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最高です! 続き楽しみに待ってます!
ぬしたん
ぬしたん
放課後。 今日は佐久間の家に行くと決めていた。一応、俺は佐久間の家の合鍵を持っている。何かあったら頼りなさいということなんだろうが、遊びに行くためにしか使ってない。 電車に飛び乗り、急いで佐久間の家へ向かった。
珍しく、鍵がかかっていなかった。
不用心だなぁと思い、ふと下を見ると佐久間のより一回りほど大きな靴があった。 佐久間の父親は今、単身赴任でいないはずだ。 じゃあ、誰?
………照だ。
照がいるんだ、邪魔しちゃ悪いかな。でも照と一緒にいたいしな。そう悩んでいたとき、俺が1番聞きたくない声が聞こえた。
俺は、佐久間が照のことが好きなんだと打ち明けてくれたとき、泣きたくなった。この人には勝てない、そう思った。 2人から付き合ったって報告をされたとき、負けたと思った。 でも、照が笑ってるなら。幸せなら。それでいいと言い聞かせてた。 だけど、今回のは無理だ。
1人ベッドの中でついさっきの出来事を思い出す。
『んぁっ///ひかるっ///すきっ♡』
佐久間の喘ぎ声。そして………
『大介??俺も大好きだよ』
照の聞いたことのないくらいの雄の声。
もう思い出したくない。 正直、照のあんな声を聞くだけでも嫌なのに相手が佐久間だと考えるのも、その声が実際に聞こえてしまったのもショックだった。
阿部亮平
俺は一睡もすることができず朝を迎えた。