咫穏
……………
なんでこうなった?
どうして私はポッ○ーの端を口に咥えてるんだ?
紅紫
…………
もう一方の方は紅紫くんが咥えている
なぜポッ○ーゲーム?
咫穏
(ポッ○ーの日なんて、すでに過ぎてるのに──)
チラッと元凶の方に横目を向ける
逝
珍しい組み合わせだな〜
セイの周りには空になった酒瓶が転がっている
少し顔が赤らめていた
咫穏
(この酔っぱらい)
内心悪態をつく
咫穏
(いくら鬼だからって飲みすぎだっつーの)
──数時間前
逝
『なあ、シオンちゃん』
逝
『今から紅紫たちの部屋で宅飲みすんだけど』
逝
『一緒に飲まねぇ?』
大量の酒瓶と菓子類が入ったビニール袋を腕に抱えている
今思えば断るべきだった
けど、そのときは激務を終えたばかりでたまには飲むのもいいかと思い(ちなみにそこそこ飲める) 、二つ返事で了承した
咫穏
(どうせ一緒に飲むんなら、“兄弟”たちと飲んでた方がマシだったわ……)
まさに後悔先に立たず
久しぶりのお酒にはしゃいでしまい、気づいたときにはポッ○ーゲームをやる羽目になってしまった
しかも……
咫穏
(まさか、紅紫くんとポッ○ーゲームするなんて)
一気に酔いが覚めたよね
慎哉
…………
…………そんな目で見ないで
私だってわかってるんですよ
咫穏
(かなり機嫌が悪い)
さっさと終わらせて逃げよう
“兄弟”たちのところへ避難だ
咫穏
(ふところに鳥の子(煙玉)があったはず)
そもそもなんでポッ○ーゲームをやることになったのか、覚えていない
紅紫
…………
紅紫くんは目がトロ〜ンとしている(飲みすぎだ)
もしかしたら、今自分がどういう状況なのかわかってないかもしれない
スタートの合図とともに少しずつ食べ進む
無事に何事もなければいいけれど……(希望的観測)







