空は好きだ
どれだけ見ていても見飽きないから
毎日違うように見えるから
街の風景なんてもう見飽きた
変わらぬ風景に
変わらぬ人々
新鮮味がなくてつまらない
だから僕は空をよく見上げていた
青空、夕空、夜空、星空
どれも美しかった
でも、何よりも
星が数え切れないほどに見える
そんな冬の空が好きだった
昔一人の少女がいた
冬の夜空を眺め続けていた
僕はその少女に目を奪われた
彼女は美しかった
上品で華奢で端麗だった
気づけば、僕は彼女に恋をしていた
だが、そんな思いは募ることなく
彼女の死と共に、儚く散った
彼女は星になりたいと呟いていた
だから、僕は空を見ている
徐々に人がいなくなる街より
日に日に増えていく
星空を見ている方が新鮮味があるのだ
僕は彼女を見つけるために
今も星空を見ている
いつか必ず彼女を見つける
そのために今日はもう寝よう
疲れてしまった
彼の身体は冷たかった
コメント
1件
彼女と星になれたらいいね…😭