AU TALE～異種族がもたらす一つの希望～

時は少し遡り…

そして今に至る。

いきなり闘志を漲らせている。

心のなかで自分を安心させ、ウィザード君に教えてもらった基本強化の詠唱をする。

所々噛みながら詠唱を終える。

そして、ポーチから、渡された長いナイフを取り出す。

いつの間にかグレイが目の前にいて、剣を振り下ろしていた。

…まずい、まずい！

私の身体能力じゃ避けられない！

…が、その刹那、

私の脚が物凄い勢いで動き、剣を回避した。

再び剣を持って突っ込んでくる。

…が、今度は自信があった。

限界まで剣を見て、

ギリギリで回避、

それで振り返る動作の時に、ナイフを突きだす。

ナイフはギリギリで切っ先を反らされた、が、

…今のが通用することはわかった。

自分でも分からないくらいの速度で動く。

もう分かっていた。何処に剣が来るか。

私はまた剣を避け、腕に一撃入れる。

また突っ込んでくる。

…何、また避ければ良い。

そう思った刹那。剣が来ていた。

しかし、彼の目は自信が見て取れる。

なぜ？

答えはすぐに分かることになる。

彼が何かを呟いた。

彼の剣が眩しく光る。

まずい、そう思った私は攻撃を諦め、反射で逃げていた。

その時、剣が地面に触れると、

物凄い爆発が起こった。

視界が隠れる。

砂埃を払いながら、前を見ると…

剣を…向けられていた。

なんで急にあんなに強くなったのか、

訳が分からない。

そういって、全然分からない説明をされた。

呼び方が師匠になってる…