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康二
そう言っていつものように人懐っこく笑い、自分の胸に頭を預けてくる向井。その柔らかい髪の感触を、目黒はどこか切ない心地で見つめていた。
蓮
そう言って、目黒は向井の頭を優しくポンポンと叩いた。慣れ親しんだ、メンバーとしての、大親友としての距離感。向井は何の疑いもなく、目黒の言葉を「最高の相棒からの信頼」として受け取っている。それが、今の二人にとって一番正しい形なのだと、目黒は自分に言い聞かせるように微笑んだ。 (……康二は、本当に分かってないな) 目黒は、引き剥がした自分の手のひらをそっと握りしめた。あのネットニュースの『熱烈な視線』という見出し。あれは完全に逆なのだ。本当に熱烈な視線を、必死に隠して向井に注いでいるのは、自分の方だった。目黒にとって、向井康二という存在はとっくに「メンバー」や「友達」の枠を飛び越えている。誰よりも優しく、繊細で、寂しがり屋な彼を、一人の人間として、男として、心の底から愛おしいと思っている。 『じゃあ、付き合っちゃう?』 さっき冗談めかして言ったあの言葉は、目黒にとっては、限りなく本音に近い100%の賭けだった。もし、向井が少しでも赤くなって言葉を詰まらせたら。もし、ほんのわずかでもその気にさせられるなら、全てを投げ打ってでも引き寄せる覚悟があった。けれど、向井の反応は「はあああ!?!?」という、完璧なバラエティ用のリアクションだった。1ミリの邪念もない、純粋な友情と信頼の裏返し。それを見た瞬間、目黒は優しく微笑みながら、心の中で一歩、後ろに引いた。 (これでいい) もしここで、自分が本気の目をして「冗談じゃない」と言ってしまったら、優しすぎる向井はパニックになる。グループのバランスを気に病み、自分のせいで目黒の人生を狂わせるのではないかと、人知れず涙を流すに決まっている。康二に、そんな顔はさせたくない。康二には、ずっと太陽のように笑っていてほしい。そのためなら、この「めめこじ」という都合のいい、けれど最高に特別でいられる免罪符を使って、大好きな男の特等席に居座り続けてやろうと決めていた。
康二
先に楽屋の扉を開けた向井が、振り返ってブンブンと手を振っている。
蓮
目黒は、いつものポーカーフェイスを張り直して歩き出した。信頼関係の仮面を被っている限り、この心地いい体温を、誰よりも近くで守り続けることができるから。心の中の熱い熱を、今は静かに、その笑顔の奥へと隠した。
コメント
1件
うわあ、第2話、めちゃくちゃ切ないですね…。目黒の「冗談めかした100%の賭け」と、向井の純粋なリアクションの温度差に胸が締め付けられました。「これでいい」と自分に言い聞かせて笑顔の奥に本心を隠す姿勢が、彼の優しさと覚悟を物語っていて、すごく好きです。この「めめこじ」という関係性の二重性、続きが気になります。
#absk
咲阿 .
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ミニョ
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#あべさく
めかぶぷりん
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