よしの
私を愛してくれたなら、分かって?
昌
・・・・分かった
よしの
ありがとう!!
昌
だけど、ゆかちゃんと付き合うかは分からないよ
よしの
うん。分かった。
でも、昌が前を向いてくれるなら私は満足だよ!
でも、昌が前を向いてくれるなら私は満足だよ!
昌
うん
よしの
昌がこれから誰と恋をしてもしなくても、そんなことは関係なかったの
昌
え・・・?
よしの
人生は一度きり。
もう死んでしまった私に囚われないでほしかったの。
昌が私に囚われたままだと、私は解放されないから
もう死んでしまった私に囚われないでほしかったの。
昌が私に囚われたままだと、私は解放されないから
昌
じゃあ・・・新しい彼女ができなくてもいいってこと?
よしの
無理につくる義務なんてないでしょ?
昌
うん
よしの
だから、私のことはもういいの。
ふとした時に思い出してくれたら、それだけで幸せだよ
ふとした時に思い出してくれたら、それだけで幸せだよ
昌
よしの・・・
よしのの体が、だんだん透けていってることに気づいた。
昌
行けるんだね?
よしの
うん!もう大丈夫!
昌
もう会えないの・・・?
よしの
そうだね
嫌だとかつらいとか、言いたいことを全て我慢した。
昌
よしの、抜け出させてくれてありがとう
よしの
私も、ありがとう!
やっとお母さんに会えるよ!
やっとお母さんに会えるよ!
昌
よろしく伝えてね
よしの
もちろんだよ!
昌
それと、俺はよしのをいっぱい愛してたって、伝えて
よしの
・・・うん、伝えるよ・・・!
よしのがどんどん透けていって、もうどこにいるかも分からなかった。
そして温かい空気が頬に触れた。
よしの
私の最期の温もりだよー!!
そこに、自分の手を重ねた。
昌
よしの・・・
よしの
しょ・・う・・さよな・・・ら
昌
・・・さよなら・・・
空気が普通に戻って、よしのが行ったと分かった。
あの冷気は囚われていたせいだったと分かった。
最後の空気は、本当に温かかった。
泣いてはいけない。よしのはやっと解放されたんだから。
明日から普通に過ごそう。前を向いて。
だから
今夜くらいは泣いてもいいはずだ。