わわっ! 返ってきちゃう...
ほとけっちにも 「大丈夫」って言ってもらったけど...
勝っても負けても、いいんだけど...
怖いなぁぁ...
なんでだろーね! 一応、勝負だからかな。
でもっ... なんとかなるよ。
点数のことで、 絶対に喧嘩しないもん
負けても、ぶつぶつ言わないよ。
泣いちゃうかもしれないけど...
ないくんが勝ったなら、 それはないくんの本当の実力ってことだから。
ないくん、あんなに勉強頑張してたし、
そんなに頑張ったら倒れちゃうよ ってくらい...ね...
せめて90点っ!!
いやっ...80点... 100点とは言いません。
でも、どうかっ!!
一番苦手な理科の勉強、 凄く頑張ったから!
神様! 俺の努力を認めてください!
紙を開き、目を開く。
...え?
99...?
おっ...俺がっ?
この、理科が大の苦手の俺が?
本当に...俺のテスト?
俺、理科で... 80点代しかないのに...
しかも...この難しいテストで?
...は?
間違え...最悪なんだけどぉ!
記述の文末に”。”つけ忘れただけだよ?
‐1点... うわぁぁぁ...100点できたじゃん!
漢字テストだったらしいし... ないくんの勝ちかなぁー...
どうフォローするのが正解だろー?
え?
ツンデレほとけっちだぁー! 可愛い~!
そっ...そんなにいふ、 イケメンかなぁー?
で、でもっ!
ないくんのが、イケメンだと思うなぁ。
うふっ...ツンツンしてるぅー!
今日はね、お母さんがケーキ、 買ってきてくれたの!!
し・か・も!
苺が大きくてあまぁーい、 ショートケーキ!
ほらー、きれいな真っ白。
カットしてぇー...
あ、ないくんだ!
その瞬間、 お兄ちゃんの顔が真っ青になった。
なっ...何でこっち来るの? おっ...怒ってる?
ランドセルを床に投げて、 こっちに来るないくんが、 怖くて仕方なかった。
え...?それだけなの?
ないくんがさらにこっちに来て、 顔を寄せる。
こっ...このイケメン、が!!!
俺の頬を指さすないくん。
ペロッと、舌で舐める俺。
うふッ...くすぐった...w
しっ...てねぇーよ。 でも...
兄弟であることはわかってる。
でも、ちょっとだけ、 悲しかった。
なんでだろう...
あぁー、負けちゃった。
なんか、ないくんに頭をなでられたのが、 やけに嬉しかった。
そして、すこしさみしかった。
「好きな人ができたから」
その言葉がずっと頭で響いて...
今までとは違って、 埋められない寂しさでいっぱいになった。
なんで...
俺...どうしちゃったんだろう...
ないくんのさっきの言葉が、 ずっと響いて、
ないくんの大事なところが聞き取れなかった。
ねぇ...
本当に、俺...
どうしちゃったんだろう。
continue...
コメント
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切ない…