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第一番隊 高槻 晄士郎 隊員 犬飼 虎太郎 隊員 神谷 宗近 隊員
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
神谷 宗近(かみや むねちか)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
おい!そこのお前等!
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
遠くから1人の男の声が響いた
斎 天光(いつき あまみつ)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
斎 天光(いつき あまみつ)
天光と晄士郎の剣が交わり、激しい鍔迫り合いが繰り広げられる
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
斎 天光(いつき あまみつ)
天光の力によって、晄士郎は大きく吹き飛ばされた
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
斎 天光(いつき あまみつ)
天光は月のない夜に 光る狼の目の様に、静かに、 然し容赦なく 此方を捉えていた その瞳はまるで抜き放たれた刀 鋭く、冷たく、今にも斬りかかる 準備を整えている
神谷 宗近(かみや むねちか)
黙ったまま宗近に斬りかかる
神谷 宗近(かみや むねちか)
神谷 宗近(かみや むねちか)
1度宗近は鍔迫り合おうとするも 押し返せぬ嵐に吹き飛ばされる小舟の様に、抗う術も無く翻弄され、 彼方へと吹き飛ばされた
斎 天光(いつき あまみつ)
そして、天光は虎太郎を 鋭く睨みつけ、その目はまるで 闇の中から迫る獣のように、 彼を捉えた
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
虎太郎はその視線に耐えかね、 背を向けるや否や 早々と逃げ出そうとする
斎 天光(いつき あまみつ)
斎 天光(いつき あまみつ)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
天光の怒声が虎太郎の耳に届き その足が止まる 背中を僅かに 天光の方へ向け、 沈黙の中で その意志を固めた
斎 天光(いつき あまみつ)
虎太郎は深く息を吸い込み、 ゆっくりと振り返る
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
虎太郎は刀を大きく構え、 その瞳には 覚悟を決めた鋭い光が宿る その眼差しはまるで 野山を駆ける狼の様だった
斎 天光(いつき あまみつ)
天光も虎太郎の覚悟を 感じ取るや否や、 静かに刀を構えた その動作は無駄が無く、 二人の間には、まるで狼同士が対峙する様な緊張感が漂う
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
虎太郎は天光に斬りかかる その剣筋は鋭く、 迷いのない一撃だった
だが天光もそれに応じ、瞬時に刀を虎太郎へと突き出す 二振りの刃が交わる刹那、 火花が散り、静寂を切り裂く 鋭い金属音が響いた
二人の激しい一撃に、 周囲の空気さえ張り詰める これ以上の退く場所はなく、 互いの覚悟と技がぶつかり合う死闘が幕を開けた
神谷 宗近(かみや むねちか)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
虎太郎は気迫を込め、 鋭い斬撃を繰り出す その一太刀は風を切り裂き、 天光の胴を狙った 然し、天光は寸分の狂いもなく 後方へと身を引き、紙一重で躱す
斎 天光(いつき あまみつ)
天光は冷静な声で呟き、 間髪入れずに間合いを詰めた
虎太郎はすかさず身を翻し、 刃を返して再び斬り掛かる その攻撃は荒々しくも力強い だが天光はその勢いを見極め、 虎太郎の刃を僅かに受け流す 然して流れる様な動きで 逆手に刀を振り上げ、 鋭い一撃を虎太郎の肩へと浴びせた
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
斎 天光(いつき あまみつ)
天光の声が静かに響いた
次の瞬間、天光は低く身を沈めると、まるで風の様に 虎太郎の懐へと滑り込んだ その速度は虎太郎の目にも 追い切れない
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
虎太郎が反応する間もなく、 天光の刀が鋭く煌めき、 虎太郎の胴を斜めに斬り裂いた
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
虎太郎は刀を握りしめた儘 その場に崩れ落ちた
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
神谷 宗近(かみや むねちか)
晄士郎と宗近は血に濡れた 虎太郎の元へ駆け寄った
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
神谷 宗近(かみや むねちか)
宗近は虎太郎が 息絶えたのだと思い、 声を震わせながら涙を流す その姿に場の空気が 一層重く沈み込む
天光は静かに一言を告げた
斎 天光(いつき あまみつ)
その言葉に二人が顔を上げると、 天光は更に続けた
斎 天光(いつき あまみつ)
天光は一瞬だけ虎太郎に目を向けると、背を向け、刀を腰に収める
斎 天光(いつき あまみつ)
斎 天光(いつき あまみつ)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
晄士郎の問いに、天光は一瞬だけ 立ち止まり、肩越しに 冷静な声で応えた
斎 天光(いつき あまみつ)
天光は少し言葉を区切り、 低く呟いた
斎 天光(いつき あまみつ)
晄士郎と宗近は その言葉の意味を掴みかねたが、 天光の声には何処か 本気の響きがあった
天光は更に一歩踏み出し、去り際に振り返らずに最後の忠告を残した
斎 天光(いつき あまみつ)
然して天光は静かに その場を去っていった 背中が小さくなる迄の間、 晄士郎と宗近は言葉を失い、 唯立ち尽くしていた
然して…何れ程の時が経ったのか、誰も覚えていない 静寂に包まれた中、 虎太郎はゆっくりと目を開けた
神谷 宗近(かみや むねちか)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
神谷 宗近(かみや むねちか)
神谷 宗近(かみや むねちか)
宗近は歓喜の声をあげ、手を広げると虎太郎を力強く抱き締めた
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
虎太郎の言葉に、晄士郎と宗近は 黙って耳を傾けた その表情には、夫々違う想いが 浮かんでいる 虎太郎は目に涙を浮かべて話した
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
晄士郎は少しの間を置いてから、 深く頷き、静かに微笑んだ その笑みには虎太郎の成長を誇る 気持ちが込められていた
神谷 宗近(かみや むねちか)
高槻 晄士郎(たかつき こうしろう)
犬飼 虎太郎(いぬかい こたろう)
三人の決意が再び一つになり、 彼等は立ち上がった 戦いの火は未だ消えていない その目は未来を見据え、 これから始まる更なる試練に 立ち向かう覚悟を示していた