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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

アキラ

あの…お話ってなんでしょう…?

………

アキラ

桐矢さん…?

葵はツカツカと歩み出し、フェンスまでアキラを追い詰めた

アキラ

あっ……あっ?!

アキラを追い詰めた葵の指がカシャン!…と、フェンスを掴み、「壁ドン」ならぬ「フェンスカシャン」が展開された…

アキラ

き、桐矢さんっ…何を…っ!!

俺……やっぱ、綾乃をいじめたお前が許せねぇんだよな

だから…

今日からお前をいじめてやることにしたから♡

アキラ

えっ…?!////

アキラ

本当ですか、桐矢さん…

アキラ

本当に、僕のことをいじめてくれるんですか?!////

なに喜んでんだよ、この変態野郎が

……泣かされたいのか?(笑)

アキラ

(ぞくぞくぞくぞく…っ!♡)

アキラ

桐矢さんっ…

アキラ

僕のこと……めちゃくちゃにしてくれませんか…っ?////

…どうやって?

アキラ

そ、それは…っ////

うつむいたアキラの顎を、葵が指でクイッと上げて…

アキラの唇をキスで塞いだ

ほんと、可愛い奴だなお前って…

アキラ

あっ…!

アキラのワイシャツのボタンを外し始める

思いっきり可愛がって…

…泣かせてやりたくなる♡

アキラ

だ、ダメです桐矢さんっ…!

アキラ

僕たち、男同士じゃないですか…!!

愛し合うのに、男も女も関係ないだろ…?

はだけた胸元からのぞいた、乳首を舌先でつつかれる

アキラ

あっ…♡桐矢…さん…っ!

アキラ

いけませんよ、こんなのっ…!!

まだ抵抗するのか?

アキラ

……っ////

じゃあ、抵抗できないぐらいに…

お前のこと、メチャメチャにしてやるよ

アキラ

あ…っ!////

あーあ、こんなにビンビンに勃たせちゃって…

そんな悪いコには、たっぷりお仕置きしてやる♡

アキラ

……お、お仕置きっ…

アキラ

お仕置きして下さいっ♡桐矢さん…っ!!

アキラ

お仕置きして、僕のことを泣かせて下さいぃぃ…!!♡

じゃ……今すぐ脱げ。

アキラ

……はい♡////

…ガバッ!

アキラ

はあ、はあ、はあ…っ!

アキラ

な、なんだ…っ夢か…!!

アキラ

………

アキラ

な、なんて夢を見てしまったんだ僕は…っ!!

アキラ

き、桐矢さんと……あ、あんなことっ…!!////

アキラ

僕は頭がおかしくなってしまったのか…?

アキラ

僕が好きなのは、綾乃ちゃんだろ?!

アキラ

どうしてこんなにも桐矢さんのことが頭から離れないんだ…っ!!

違和感を感じて布団をまくりあげると、下着が粘液で濡れて汚れていた

アキラ

う…うぅっ…

アキラ

こ、こんなの…何かの間違いに決まってる…!!

アキラ

(一体僕はどうしちゃったんだろう…)

アキラ

(桐矢さんのことを考えるだけで…こんなにも胸が締め付けられる…)

アキラ

(こんな気持ちになったのは生まれて初めてだ…!)

アキラ

(で、でも、いくら何でも相手は男の人だろ…?)

アキラ

(確かに……桐矢さんは普通の人よりも容姿に恵まれてて、女の人よりも綺麗かもしれないけど…)

アキラ

(そうだよ、男同士で愛し合うなんてことはありえない…)

アキラ

(い、1日でも早くもう忘れるんだ…!!)

お昼ご飯の焼きそばパンの袋を開けようとした時、不意に背後から肩を叩かれる

あれっ、キミも今からお昼?

アキラ

……っ?!!

アキラ

きっ…ききき桐矢さんっ?!!////

……な、何その引き方…

アキラ

あっ…そ、そそそのっ!!

アキラ

な、何でもありませんんっ…!!////

…そんなにビビんないでよ

こないだのことで……ちょっと話したいこともあるしさ

アキラ

……え?

一緒にお昼、どうっ?(ニッコリ)

アキラ

(よりによって……ここなのか…)

ごめんごめん、お待たせ!

