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日比谷 涼介

成仏を手伝うって...

女(幽霊)

そう

女(幽霊)

私、これまで成仏するために色々やってきたんだけど

女(幽霊)

やっぱり幽霊だと出来ないことばっかりでさー...

日比谷 涼介

例えば何が出来ないの?

幽霊ってなんでも出来るイメージあったけど...

女(幽霊)

まず...

女(幽霊)

ものを触れないでしょ?

女(幽霊)

それで、壁もすり抜けられないの

日比谷 涼介

え...?

女(幽霊)

だから、どこにも行けない...っていうか...

日比谷 涼介

え、そんなん俺にも無理...

女(幽霊)

でも!

女(幽霊)

生きてる人間に憑依すればどこにでも行ける

日比谷 涼介

いやいやいや!!

日比谷 涼介

憑依とか怖いんだけど!

女(幽霊)

大丈夫!

女(幽霊)

涼介くんにおんぶしてもらうみたいなそんな感じだから

女(幽霊)

死んだりしないよ!(やったことないけど...)

日比谷 涼介

うーん...

そりゃあいきなりでてきた幽霊に憑依させるってのは気が引けるけど...

でも...

日比谷 涼介

いいよ、憑依しても

女(幽霊)

ホント?!

女(幽霊)

ありがとうっ!

日比谷 涼介

ちょ、泣かないでも...

女(幽霊)

あ、ごめん

女(幽霊)

なんか、人と話すの久しぶりだったから...

女(幽霊)

嬉しくて!

日比谷 涼介

!...

可愛い... この子意外と可愛い...

いやいや!幽霊相手に可愛いとかダメだろ!!

日比谷 涼介

あ、えっと

日比谷 涼介

名前、教えて!

女(幽霊)

私は

女(幽霊)

桃井 リナ

日比谷 涼介

日比谷 涼介

え、桃井...リナ...?

女(幽霊)

そうだけど...?

あの...リナ...?

よく見れば、顔も髪色も背丈も服の趣味も似てる...?

日比谷 涼介

日比谷 涼介

いや、そんなわけないんだ...

日比谷 涼介

他人の空似...そうだよ...

桃井 リナ

ねぇ、どうしたの?

日比谷 涼介

いや、ちょっと思い出したことがあってさ...

桃井 リナ

そっか

日比谷 涼介

じゃあ、行きたい場所とか計画とかは明日立てよ

桃井 リナ

うん!

桃井 リナ

じゃあ

日比谷 涼介

え、どこに...

スゥッ...

日比谷 涼介

消えた...

日比谷 涼介

え?なのに壁はすり抜けられないの?

日比谷 涼介

...意味不明......

桃井、リナ......

もう会えないあの子をまた思い出した

もう泣かないように、思い出していなかったのに...

日比谷 涼介

もう一度、会えたら...

俺には彼女がいた。

小学生の頃から、仲が良かった女の子

その名は

桃井 莉奈...。

あの幽霊とはりなの表記が違う

あの事件が起きたのは

3年前の夏...

桃井 莉奈

りょーくんおはよ~😪🛏

日比谷 涼介

おはよー☀

桃井 莉奈

今日は何時集合??🤔

日比谷 涼介

レストランの予約が19:30だから

日比谷 涼介

19:10に〇〇駅前でいいかな?

桃井 莉奈

OK~🎵

桃井 莉奈

楽しみにしてるね💕

日比谷 涼介

俺も楽しみにしてる!

19:08

日比谷 涼介

もうすぐ着くよ!

日比谷 涼介

莉奈は着いた?

桃井 莉奈

桃井 莉奈

日比谷 涼介

莉奈?どうした?

桃井 莉奈

助けて

日比谷 涼介

え?

日比谷 涼介

不在着信

不在着信

日比谷 涼介

莉奈、大丈夫?

日比谷 涼介

不在着信

不在着信

日比谷 涼介

不在着信

不在着信

俺は走って駅前に向かった

駅前に着くと、そこには人だかりが出来ていた

日比谷 涼介

莉奈!

おばさん

包丁...!

おばさん

あっ、危ない!!!!

日比谷 涼介

えっ...

そこでは

全身黒づくめの男が

ニヤニヤ笑いながら

包丁を振り上げていた

そいつの視線の先には

莉奈がいた。

男が包丁を莉奈目掛けて振り下ろし始めた時

ようやく走り出せた。

でも...。

ズザッ、ズザッ、ジャギっ...

桃井 莉奈

あ...ぅ...

バタンっ

日比谷 涼介

莉...奈...

桃井 莉奈

りょー...く...

彼女はそのまま二度と 目を覚まさなかった

ふふふ...ふふふふ...

キレイなモノがマタヒトツ、コワレタ...

ふふふふふふ...

男は辺りに広がった

血の海と莉奈の光が当たるとくすんだピンクのように見える髪を見下ろして

そう呟いた。

日比谷 涼介

り、莉奈ぁぁぁぁあっ!!

桃井 リナ

涼介くん...?

日比谷 涼介

...ん...

日比谷 涼介

寝てた...?

桃井 リナ

うん、寝ちゃってたよ

日比谷 涼介

...もう20時か...

桃井 リナ

...涼介くん、大丈夫?

日比谷 涼介

ん?何が?

桃井 リナ

その...

桃井 リナ

泣いてるから...

日比谷 涼介

え?

気付くと、両目から涙が流れていた

日比谷 涼介

あ...

日比谷 涼介

ごめん、気づかなかった...

日比谷 涼介

こんなことって...

フワッ...

桃井 リナ

私は涼介くんを触れないけど...

桃井 リナ

でも、形だけでも抱きしめることは出来るから

日比谷 涼介

...ありがとう

日比谷 涼介

今、夢ですごく悲しい思い出を見たんだ

桃井 リナ

...そっか

日比谷 涼介

でも、リナのおかげで元気でた気がする

日比谷 涼介

ありがとな

桃井 リナ

うぅん

桃井 リナ

私にできることがあれば言ってね!

日比谷 涼介

...

優しいなぁ...

莉奈もめっちゃ優しい子だったな...

日比谷 涼介

よし、寝るか!!

桃井 リナ

うん!

桃井 リナ

じゃあ...

日比谷 涼介

待って

桃井 リナ

え?

日比谷 涼介

1人でどっか行っちゃうのって寂しいじゃん.../////

桃井 リナ

えっ、私も一緒に寝ていいの?!

日比谷 涼介

ソファていいなら

桃井 リナ

わぁーい!ありがとう!!

日比谷 涼介

...~/////

日比谷 涼介

じゃ、おやすみ

桃井 リナ

おやすみっ!

電気を消したあとでも

俺の頬は紅くなったままだった...

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