真冬
彼方
真冬
頭の中で、誕生日といえばなものをどんどん引っ張り出してくる
真冬
店員
僕が彼方さんを連れてきたのは、駅前にあるケーキ屋さん
真冬
彼方
真冬
真冬
彼方
店員
彼方
店員
店員さんに渡されたのは、バースデーカードのようなものだった
彼方さんはそれをおそるおそる受け取る
真冬
店員
店を出て、彼方さんの方を向く
真冬
彼方
彼方さんは表情に出していないけど、何だか嬉しそうな、戸惑っているような声だった
真冬
彼方
真冬
彼方
真冬
僕は彼方さんに言い忘れていたことがあったことに気づき、その場に立ち止まった
真冬
彼方
真冬
僕はそう言った後、彼方さんをぎゅっと抱きしめてみた
彼方
すると彼方さんは一歩後退りして、びっくりしたような顔をしていた
彼方
彼方
真冬
彼方
そういうと、彼方さんは少し歩き出した
僕は何も言わずに、ついて行った
彼方さんは、近くにあった公園のベンチに座ったまま、しばらく動かなかった
ずっと遠くの景色を眺めているのか、今話しかけてもいいのか迷ってしまう
真冬
真冬
彼方
彼方
真冬
彼方
彼方
真冬
彼方
同級生
同級生
同級生
小さかったから、そういうのに憧れが強かった
そんなことをするんだって、衝撃を受けた
ガチャっ
母親
母親
母親
パチンッ!
母親
母親
母親
母親
彼方
久しぶりに思い出したからか、少し手が震える
あの時叩かれた左頬の痛みも、怒鳴られたときの緊迫した空気も
俺はいまだに、忘れられない
彼方
彼方
真冬と出会ってから、関わるようになってから
ずっと足元が浮いてるような感覚で
彼方
彼方
彼方
真冬
彼方
彼方
真冬
しばらくの沈黙のあと、真冬はそっと俺の隣に座った
真冬
彼方
真冬
彼方
真冬
真冬
彼方
初めて知った、こんな世界のこと
誰かが、俺を想ってくれている世界
誰かが、俺を求めてくれている世界
そこは思ったよりも暖かい世界で、俺なんかがいていいのか戸惑うほどの場所
だって、こんなに優しい場所があることが想像できなかったから
真冬
彼方
真冬
彼方
真冬
そういって、真冬はケーキのひとかけらが乗ったフォークを差し出してきた
俺はそのフォークを手で受け取らず、あえてそのまま食べてみた
真冬
真冬
彼方
彼方
真冬
彼方
そして、一枚のカードを真冬に渡した
彼方
真冬
彼方
真冬
真冬
彼方さんへ お誕生日おめでとうございます! 良い18歳を過ごせますように 真冬
彼方
書いてもらったカードの文面は、予想以上に嬉しいもので
彼方
彼方
そういうと、真冬は優しく微笑んだ
そして一度立ち上がって、俺の方を向く
真冬
真冬
彼方
真冬
真冬
彼方
真冬の提案が予想外で、しばらく驚いたままだった
真冬
真冬
彼方
彼方
真冬
俺は真冬の提案を受けることにした
なんでか分からないけど、真冬が何か言えば、なんでもうまくいく気がして
俺は、真冬に信頼を置きすぎてるかもしれない
彼方
彼方
真冬
彼方
そういうと、真冬は俺の小指に自分の小指を絡めてきた
こんな約束、守らないなんて選択肢はない
なんて、俺には似合わない言葉を浮かべて、少しだけ顔が綻んだ
真冬
彼方
真冬
彼方
真冬
彼方
真冬
彼方
ただ前をみて、歩いていく真冬の横顔は どこか頼もしく見えた
彼方
彼方
これからの未来にある出来事を見にいくときも
過去に置いてきた辛い事を、ひとつずつ拾って消化していくときも
ずっと、寄り添っていられますように…
コメント
1件
そっか…そらるさんが戸惑ってたのは 誕生日を祝われたことがなかったからなんだね 誕生日を祝われない…悲しかっただろうな… だから今年はまふくんがいてよかった… まふくんとお出かけしてケーキを食べて… そらるさんは幸せになっていいんだよ。 これからもまふくんと一緒にいて 楽しい時間を過ごして幸せになってw 18歳の誕生日まふくんがいてくれたから いい誕生日になったねw 続き楽しみにしています!