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春人
裕香
春人
春人
春人
目を覚ましたのは、時計の針が鳴り響くベッドの上だった
春人
もう何度、同じ夢を見ただろう
いっそ、夢だったら良かったのかもしれない
何十回、何百回、何千回
もうあの日から何年が過ぎたのだろう
そもそも、「あの日」なんてものは始めからなかったのかもしれない
今日もまた、あの1日が始まる
どうせ、どんなやり方をしても裕香は助からない
そんなことは分かっていた
分かっていたからこそだった
「一緒にいたい」
小さき頃のことを思い出す
ずっと、ずっと一緒だったあの頃
春人
涙が頬を伝った
俺は、永遠に彼女を助けることができない
春人
裕香のことが好きだった
物心つく前から、どこかで気づいていた想い
《好きになった》
なんて、感覚はなかった
ずっと、俺にとって裕香は一番大切な存在だった
何があっても失うことなんて考えられなかった
だから
春人
春人
だから俺は、
『繰り返す』
刹那