その日、職員室に一通の手紙が届いた。
中には乱雑に切り貼りされた新聞の文字で綴られた脅迫文。
また壊れるのを楽しみにしてる。
天音夜空が残るのなら、次は"彼"が犠牲になるかもね?笑
"彼"
という文字には赤く太い線が引かれていた。
それが誰かを指すのかなど、
教師たちに説明は不要だった。
すぐに校内はざわついた。
だがその騒ぎは夜空の耳には届かず
彼女はただ、ひとり体育館で落ち込んでいた。
及川 徹
及川がそれを知ったのは練習後に監督から呼び出された時だった。
監督
監督
及川 徹
監督
監督
及川は無言で俯いた。
だがその瞳には何かを決意したように揺るぎなかった。
(もう、誰にも触れさせない。)
夜。
夜空はいつものように一人で帰路についていた。
校門の前で足を止めた時、後ろから声を掛けられる。
七瀬
その声は七瀬だった。
夜空の顔が強ばる。
天音 夜空
七瀬
七瀬
七瀬
天音 夜空
七瀬
七瀬
七瀬は怒りに満ちた瞳で夜空を見下した。
七瀬
その瞬間、夜空の目の奥に過去の崩壊が
フラッシュバックのようによみがえった。
天音 夜空
足がすくむ。
呼吸が苦しい。
だけど_
及川 徹
声が割って入る。
次の瞬間、及川が夜空の前に立っていた。
及川 徹
七瀬
及川 徹
及川 徹
及川 徹
七瀬の表情が一瞬揺れる。
七瀬
及川 徹
その言葉に夜空の目が大きく見開かれた。
七瀬は一言も返さず、そのまま歩き去った。
残された夜空はただその背中を見つめながら、震える声で言った。
天音 夜空
天音 夜空
及川は微笑んで、彼女の手を取った。
及川 徹
及川 徹
夜空の胸に小さな確信が芽生えた瞬間だった。
だが翌日、校内に新たな封筒が届いた。
その中に入っていたのは
夜空と及川が手を繋いでいる写真。
そしてまたもや赤文字のメッセージ。
次は事故で消えるかもね。
どちらが先か、楽しみにしてて?笑
コメント
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さいっていやなあいつ