はいっ、アイスコーヒー♡

…コーヒー飲めないなんて言わないよね?(ニヤリ)

アキラ

い、いえ…、ありがとう…ございます////

並んで、フェンスに寄りかかる二人

アキラ

(昨夜の夢の中じゃあ、僕はここで……桐矢さんと…っ)

アキラ

(お、落ち着け!ここは夢の中なんかじゃないんだっ!!)

あ、あのさ…

アキラ

…はいぃっ?!(←裏返った)

い、いや…、こないだのことなんだけど…

俺、すっごい嫌な言い方しただろ…?

キミのこと、バカにする感じで…さ

アキラ

……えっ?

あの日、壁側に追い詰められ、股間を掴まれた瞬間が蘇った

アキラ

あっ…!////

わ、悪かった……許してもらえる?////

気まずいような、照れ臭いような様子で目を泳がせる葵の横顔を見て、胸が高鳴る

アキラ

……っ!!////

アキラ

い、いえっ…あれは僕が悪かったんです…!

アキラ

僕が…桐矢さんのことを怒らせるようなことを言ってしまったせいなんですから…(わざとなんだけど////)

綾乃のことか…

アキラ

……っ

あ……アイツなんて、やめといた方がいいんじゃない?////

アキラ

え…?

俺がこんなこと言うのもおかしいけどさ…

アイツって見た目通りすっごいワガママだし、性格も悪いし、料理も下手だし、時々バカすぎて呆れるし、寝相なんてほんとにサイアクだよ?

アキラ

(じゃあなんで結婚したんだ…笑)

だからさ、あんな奴に…それも人妻に貴重な時間を使うなんてやめてさ、他にいい子探したら?

結城くんって、女子社員からの人気も高いんだよ?

キミ次第では、いくらでもモテると思うけどな…

アキラ

………

アキラ

……いいんです、僕

え?

アキラ

どうせ…こんな弱気でオドオドしてる男のことなんて、誰も恋愛対象として見てくれることもないってわかってますから…

アキラ

仕事もミスして怒られてばっかだし…

アキラ

自分でもヤバイなって思うぐらいのドMだし、すぐ泣くし…

アキラ

そんな僕のこと、みんなきっと…心の中でバカにして笑ってると思いますから

アキラ

だから、僕は…人からバカにされたり、罵られる自分を受け入れて生きていくしかないんですよ

アキラ

ドMとして…

アキラ

いつしか、人から罵られたり雑な扱いを受けることで自分の存在意義を感じるようになったんです

………

アキラ

それに、今は……綾乃ちゃんのこと、そういう目で見てはいませんから安心して下さい

…そうなの?

ふーん…♪

アキラ

(そう、僕は……今、違う人のことを見てる)

アキラ

(もう…認めるしかないんだ、この気持ちを)

あのさ、気を悪くして欲しくないんだけど…

キミ、もっと自分に自信持ってもいいと思うよ?

アキラ

……自信…?

そう、仕事にしろ恋愛にしろ…時と場合によっては自信を持って強気に出なくちゃならない時ってあるんだ

他人から言われる言葉や態度に左右されて、自信がついたり、逆に無くしちゃう時だってあるけどさ…

他人に左右されるのって、よく考えたらバカバカしくない?(笑)

アキラ

………

別に、ドMを否定するってわけじゃないんだけどさ////

他人から批判されたり、バカにされるために生きてる人なんて存在しないよ

アキラ

………

アキラ

じゃあ、桐矢さんは……

ん?

アキラ

……桐矢さんは、見てくれるんですか?

アキラ

怒ったり、バカにする目的以外でこんな僕のこと……見てくれるんですか…?

……何言ってんの?

アキラ

……っ!

そんなの当たり前だろ、結城くんは結城くんなんだから。

だからこうして、俺はキミに対する無礼を謝ってるんじゃん////

アキラ

桐…矢…さん…っ////

アキラ

(罵られてるんじゃなくて、優しくしてもらえてるのにこんなにも満たされてしまうなんて…)

アキラ

(僕は…)

アキラ

(ドMとして以上に、この人そのものに惹かれてしまっている…)

…でもさぁ、あのオモチャのこと…

いくら俺にムカついたからって、何もお局様にバラすことはなかったんじゃないのー?(¬_¬)

アキラ

……え?

アキラ

な、なんのことですか?

