まっちゃ
まっちゃ
まっちゃ
「そしてここが___……」
担任の教師の声が 静まり返った教室内に 響き渡る
今は数学の授業中 勉強をするのは面倒いが これでは学力が下がる やらなくては…
そう思う時間でも 俺は暇を持て余している 俺は学力はいい方だし 授業なんて聞かなくてもできる
だから、 授業中はいつも暇だ
「では、よく復習しておくように」
先生の一声がかけられて 皆教科書やノートをしまい、 次々と食堂へ向かっていく
ないこ
食べる気にならず、 その場に突っ伏していると 一瞬青色が目に映る それが何だかわかり、大きく溜息を溢す
ないこ
いふ
にひひ、と笑いながら 俺の前の奴の席に座り こちらを見つめてくる 猫宮いふ…俺はまろって呼んでる
まろとは中学からの付き合いで ほぼ一緒にいた親友 まぁ、親友よりも上の存在みたいな… 恋人ではないからね…?
ないこ
いふ
体を起こしながら まろに邪魔された、と わざと悪意があるような言い方をするも 笑う俺の親友
ないこ
いふ
まろはニヤッと 口角を上げると、 手に持っているビニール袋の 中を俺に見せた
いふ
ないこ
いふ
余計なお世話だ。 と言いたいところだが、 珍しく今は小腹が空いた 今はまろに感謝せねば
ないこ
いふ
全て見透かしたような 言い方に内心イラッとしたが、 俺がどうこう言う立場ではない 怒りを押し殺した
いふ
ないこ
また、席の 言い争うが始まるのか… と呆れながらも 彼に着いて行く
ないこ
俺は食堂のなるべく 窓側の人が少ない方を 指差し、まろに知らせる
まろは俺の言った 席をじーっと見ながら うーんと悩み、結局 ここに決定した
いふ
ないこ
めっちゃ考えたなw
ないこ
んー?とあいづちしながら ビニール袋の中を漁る ビニール袋から微かに 美味しそうな匂いがする
いふ
ないこ
まだ言い切っとらんやん… と、呆れながらも “寿司”というワードに興奮した 俺に寿司弁当を手渡す
俺の目の前に置かれた 寿司は俺の大好きなネタばかり 今初めてまろが親友で良かった と感じた瞬間だった
ないこ
いふ
両手を合わせて 大きな声で言うと、 まろは調子いい…と 苦笑いしながら俺を見た
そんなまろを俺は もちろん視界に入れる筈もなく 割り箸を二つに割って 大好きな寿司を箸でつまむ
ないこ
いふ
まろは美味しそうに食べる 俺の様子を見ながら 自分の弁当も開ける まろの弁当も美味しそうだ
お互い弁当を 食べ終わり、手を合わせて 「ご馳走様」と 声を合わせて言う
いふ
ないこ
まろが買ってきてくれた 寿司弁当のおかげで、 少し鬱だった俺の心が 少し軽くなった気がする
いふ
ないこ
突然問いかけられて 間抜けな声が漏れる なぜそんな事を聞いてきた
ないこ
いふ
ないこ
まろの言葉に黙り込む事 しかできない自分に嫌気が差す 高校に上がってから好意を抱いている 相手、有栖初兎
俺と同い年で 可愛く、明るく、優しく、 とにかく人を楽しませる事が好きな彼に 俺は運悪くも心を奪われた
でも、少し前までは 気づかなかった…… 初兎ちゃんに…彼氏がいるなんて
ないこ
いふ
数分の沈黙が続く 初兎ちゃんの話になると、 決まって俺らの周りはしばらく 気まづい空気が漂う
いふ
ないこ
まろの馬鹿げた思いつきに 大きく反応する 告白なんて…… できる訳ないだろ…
ないこ
こんな何とも思ってない奴に 告白されたって、迷惑なだけだ 初兎ちゃんを困らせる事だけは、 絶対にしたくない これだけは、守り続けたい
いふ
素っ気なく答えると 首の後ろに両腕を回す
いふ
ないこ
ボソッと呟いた 『後悔』 後悔なんて…もう十分してきた。 出会った時からすぐ 告白すれば良かったとか、 彼氏ができる前に何か接点を 作れば良かったとか
でも、後悔しても もう遅い 初兎ちゃんにはもう、 決まった人がいるんだから
だから……
“俺の出る幕はないよ”
それだけ言い、 俺はその場を離れた
いふ
“ないこ”
まっちゃ
まっちゃ
まっちゃ
コメント
3件
初手桃白とはあなたお目が高い... 応援してます!!!!
いや最高かよ( ♡500押しました!!!!👊👊 あきらめないで桃ちゃん