冬真
おっ!
ついた!
冬真
当たり前だよな…
電気なんだから…
冬真
それにしても…
何も起きないな…
冬真
幽霊が住み着いてるって
噂があるから
何か起きるかと思ったが…
デタラメか?
冬真
ヒャッ!?
(ビクッ)
冬真
変な声出ちまった…
はっず…
冬真
でも
そんなことは
どうでもいい!!
冬真
何で俺1人なのに
物が落ちる音が
したんだよ…
冬真
ちょうど
俺の後ろから
聞こえたよな?
冬真
…………………
冬真
え?
振り返って
確認するべき?
めっちゃ怖いけど…
冬真
……………
(大丈夫だ…
ただ床が
少し傾いてるから
落ちたんだよ!
落ち着け〜俺!)
???
………………
(女の人が立っている)
冬真
〜〜〜〜〜!?
(手で口を塞いで
叫ぶことを阻止した)
冬真
…………………
(危ねぇ…
本当なら
叫び声あげて
すぐ出て行くのに
ここはアパートだし
俺以外の人が
住んでいるから
声出したら
ダメだ…)
???
………………
冬真
………………
(幽霊だよな?
絶対幽霊だよな!
こえーよ!
こっち見てるよ!
つーか
なんで今なの!?
というか
何で俺の部屋
なんだよぉ〜!!)
冬真
……………
(曰く付きだから
幽霊出るのは
知ってたけど…
どの部屋に出るとか
聞いてないぞ!!
両親〜!!)
???
……………
(近づいてくる)
冬真
!?
冬真
………………
(こっち来んなぁ!!
気のせいか?
いや
気のせい
じゃねーよ!!
何で来るんだよ!?
俺何か
悪いことした!?)
この様子を見て
「いや、逃げろよ…」
と思う人が中には
いるかもしれないから
1つ言っておく
冬真
……………
(全く体が
動かないのだ…)
冬真
……………
(何で!?
金縛り?
全然動かないん
だけど!!
腰が抜けたのか?
そんなの嫌だぞ!!
どんだけ
臆病なんだよって
言われるの!!)
冬真
……………(チラッ)
(幽霊を見る)
???
………………
(目があった)
冬真
………………
(ぎゃあ!!
目があった!
やべーよ
俺人生
終わったよ!!
せっかく
大学生になったのに!!)
???
……………
(手を伸ばしてくる)
冬真
……………
(あ…
俺死んだわ…)
冬真
………………
(あれ?
何も起こらない…?)
冬真
……………
(ん?
何だこれ?)
冬真
えっと…
初めまして。
私の名前は…
忘れてしまったのですが
雪と申します。
いきなり出てきて
迷惑だったと思います。
驚かしてしまって
すみません。
冬真
え?
何故なら
幽霊というのは
人を襲ったり
とりつくと
悪いことが起こるという
負のイメージが強いと
思っていた俺は
一瞬何が起きたか
よくわからなかった
雪
………………
冬真
え…
えっと…
アレ?
冬真
………………
(紙の文字が
変わった…)
私は悪霊です。
だから
悪い霊をひきつけたり
ポルターガイストなどで
物が割れたりと
不幸があなたに
降りかかると思うのですが…
冬真
悪霊!?
雪
………(コクンッ)
(うなづく)
冬真
え?
悪霊って
幽霊の中でも
凄いやばいんじゃ
なかったっけ…
俺死ぬのかな…?
冬真
でも…
何で俺を
襲わないんだ?
後何で
此処に
出てきたんだ?
雪
………………
冬真
あ…
文字が変わった…
私は恥ずかしがり屋なので
人前に出ることは
ないのですが
貴方は若いし
私といて
不幸になる人が多いし
心配なので
出てきてしまいました
すみません。
冬真
え…?
マジで…?
雪
………(コクンッ)
(うなづく)
冬真
俺を
心配してくれたの?
雪
………(コクンッ)
(うなづく)
冬真
………………
冬真
めっちゃ優し!!
雪
!?
冬真
雪さんだっけ?
いきなり
驚いてごめん…
俺幽霊とか
怖いの本当に苦手で…
でもよかったぁ〜
優しい幽霊で!!
悪霊だけど…
雪
えっと…
冬真
話せるのか!
紙に書いてたから
話せないのかと…
俺小西冬真
よろしく!!
雪
あ…
よろしく
お願いします…
冬真
雪さんって
呼べばいいのか?
可愛い名前だな!!
本当の名前って
なんて言うんだ?
雪
えっと…
その…
近いです…///
冬真
あ…
ごめん!
雪
あと…
私
恥ずかしがり屋
なので…
あまり
質問されても
困ります…
冬真
あ〜
そうだったな…
いやぁ〜
幽霊が出るって
言ってたから
どんな怖いのが
出るかと思ったら
こんな綺麗で
可愛らしい人が
出てきたから
安心してしまって…
雪
綺麗で…
可愛らしい…
冬真
アレ?
ダメだった?
雪
いえ…
ひ…
久しぶりに
その言葉を
聞いたので…///
冬真
もしかして…
照れてる?
雪
はい…///
冬真
そっかぁ…
雪さんは
可愛いなぁ!
雪
そ…
冬真
そ?
雪
そんなに
言わないで
ください!///
冬真
え…?
雪
あ…
ご…
ごめんなさい!!
私ったら
なんて事を!!
冬真
お…
落ち着いて
大丈夫だから!
雪
本当に
ごめんなさい!!
(頭を下げる)
冬真
大丈夫だって!
よくある事
なんだろ?
まぁ…
今日はもう遅いから
明日大家さんに言うか…
雪
ごめんなさい…
冬真
大丈夫だって…
怒ってないから
雪
……………
雪
あの…
冬真
ん?
何?
雪
怖く…
ないんですか?
冬真
全然…
だって雪さん
綺麗じゃん
雪
……………
雪
……………(涙)
冬真
え!?
ごめん!
俺何か悪いことでも…
雪
いえ…
あの…
嬉しくて…(涙)
雪
あの人と
同じことを
言って
くださったので…(涙)
冬真
あの人?
雪
前に
この部屋に
住んでた人なんですが…
今は他の所に
住んでいるようで
冬真
へぇ…
(俺以外に
住んでる人が?)
雪
その人が
名前をつけて
くれたんです
「雪」という
名前を…
冬真
それで
雪さんかぁ…
雪
だから
また此処に
来てくださる
ことを思って
ずっと此処で
あの人を
待ってるんです…
冬真
そうなんだ…
え?
地縛霊?
雪
いえ
地縛霊ではないです
冬真
じゃあ
何でその人に
ついて
いかなかったんだ?
雪
あの人には
迷惑かけたく
なかったので…
冬真
なるほどなぁ…
(悪霊だから
何もしなくても
悪いことは
起きるそうだな…
それで遠慮してるのか)
雪
えっと…
本当に
此処に住むんですか?
冬真
本当は
住みたくなかったけど
勝手に俺の両親が
決めたせいで
此処になったからな…
冬真
まぁ…
そのおかげで
雪さんにも
会えたし
俺としては
よかったけど
雪
え?///
冬真
じゃあ
俺はそろそろ寝るか…
まぁ寝てたけど
寝る時間だからな
おやすみ!
雪
あっ…
えっと…
おやすみなさい…
雪
………………
雪
冬真さん…か…
雪
優しい人で
よかった…
雪
でも
やっぱり
不安です…
雪
……………
冬真
……………
(凄い視線感じるけど
とりあえず寝よう…)
冬真
おやすみ💤