窓の外を眺めながら 歩く影がひとつ
コツ、コツ、コツ、 と一定のリズムを 刻んでいる靴の音
窓の外はよく見えない
瑞希
その影_瑞希は、小さく、 それでいて重いため息をついた
瑞希
瑞希
コツ、コツ、コツ、コツ
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
……っ、ぅぅ、グスッ、……ッ
……っあ
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
えむ
えむ
瑞希
瑞希
先程、瑞希の目の前に えむが現れた
…いや、
嗚咽を漏らして泣いていた えむの背後に 瑞希が現れた
…と言ったほうが正確だろう
このままでは 見つかってしまうから、と
安心して再び泣き出した (声は抑えていた)えむを連れて、 瑞希は上の階まで歩いてきた
一回だけ見つかりそうに なったが、 うまく隠れてやり過ごしてきた
瑞希
えむ
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
えむ
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
えむ
瑞希
えむ
えむ
瑞希
瑞希
えむ
えむ
えむ
瑞希
瑞希
えむ
えむ
えむ
瑞希
えむ
えむ
えむ
瑞希
瑞希
瑞希
急に直立不動になったえむは、 真っ青になって震えていた
そのえむの視線を追った瑞希は、 えむの反応の理由を 否応なしに知ってしまった
二人の視線の先__
奥に見える階段近くの教室から、 ナニカが廊下に飛び散っていた
そのナニカは、教室と反対側の 壁や窓にまで 僅かに跡を残していた
ナニカは、紅い__
瑞希
そう
問うまでもなく、 何者かの血だった
えむ
瑞希のすぐそばで、 息を飲む音が聞こえた
瑞希
……その時、
__、…_……
瑞希
瑞希の耳に何かが届いた
瑞希
聞こえたのは背後からだ
瑞希
瑞希
瑞希は小声でえむに話しかける
えむ
えむは青い顔で瑞希に顔を向けた
瑞希
えむ
瑞希はえむの手を取り 歩き出した
えむ
前方の紅に近づく度に 鉄の匂いが増していく
瑞希
あと少し
あとほんの少しのところだった
えむ
えむが、紅い教室を 視界に捉えた
捉えてしまった
えむ
そのままえむは膝から崩れ落ちた
瑞希
えむの手を引いていた瑞希は、 えむに引っ張られて体制を崩した
瑞希
瑞希
瑞希の視界に 飛び込んできたのは__
教卓のそばで倒れている、
紅く染まった 茶髪サイドテールの 少女だった
瑞希
瑞希はすぐさま視線を前に戻す
早くこの廊下を抜けようと 必死に這おうとした
しかし…
えむ
えむがしがみついているせいで 足を動かせない
えむ
瑞希
えむ
瑞希
どうにも動かせないだろう えむを、瑞希はただ 見ることしかできなかった
否、声が出なかった
えむ
えむは、涙が出なかった
悲しい、よりも 恐怖、が勝っていた
ただただ叫んでいた
_その恐怖が背後から 近づいているのも知らないまま
えむ
瑞希
瑞希
?
二人の肩が大きく 震え上がったのは、 言うまでもない
えむ
瑞希
?
?
二人の目の前に 仁王立ちしていたのは、
ツインテールの小さな少女
腰に両手を当てて、 顔面蒼白の震える挑戦者達を 見下ろしていた
?
えむ
瑞希
?
?
少女は無邪気に笑って、 背中から銀色を取り出した
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
瑞希
コメント
4件
ふああああああめっちゃ気になるところで切りますねぇ!?!?!? 言葉一つ一つにセンスが溢れててほんともう…好きです()
遅くなってごめんなさい 待っててくれてありがとう