テラーノベル
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未緒
未緒
駄目だ、涙もこの底の見えない絶望感も止まらない
未緒
先程の、先輩の命を奪ったトラック事故のニュースを見てしまった
死亡者の欄に、先輩の名前と妹である奈緒の名前があった
奈緒も、死んじゃってたなんて
未緒
未緒
死にたい
でも、死ぬのが怖い
こんな弱虫な私に、存在する価値なんてあるのだろうか
奈緒に、会いたい
先輩と、また笑い合いたい
もう、どれも叶わない
口から嗚咽が漏れ、いよいよ歩けなくなる
そんな時だった
目の前に、見慣れた少年が2人と、見たことのない少年が立っていた
春人
春人
彼は、部活の先輩だった
もう1人の年下の少年は、私の好きな先輩の弟だった
未緒
春人
彼は、全てを語り出した
今までの繰り返す世界『カゲロウデイズ』のこと
そして、これから私たちが挑む強敵のこと
負けたりしない
初めて、そう思えた
未緒
長い長い夏の日は、ここから始まった
つづく
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