kr
トラゾーッ、お前なんか大ッ嫌い!!

kr
ようやくそれをこうして口に出せて、俺は心から清々するッ!!!

クロノアの激しい罵倒を浴びせられたトラゾーは、まるで眩暈でも起こしたかのように呆然としていた……。
kr
………はぁ、……はぁ、……はぁ

kr
しにがみくん、ぺいんと。

kr
……時計を見て。残りはもう2分もない

kr
だから俺たち3人で多数決をしよう

pn
………………

sn
何の、多数決ですか……

kr
仲良し4人組として仲良く、全員で死ぬか、

kr
仲良し3人組として仲良く、全員で生き残るか

tr
……俺を……、見捨てるんだな……、

tr
はは………はは……………

pn
お、……俺は、トラゾーを見捨てたくなんかない……

pn
クロノアさんには違うんでしょうけど、……俺は今も、トラゾーは親友です

kr
トラゾーは、ぺいんとのこともいつも陰口言ってたの、知ってる?

pn
ぇ、…………、

tr
それは違うんだッ、違うッ!!ぺいんとッ、信じてくれ……!!

pn
……………

pn
……大丈夫だぞ、トラゾー。信じてるぞ

tr
……ぺいんと………、

pn
これだけ付き合いが長いんだぞ。

pn
愚痴の1つや2つ、言いたくなる時だってあるだろ

pn
俺はトラゾーのこと、今でもこれからも親友だって、信じてるから

kr
……本気で言ってんの?

kr
ずっと昔から、ずっとずっとだよ?

kr
トラゾーが、お前を嫌いなこと

pn
やめてください、クロノアさん。

pn
俺たちに、トラゾーを見捨てさせようって作戦なんですよね?

pn
みんな、こんな異常な状況でパニックになってるだけなんだ。

pn
もちろん、クロノアさんもっ

pn
トラゾーも傷付いただろうけど、クロノアさんを許してやってくれっ

pn
トラゾーが俺のこと、過去に何を言ってたって、俺は許すから

tr
………ぺいんと、……ぺいんと………ぅぅ……

kr
……………

kr
……しにがみくんの意見は?

sn
ぼ、僕は……、僕は………、

pn
……ま。しにがみは<ピエロ>だもんな

pn
立場的には、<死刑囚>のトラゾーが、嫌われ者でいてくれた方がいいだろうよ

sn
……ぅぅ、ぅ………、

kr
……しにがみくん?

sn
ぼ、……僕も……、ぺいんとさんと同じ意見……です……

sn
……だって、……ぺいんとさんとクロノアさんは、2人とも<断罪者>なんですよね……?

kr
……………

kr
……<断罪者>の2人の意見が食い違うなら、

kr
拷問レバーを引いて3人が助かる方法は使えない

sn
だったらもう、……4人で死ぬか、……4人で助かる方法を見つけ出すかの、2つしかないんですよ……

pn
………しにがみ……

tr
……ぺいんと、……しにがみさん、ありがとう………

kr
………………

kr
……はぁ

kr
なら、4人で生き残る方法を見つける他に、やることはないじゃん……

kr
……え?………何これ

kr
ちょっと、ぺいんと、しにがみくん。

kr
……ここを見てくれる?!

部屋の壁を何気なく見ていた、クロノアが、突然、緊張した声を上げる。
pn
ど、どうしたんですか……?!

kr
……この部分の配管……、……分かる?

pn
え?何?え?

kr
俺の想像が正しいとしたら……。

sn
ど、どういうことですか……?

pn
わ、わかんねぇよ……。

pn
でも、時間はもう1分ちょっとしかない……

pn
クロノアさんが見つけた何かに、賭けるしかないっ……

kr
……問題はどうやってやるか……。……んん………

kr
この方法に、賭けるしかない……

kr
ぺいんと、しにがみくん。……手伝って

pn
な、何でもやりますっ。どうすればいいですか?

kr
……しにがみくんはそこに立って、この配管を両手で握って

kr
しっかり握っててね。

kr
ぺいんとはそこに立って、この配管を握って

ぺいんととしにがみにはまだ、クロノアの作戦の見当がまるでつかないようだ。
無理もない。クロノアには、その突拍子もない作戦を説明する時間も、その気もないのだから。
2人は、エレベーターがある壁とは対になる壁に集められ、それぞれ指定された配管を両手でしっかりと握った。
kr
2人とも動かないでね……。あと、しにがみくんの鎖を……、

クロノアは、しにがみの首輪から垂れて余る鎖を手操り寄せると、それを別の配管に通す。
そして、その通した鎖を輪にして、ぺいんとの首に掛ける。
pn
……これが、一体どうなるっていうんですか……?

kr
____"無罪"。

次の瞬間、誰も想像できなかったことが起こった。……クロノアを除いて。
<ピエロ>のしにがみが<死刑囚>となり、その首輪の鎖が、自身の拷問椅子へとものすごい力で巻き上げられる。
しかし、そのしにがみを拷問椅子へと引っ張ろうとする鎖は、配管を通してぺいんとの首に巻き付けられている……。
sn
………ぎ、………ぎぃッ………、

pn
んんがッ……が…ぁ……か……ッ、

しにがみを拷問椅子へと引き摺り寄せる為に恐ろしい力で巻き上げられている鎖。
しかし、その鎖は、ぺいんとの首と配管に絡まっているのだ。
だから、ぺいんととしにがみの2人の首が……、恐ろしい力で締め上げられている……。
kr
……本当に馬鹿だね。

kr
……3人で生き残れる道を、俺が示していたのに

kr
俺よりトラゾーの方を信じるなんて、本当にぺいんとは馬鹿だな、大馬鹿だよ……!

tr
……ど、……どういうつもりですか、……クロノアさんッ?!

kr
おっと。その席を立たないでくれる?

kr
お前はすぐに<死刑囚>に戻すから

kr
下手にその椅子から離れると、また引き摺られて酷い目に遭うよ……?

tr
………ぐ……、

kr
うん。……2人とも、完全に死んだみたいだね……

kr
"無罪"

再び、トラゾーが<死刑囚>に戻り、ぺいんととしにがみを締め上げていた鎖は、その巻き上げを止める。
kr
俺よりトラゾーを選んだ馬鹿ぺいんと。

kr
お前には地獄のBBQがお似合いだよ……

ぺいんとの首を絞めあげていた鎖を外すと、ぺいんとはその場に崩れ落ちる。
それと同時に、髪や皮膚を焦がす異臭が立ち込める……。
kr
で、もう一度、"無罪"