すっとぼけないでよ

あのこと、お局様に口止めするのにわりと頑張ったんだからさ…(笑)

アキラ

ぼ、僕っほんとに誰にも話してなんかいないですよっ?!

アキラ

桐矢さんがローター持ってたことなんて、誰にも───

…カシャン!

その瞬間

夢で見た、あの「フェンスカシャン」が忠実に再現されてしまった…

…バカ!言うなよっ…聞こえちゃうだろ?!(小声)

アキラ

……!!

少し離れた所にいる人たちを横目でチラチラ見る葵の横顔が、グッとアキラの顔へと距離を縮めた

アキラ

あ…あっ…あぁ…っ!////

一瞬にして、ここで葵に陵辱された夢の映像がフラッシュバックする…

……で、しゃべったのがキミじゃないなら一体誰だっていうんだよ

風に揺られて、その薄茶色の髪から柑橘系の香りがアキラの鼻をくすぐった

アキラ

……っ

胸の鼓動が、瞬く間に大きくスピードを速めていく…

そういえば、お局様が変なこと言ってたんだ

「あの人の言う通りにしてよかった」とかなんとか…

…なぁ、「あの人」って一体誰のことだと───

…気がつくと

アキラは、目の前にいる葵に抱きついて、頬にキスをしていたのだった…

───!!

アキラ

あっ……!!

………え?

アキラ

……すっ…すみません…っ!!

アキラ

ぼ、僕…っなんてことを…!!

アキラ

あの…っ僕、桐矢さんのことが……そのっ…!!////

………は?

顔を真っ赤に染め上げて慌てふためくアキラを見て、葵はポカンと口を開けた

アキラ

あっ…あのっ…

アキラ

す、すみませんでしたぁ──っ!!////

目に涙を浮かべ、アキラは猛ダッシュでその場から走り去っていった

………

な、なに……今の

どーゆう意味…?(笑)

アキラ

ぜえ、はあ、はあ、はあ…っ!

アキラ

(ど、どうしよう…!!)

アキラ

(つい抑えきれなくて…き、桐矢さんにあんなことしちゃって…!!)

アキラ

(…引かれちゃったよな……?)

アキラ

(気持ち悪いって……僕のこと、嫌いになったに違いない…っ)

アキラ

(僕のこと……嫌いにっ…)

アキラ

……うっ

アキラ

ううっ…グスッ……

ミズキ

…あ!やっと見つけた!!

ミズキ

アキラくんっ!

アキラ

!!

振り向いたアキラの顔は…

捨てられた子犬のように、弱々しく怯えて涙に濡れていた

……メガネを外して。

ミズキ

……え?

ミズキ

(…ぞくぞくぞくぞくっ!♡)

アキラ

み、ミズキさん…っ

ミズキ

……はっ!

ミズキ

ど、どうしたの…?

ミズキ

(ビックリした…メガネを外したらずいぶんイメージが…)

アキラ

あっ……すいませんっ!

アキラ

ちょっと目にゴミが入っちゃって…グスッ

ミズキ

(…明らかに泣いてるでしょ笑)

ミズキ

まいっか……、ちょっとこれを見てくれる?

アキラ

…え?

ミズキが差し出したスマホには

お局様を抱きしめている葵の写真が映し出されていた

アキラ

こ、これはっ…?!

ミズキ

ふふふ…

ミズキ

まぎれもなく、桐矢くんの不倫疑惑を確実なものにする証拠よ!

ミズキ

ちょっと…手違いがあって、お局様の顔がとんでもないことになってるけど…

アキラ

不倫…疑惑…?

ミズキ

そう、この写真と元カノの鈴宮さんが流してる噂を合わせれば…

ミズキ

桐矢くんと藤崎さんの間には必ず、亀裂が入ること間違いないわ…!

アキラ

一体…どうしてこんな写真を…?

アキラ

桐矢さんは……不倫なんてするような軽薄な人なんかじゃないのに…っ

ミズキ

…あら、ずいぶんと桐矢くんの肩を持つのね?

ミズキ

恋敵のはずなのに…

アキラ

い、いえっ!そ、そんなことは…っ

ミズキ

この写真はね、桐矢くんの熱烈な大ファンで有名なお局様を私がそそのかして…

ミズキ

まぁ、騙す形で手に入れた物なの

アキラ

ど、どんな手を使ったんです?

