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20××年 4月
俺は高校生になった
中学でも俺を虐めてくる奴はいたが、その頃にはもう嫌だと言い返せるようになっていた
勉強も嫌いじゃないし、受験もそこまで苦じゃなかった
苦手な人間関係もある程度築けるようになっていた
けれど…
虐めも、辛かったことも忘れることは 出来たのに
有明の事だけは忘れることは出来なかった
なによりも、有明がいない毎日が辛かった
有明が居なくなってから、俺の楽しい毎日は消え去ってしまった
千秋
あの日有明が言った"あの言葉"をずっと 信じて過ごしている
あの太陽みたいに眩しい笑顔は 今でもよく覚えている
俺だけに見せて欲しいと思っていた あの笑顔に、また会いたい
俺は今でも、後悔している
何故あの日、有明に声をかけれなかったのか
そんな自分にずっと嫌悪感を抱いていた
有明のいる場所も家も、何も分からないけど
俺の気持ちは今でも揺らぐことはないし…
今度こそ気持ちを伝えたい
有明が落としていったふたつのキーホルダー、それも届けなければならない
少しでも有明に会える確率が高くなることを願って
俺は一人暮らしを始めた
ある日の散歩中
俺は毎日、新しい町を散歩して、有明が居ないか探している
こんなことで簡単に有明が見つかるとは 思わないけど
今できる最大の努力をしていた
千秋
諦めて帰ろうとしていたその時、
千秋
道路越しに、有明に似た女の子がいた
俺は思わず飛び出した
千秋
赤信号にも関わらず、
ププー!! ガン!!🚗💨
俺は赤信号で飛び出してしまった
ここで俺の意識は途切れた