テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
楽屋の時計が、カチリと静かに音を立てていた。ソファの端に座る阿部亮平は、背中を丸めてお腹を押さえている。
阿部
声にならない息が、喉から漏れた。 数時間前から続く、波のある腹痛。 最初は「ちょっとお腹冷えたかな」程度だったのに、だんだんと間隔を詰めて、ぎゅうっと内側を掴まれるような痛みに変わっていた。
阿部
立ち上がろうとした瞬間、腹部に鋭い痛みが走り、阿部はその場に固まる。 冷や汗がじわっと額に浮かび、視界が一瞬揺れた。
渡辺
楽屋に戻ってきた渡辺が、その異変に気づく。顔色がいつもより明らかに悪く、唇も乾いている。
渡辺
阿部
そう答えた直後、また強い波が来た。 阿部は思わずソファに深く沈み込み、腹部を強く押さえる。
阿部
深澤
深澤も気づいて近づいてくる。 阿部はゆっくり呼吸を整えながら、途切れ途切れに話した。
阿部
話してる最中も、内側からぐるっとねじられるような感覚が続き、表情が歪む。
そのとき、今度は別の不快感が込み上げてきた。喉の奥がむっとして、胃が重く揺れる。
阿部
阿部は慌てて口元を押さえ、 深く息を吸う。 幸いすぐには落ち着いたが、吐き気が確実にあることは自分でも分かった。
渡辺
渡辺がクッションを持ってきて、ソファに寝かせる。阿部は言われるがままに横になるが、姿勢を変えた瞬間、また腹部が来た。
阿部
渡辺
阿部
深澤がマネージャーを呼びに行く。 その間も阿部の腹痛は容赦なく続き、治まるたびに「これで終わりかも」と思わせて、数分後にはまた襲ってくる。
汗が首筋を伝い、手足が少し冷たくなってきた。
向井
向井が静かに聞く。
阿部
その言葉に、メンバー全員が顔を見合わせる。
マネージャーが戻ってきて、すぐに判断した。
マネージャー
立ち上がろうとした阿部は、また腹痛に耐えきれず、その場で動けなくなる。
阿部
岩本
岩本が肩を支え、ゆっくり歩かせる。 一歩進むたびにお腹が重くうずき、途中で何度も立ち止まった。
車に乗ってからも、腹痛は続いた。 座っていても、横になっても楽な姿勢が見つからない。
時々、吐き気が込み上げてきて、そのたびに目を閉じてじっと耐える。
岩本
阿部
家に着くころには、痛みの波にすっかり体力を持っていかれていた。
ベッドに横になると、少しだけ楽になるが、完全には引かない。
腹部を抱えたまま、浅い呼吸を繰り返す。
阿部
しばらくすると、痛みの間隔がほんの少しだけ広がった。 それでも、次の波が来るのを分かっているから、気が抜けない。
スマホが震え、メンバーからのメッセージが並んでいた。
画面を見て、阿部は小さく息を吐く。
阿部
そう呟いた直後、また腹部がきゅっと縮んだ。 眉を寄せながらも、布団を握りしめて耐える。
胃腸炎は、簡単には終わらない。 でも、支えてくれる人がいると思うだけで、少しだけ心が軽くなった。
阿部亮平は、痛みの波が引く一瞬の静けさの中で、そっと目を閉じた。
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
コメント
20件
胃腸炎はほんま辛いよ😭😭 リクエスト答えてくれてありがとー!
あべちゃん続きでごめんなさい! あべちゃんがストレスですごい頭痛とめまいがして倒れちゃうみたいな感じでリクエストしたいです!

こういうの結構好き…毎回物語の書き方上手でほんと凄いです〜!!