ミズキ

そんなの簡単よぉ

ミズキ

桐矢くんに、お局様からの呼び出しの手紙を私が書いて送ったの

ミズキ

『あなたの恥ずかしい秘密を握っています』…ってね!(笑)

アキラ

恥ずかしい…秘密……

アキラ

(まさか…ローターのこと…?)

ミズキ

ま、適当に書いただけなんだけど

ミズキ

誰でもそんなこと言われたら心理的に気になって、知りたくなっちゃうでしょ?

ミズキ

あの桐矢くんですら、ノコノコお局様に会いに行っちゃったんだからねっ!(笑)

ミズキ

本当に何か恥ずかしい秘密でもあったのかもしれないけど…そんなのはもうどうでもいいことよ

アキラ

(じゃあ、ミズキさんはローターのことを知らないんだな…)

アキラ

(よかった…じゃあ、あのことは誰にも知られていなかったんだ…!)

ミズキ

そこで、私がお局様に「最後の思い出」として…桐矢くんからハグしてもらえるようにアドバイスをしたの♡

アキラ

じゃあ、この写真は…桐矢さんが変な意味で抱きしめてるわけじゃないんですね

ミズキ

ええ

ミズキ

でもまぁ、お局様にとっては死んでもいいほど幸せな瞬間だっただろうし…一石二鳥ってところよ(笑)

アキラ

(そうか…さっき桐矢さんが言ってた、お局様が言ってたっていう「あの人」って……ミズキさんのことなんだ…!)

アキラ

そ、それで…その写真をどうするつもりなんです?

アキラ

まさか……社内にばら撒いたりなんてことは…っ!!

ミズキ

いきなりそんなことには使うつもりはないわ

ミズキ

まずは…そう、この写真をネタに、桐矢くんとこの私の既成事実を作るつもり…♡

アキラ

既成事実?

ミズキ

やだ……わからないの?////

ミズキ

……ヤッちゃうのよ♡

アキラ

………!!

ミズキ

不倫の決定的証拠を手に入れて…

ミズキ

あの二人にめでたく新婚早々…離婚してもらうの

アキラ

…離婚……

ミズキ

そうよ

ミズキ

それで私は桐矢くんを…あなたは藤崎さんをそれぞれ、傷心中の所を慰める形で……オトスのみ…♡

ミズキ

それが私たちの望みでしょ?

アキラ

………

アキラ

(確かに…桐矢さんと綾乃ちゃんが離婚でもしたら…)

アキラ

(たとえ男の僕にだって、チャンスが来るかもしれない…)

アキラ

(ミズキさんよりも、誰よりもこの僕が支えてあげれば、あの桐矢さんだって…!)

ミズキ

それとね、既成事実を作ることに関してあなたには重大な任務をこなしてもらう必要があるの

アキラ

…僕に何をさせるつもりなんです?

ミズキ

この写真をネタに私が桐矢くんとイケナイことをしているところを…

ミズキ

…動画…もしくは写真におさめて欲しいの

アキラ

ぼ、僕がですか?!

アキラ

そ、そそそんな過激な場面っ…写真どころか直視すらできるわけないじゃないですかっ!!////

ミズキ

バカねぇ…そんなの、もちろん最初の場面だけに決まってるでしょ?////

ミズキ

本格的になってきたら、さっさと撤収してよね?////

ミズキ

私だって……あなたに裸を見られたいわけじゃないんだからっ////

アキラ

そっ…そうですよねっ!あはは…////

ミズキ

(私のこと意識しちゃって……ちょっと可愛いかも…////)

アキラ

(桐矢さんの裸なんてもし見ちゃったらその場で倒れちゃうかもしれない…っ////)

ミズキ

いい?私が桐矢くんを指定の場所にうまく誘き出すから…あなたは後から来るのよ?

ミズキ

…わかった?

アキラ

は、はい…っ

アキラ

でも……

ミズキ

あの二人を確実に別れさせるためでしょっ!

アキラ

………

アキラ

……わかりました

ミズキ

よし、じゃあ決まりね!

ミズキ

(私…さっきからなんでこんなにドキドキしてるのかしら…)

そこに、影で聞き耳を立てていた人物が一人。

光里

(ふぅん…)

カラダの関係は、お試し期間後に。

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コメント

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ユーザー
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いつも楽しみにみてます!!続き待ってます!!!

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