僕は最初何を言ってるのか分からなかった。でも、だんだんと理解してきた。
ゆうがは話してくれた。今までのことを。
僕は勝手に、ゆうがは悩みなんか なくって、クラスの人気者と思っていた。でも、その日初めてゆうがが いじめられていたことを知った。
ゆうが
ゆうが
そして、ゆうがは言った。
ゆうが
そして、そんな君に僕は言った。
しおん
そして、僕達は財布を持って、ナイフ を持って、携帯、ゲームもカバンにつめて。
要らないものは置いていこう。
思い出の写真も毎日の日記も 今となってはどうでもいいさ。
そして僕らは逃げ出した。 この狭い狭い世界から。
家族もクラスメイトも全部 捨てて2人で逃げ出した。
そうだ。この世界に価値などない。
だって、人殺しなんて そこらじゅう湧いてるじゃんか。
ゆうが
しおん
僕が、ゆうがの手をにぎったときには すでに震えも収まっていた。
僕らは線路の上を歩いた。 長い長い線路を。
ゆうが
しおん
ゆうが
しおん
ゆうが
そして、僕だちは金を盗んで、 2人で逃げた。 どこでも行ける気がしたよ。
今更怖いものなんて 僕らには無かったんだ。
でも、見たんだ。 あの夜。ゆうがが泣いてるとこを。
ゆうが
ああ。怖いものが無いわけじゃない。 気づかれないように、強がってた だけなんだ。
僕はいつもそうだ。 ゆうががいじめられてても 気づけなかった。今だって。 全然ゆうがのことを考えていなかった。
そして、僕は抱きしめた。 ゆうがは少し驚いたけど、 その後大声を出して泣いていた。
しおん
ゆうが
しおん
ゆうが
しおん
しおん
ゆうが
そして、時間だけが過ぎってった。
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「あの夏が飽和する」の歌詞使ってますか!?