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ナーチェス
急ぎで洞窟を抜けたが…
ナーチェス
ん？あそこにいるのは……
ディキィ
ナーチェスか！？
ナーチェス
ディキィさんだな
ナーチェス
なぜこんな所に？
ディキィ
村の方に奴らが現れたんだ
ディキィ
俺らは何も出来ねぇから逃げてきてな
ディキィ
村の方にはチェスカちゃんがいると思うが
ナーチェス
て、ことは何とか間に合ったのか
ディキィ
だが、チェスカちゃんが無事なのかどうか…
ナーチェス
その問題は考えなくても良さそうだ
ディキィ
なに？
ナーチェス
どうやらとっくに勝負はついてるようだし
ナーチェス
まぁ安全になったのかな？
ディキィ
チェスカが勝ったのか？
ナーチェス
当たり前だろ
ナーチェス
あのチンチクリン意外としぶといからな
ナーチェス
さてそれじゃあ俺らもチェスカの元に行くぞ
ナーチェス
こんだけ派手にやってるならアイツぶっ倒れてるだろうしな
ディキィ
嬢ちゃん見かけによらず馬鹿なんだな…
ナーチェス
何言ってんだよ
ナーチェス
見た目通りの馬鹿だろ
X
楽しそうに話しているところ悪いな
村の方にと歩き出した時とつぜん目の前にXが現れた
ナーチェス
何用だ？
X
お前にも聞きたいことがあってな
ナーチェス
俺にもってことは誰かに話を聞いたあとなんだな
X
つい先程あんたの連れの一人を負かしてきた
ナーチェス
負かしてきた？
ナーチェス
殺してきたでは無く負かしてきたか…
X
彼にも君にも聞きたいことや働いてもらわないといけないからな
ナーチェス
サヅキは負けたのか…
X
アイツはほんとに弱いな
X
何をやらせても中途半端な奴で
X
アイツ……センスねぇよ
ナーチェス
あっそ…
ナーチェス
そんなことを言いに来たなら俺は無視させてもらうぞ
X
おや？意外な反応だな
X
正直今の挑発で熱くなるもんだと…
ナーチェス
俺もあいつも違う
ナーチェス
アイツが中途半端だろうが、俺の知ったことではない
ナーチェス
アイツの問題はアイツの問題だ
ナーチェス
俺が変わりに怒るのも違うからな
X
見かけによらず冷静な判断を下すやつだな
ナーチェス
そりゃどーも
X
さて、雑談はこれぐらいにしてお前にひとつ聞きたいことがある
ナーチェス
そういえばそれが本題だったな
X
神の遺産について何か知ってるか？
ナーチェス
初耳だ
X
お前も知らないか…
X
はたまたこちらも嘘をついてるのか……
ナーチェス
残念ながらほんとに何も知らない
ナーチェス
第1この世界に神の遺産と言われるものがあるかどうかも怪しいぞ？
X
何故だ？
ナーチェス
遺産って事は神がこの世界で滅ばないといけないはずだからな
ナーチェス
この世界は最近創られた世界だからな
ナーチェス
神が現世におりてきて戦闘を行ったなんて聞いたこともねぇし
ナーチェス
そんなの起きてたら誰だって気づくだろ？
X
なるほど……
X
神の遺産そのものを否定するか
ナーチェス
当たり前だろ…
ナーチェス
俺はそんなものないと思うがな
X
ならお前の後ろについてる神に聞こう
ナーチェス
それは多分無理だぞ？
ナーチェス
あのジジイ最近呼んでも反応してくれねぇからな
X
ちっ……
ナーチェス
じゃあ今度はこっちも質問いいか？
X
なに？
ナーチェス
そっちも質問したなら俺もいいだろ？
ナーチェス
これでおあいこだ
X
何が知りたい？
ナーチェス
お前の後ろについてる神の存在だ
ナーチェス
その神は何者だ？
X
答えられないと言ったら？
ナーチェス
別になんともしない
ナーチェス
なら、時間かけて調べあげるだけだ
X
そうか…
X
まぁその程度なら答えてやる
X
俺の後ろにいる神は【生命神】と言われている神だ
ナーチェス
生命神…
ナーチェス
願いから生まれた神か？
X
その通りだ
X
お前の後ろにいるのは創世神だろ？
X
その手の甲のアザを見れば予想できる
ナーチェス
まぁそーいうことだ
X
創世神と生命神の違いは明白だ
X
無機物すらも創れるのが創世神
X
命あるものしか創れないのが生命神だ
X
生命神は創世神と違い生まれてくるものに様々な特性を付けることが出来る
ナーチェス
例えば？
X
お前が戦った奴は剣術向上のスキルが付いていたのだ
X
生命神は生まれてくるものがどんな物なのかを細かく決めれる
X
性別 年齢 長所 短所 性格 容姿 スキル
X
とにかくそんな感じの細かいものを決める力がある
X
創世神は決めれて性別と年齢程度だ
ナーチェス
その生命神が数多の人間や魔物を生み出して
ナーチェス
俺らを滅ぼそうとしてるわけか
X
その通りだ
X
目的は恐らく自分の好きな世界を作ることだ
X
そのためにお前が邪魔だから俺や他の奴らが生み出されたわけだな
ナーチェス
黒幕の存在さえ知れればもう満足だ
X
じゃあ俺は他にやることがあるのでね
X
あまり長居はしてられない
ナーチェス
今ここで俺を殺すことぐらいは容易いだろ？
X
言ったはずだ
X
お前にも生きていてもらないとな
X
使えるものはなんでも使うんだよ
ナーチェス
お前は……
X
じゃあ次に会う時までにお前と俺が負かした奴が強くなってることを祈ろうかな
ナーチェス
祈らなくとも俺は強くなるぜ
X
なら安心だな…
そうぽつりと呟くとXは森の方にと姿を消していった
ナーチェス
あいつの目的は……
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