なんて思うのは筋違いですが……

自殺させてください。

和哉くん、ごめんなさい。

こんな弱っちい僕でごめんなさい。

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