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どうしてこうなった
事の発端はわずか数時間前…1本の電話から始まった
電話の相手は、ゲーム友達のうっしーとガッチさん
1つのスマホに二人で喋りかけてくるのも、そもそも二人でいるのも珍しいなと思いつつ、用件を問いただした
すると…何故かキヨくんの話題になった
「ここ最近のあいつ、なんかご機嫌ななめだよなぁ…」とか
「最近忙しそうにしてたもんね…」とか
極めつけに、二人から「色んな意味でおつかれ」「何かあったら連絡して」と言われ、通話は切られた
どうやら用事はこれだけだったらしい
何故そんなことをわざわざ俺に言ってきたのか、と疑問に思ったが、直ぐに答えが分かった
その会話から数分後…俺の家に突然、キヨくんが訪ねてきたのだ
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確かに二人は、これからのことをだいたい把握しているような口ぶりだった
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目線がまったく合わない
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声だけでは判別できなかったのだが、完全に隠しきれていないようで、表情にも服装にも疲れが滲み出ていた
髪は四方に跳ね、そのまま床入りできそうなラフすぎる服、玄関には大きいサイズのサンダル
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あんなに「酒は飲まない」と豪語していた本人が大量に買ってきて、あっという間に半数飲み干してしまった
飲んでいる間、キヨくんはずっと上の空だった
「うん」とか「んー」ばかりで、会話を繋げる気が感じられなかったので、彼をしばらく放っておこうと俺は別室に移動し、動画編集を再開した
数時間後…お酒に強いキヨくんでも、さすがに酔いが回ったようで
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いきなり部屋に入ってきて手を引かれ、リビングのソファに連行された
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──こうして俺は、キヨくんに「可愛い」と言われ続けるという、何とも不可解極まりない状態が完成してしまったわけだ
俺を小動物かなにかと勘違いしているのだろうか
酔っているキヨくんの方があったかいと思うが、本人に言ったとて聞こえてないだろうし、恐らく無駄である
それに加え…
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どういうわけか頭を撫でられ、手を握られている
身動きが全く取れないのだ
いろいろまとめると…
"この状況…あまりにもおかしい"といったところだろうか
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悶々と考えているうち、横からキヨくんが俺をじっと見ていることに気がついた
そんなまじまじと見つめられると、顔に穴が空きそうだ
俺の顔に何かついているのか、はたまた俺がおかしな顔をしているのか
考えを巡らせる俺を他所に
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人の顔を見てヘラヘラと笑ってやがります
こちら側はまったく笑えないのだが
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ちらっとキヨくんの顔を覗いた
あからさまな嫌味も都合よく躱され、何故かご満悦な様子で余計腹が立つ
相変わらず目は死んでいるが、先程より表情は幾らか柔らかくなった気がしなくもない
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キヨくんが本気で酔うとこうなるなんて、意外だった
てっきりもっと寡黙になるか、笑い上戸にでもなるのかと思っていた
…こうやってくっついてくるのは、何か理由があるのだろうか
いや、無いか
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実は以前、キヨくんが何らかの理由でやけ酒していた時があった
その時も、彼はお酒を勧めてくる訳でもなく、愚痴をこぼす訳でもなく、ずっと黙ったままだった
だがその後、なんやかんやあって彼は酔いが限界に達し、倒れ込むようにして眠ってしまった
べろんべろんに酔ったキヨくんを放っておくわけにもいかないので、仕方なく近くのホテルで介抱してやった
そのせいで、終電を逃してしまったのだ
そして翌日、二日酔いで声の枯れた彼を正座させ、小1時間くらい説教をした記憶がある
これで幾らか反省したかと思えば、懲りずに俺を弄ぶときた
あれだけ口酸っぱく言ってやったのに、全く世話のやける奴だ
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これは…もっと叱ってやらねば
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途端にふっと無表情になり、俺をじっと見つめてくる
…ように見えたが、窓の外をぼーっと眺めていただけだった
正直少しドキッとしたが、時々こんな感じでぼーっとしてるしな、と軽く受け流す
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なぜかムスッとした顔をするキヨくん
残念、そんな顔したって無駄だよ。俺には効かない
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口を尖らせ、まだごねてくる
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俺の手を握る彼の力が強くなった気がした
俺よりも指が細いくせに、無駄にデカいし力が強い
だが、いくら相手が酔っぱらいの友人でも、俺は容赦しない
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視界がぐるりと回り、ぼふっと背中に ソファーの柔らかい感触が伝わる
いきなりの事で、思考が一瞬止まった
気づいた時には、白い天井と彼の赤い髪が、視界に拡がっていた
……To be continue