朝、目を覚ます
また始まるのかと、もうヤケクソ気味に乱暴にベッドから下りる
繰り返す世界
ここにきて、もう何日も経った
トントンと階段を降りると、テーブルの上にはもう既に朝食が用意されていた
明人
母さん
...何故だろう、今日はあの朝食じゃない
この繰り返す世界とやらは厄介で、毎回毎回起きるたびに全く同じ人間に同じことを言われる
さらには朝食などの食い物まで
なのに今日はその朝食がいつもと違っていたのだ
明人
母さん
母さん
母さん
明人
母さん
母さん
明人
明人
母さん
母さん
母さん
明人
おかしい、どう考えてもおかしい
楚日が一年前に死んだ?そんな馬鹿な
楚日は今日死ぬんだ、俺と一緒に
楚日が自殺しようとしたところを止めようとした俺も、誤ってマンションの屋上から転落してしまうんだ
それを、今まで俺は何千回も繰り返してきたんだ
おかしい
明人
母さん
母さん
母さん
明人
どういうことだ
俺は死んだ時二年生だったはず
もしかして...
明人
母さん
母さん
母さん
あぁ、そうか
俺は、間違いなく生き返ってしまったんだ
楚日をおいて
母さん
母さん
明人
明人
家を出る
やはり、あの日から確実に日は過ぎている
町の風景が、全く違う
新しいクラスに着いた時も、俺はやはりクラスメイトの誰の顔も分からなかった
友達と思われる生徒たちには、適当に相槌をうっていた
俺には、一年間の記憶がない
戸惑い、そして絶望を隠せなかった
【休み時間】
俺のところに、知らない少年がやってきた
どうやら二年生らしい
彼は俺を人気のないところに連れて行くと、単刀直入に言った
春人
そこから語られた驚くべき真実
ここから、俺の長い長い一日...
8月15日が、始まった
つづく
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