この作品はいかがでしたか?
30
この作品はいかがでしたか?
30
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私は、偽善者だ。
周りの人から、そう言われる。
自分自身でも、そんなの分かっている。
でも……。
私が、偽善者になったのには、理由があった。
それは、小学生の時。
私は、その頃いつももじもじしていた。
周りを見回して、もじもじして…
そんな私にも、友達はいた。
片桐紗香
片桐紗香
七瀬美魅
七瀬美魅
七瀬美魅
紗香とは、小さい頃から友達だった。
紗香と出会ったのは、幼稚園の頃。
それから、2年間。
たった…、2年に感じるかもしれないけど、私達からしたら、2年もと感じていた。
そんな時に、事件は起こった。
次の日
いつも通り学校に着くと……。
三浦由芽
三浦由芽
突然、女の子の叫び声が聞こえて、慌てて教室に飛び込むと…
田中優希
田中優希
田中優希
藤森哲也
藤森哲也
ボカッ
三浦由芽
三浦由芽
(あっ……。)
これは……、いじめだ。
助けなきゃ。
田中優希
藤森哲也
三浦由芽
そう思うよりも先に、体が動いていた。
七瀬美魅
七瀬美魅
七瀬美魅
田中優希
田中優希
藤森哲也
言い返してくるのは、分かっていた。
勇気を振り絞り、面と向かって言う。
七瀬美魅
七瀬美魅
声が、思った通りでた。
なのに……。
田中優希
田中優希
藤森哲也
藤森哲也
偽善者???
偽善者……?
偽善者…
私の頭の中に
偽善者
と言う文字が、何度も浮かび上がった。
よく考えてみたらそうだ。
別に、この子と親しかった訳じゃ無いし
名前だって知らない。
助けたかった訳じゃない。
そう思うと、この子を助けたのは、自分の為なんじゃないかと思ってきた。
そして、その日から私は変わった。
何度も助ける振りをしては、裏切る。
そんなことを繰り返して
9年がたった。
今
私達の目の前で挨拶しているのが、新しく転入してくる女の子
秋本江美(あきもとえみ)。
名前を知っているのは、教室に入って来たときに、聞いたから。
休み時間
私は江美がトイレに行くのを見かけて、慌ててトイレに向かった。
そして
片桐紗香
片桐紗香
七瀬美魅
七瀬美魅
片桐紗香
片桐紗香
七瀬美魅
七瀬美魅
七瀬美魅
片桐紗香
七瀬美魅
片桐紗香
(聞いてるわよね?)
これが、私の本性よ‼
次の休み時間
私は、江美に学校を案内すると言ったが、断られた。
許せなかった。
こんな事をしても、一切表情を変えないなんて。
次の日から、いじめてやる事にした。
皆、賛成のようだった。
次の日
最初は、江美を無視するところから始めることにした。
秋本江美
秋本江美
(来たわね)
片桐紗香
七瀬美魅
三浦由芽
田中優希
藤森哲也
秋本江美
(黙って突っ立てるって事は、嫌なのね!!)
そう思っていたのに、江美はまた表情を変えないで、自分の席に座る。
(何なのよ‼もっと、悲しそうにしなさいよ‼)
でも、いくらやっても江美はピクリともしなかった。
状況が変わったのは次の日からだった。
次の日
江美は学校を休んだ。
誰もいじる人が居ないから、退屈だった。
次の日も次の日も江美は学校を休んだ。
(いつまで休むのよ‼)
私は少し気になり、江美と帰り道が同じだと言う紗香に
江美を学校に連れ戻して欲しいと頼んだ。
が……。
片桐紗香
片桐紗香
片桐紗香
あっさり断られた。
後から聞いたが皆、本当はいじめなんてしたくなかったらしい。
私に従わないと、怒られる気がしたからだそうだ。
私は、江美が許せない。
憎い、憎い、憎い、憎い
ただただ、そんなことばかり思っていた。
(江美なんか、江美なんか消えちゃえ!!)
やがて私の周りには友達が居なくなっていった。