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午後の授業が終わり掃除の時間になった
私達3班はトイレ掃除の担当だった
ここの担当になると嫌な予感と言うものは付きまとうものだ
ジャバーーー
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
クラスの女子
クラスの女子
クラスの女子
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
クラスの女子
クラスの女子
クラスの女子
やっぱりか…
こうなることは予想していた
だけど放課後の掃除を一人でやっていたら先生に見つかったときどう対処すべきか分からない
だから皆でやっは方が良いと言った
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
バタンッ
思い切り大きな音をたてて二人は出ていった
きっと私の事ウザいと思ったんだろうな…
なるべく嫌われないように気をつかったつもりでも
周りの人からはそれがお節介という行為にあたるのだろう
私は大きなため息をついて掃除を始めた
結局一人で掃除を終わらせ帰る頃にはもう下校時刻を一時間も過ぎていた
家に帰るとお母さんが警察や親戚をかき集め私を探すよう指示をしていた
そりぁそうなるよな…
こんなに遅くなったのは初めてだし
遅くなるにしたって連絡もなしに帰ったことなど来ない
私はなるべくいつも通りを装ってお母さんにただいまと言った
後から聞いた話だがお母さんはたまたま少し遠くのスーパーへ行った帰り
私と同じ班の七海に会ったらしい
それで私達の班の掃除はとっくに終わったものだと勘違いして帰りを待っていたが
なかなか帰ってこなかったので心配になって警察や親戚に電話をしたと言っていた
お母さんは私に「どうしたの?もしかしていじめられてるの?」と言ってきた
私はお母さんに「少し図書室で勉強してから帰ろうと思ったら遅くなった」と嘘をついた
こんなことでお母さんに心配をかけたくなかったし
お父さんは出張でいないしお兄ちゃんは遠征へ行っていたので今はお母さんと二人だったこともあり
余計に心配をかけたくなかった
自分で引き起こした問題は自分で解決しなくてはいけないと思った
私の話を聞いて安心したのかお母さんは笑顔で「それじゃあ、お夕飯にしましょう🎵」
なんて言ってきた
今日の夕飯はシーザーサラダとボルシチとピロシキだった
夕飯を食べ終えお風呂にはいった後部屋へ行き眠りについた
次の日学校へ行くと突然七海達に声をかけられた
そして屋上へ呼び出された
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
唐突にそう言われて何の事かさっぱり分からなかった
だいたい私は何か悪いことをいただろうか?
昨日の事を思い出してみる
やっぱり怒られるようなことはしていない
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
その事か…
私は真っ先に誤解を解こうとした
だが遅かった
川栄七海(かわえななみ)
川栄七海(かわえななみ)
ごめんと言ったって遅かった
私は別にキング…、
直人くんに言い寄ってなどいない
誰がそんなデマを広めたのか
考えられるのはあの二人
紗綾と美優だ
私の事が気にくわないあの二人なら
直人くんと仲良くしているところを見かけたあの二人なら
言いかねないデマだよね…
昨日の事もありぽっかり心に穴が開いてしまった気分になった
最近よくないことばかり続くので複雑な気持ちになった
廊下に出てすぐ皆が私を見て友達に耳打ちする
クラスの女子
クラスの女子
女子達
女子達
女子達
女子達
女子達
女子達
クラスの女子
クラスの女子
皆口々に私の悪口や噂話をしている
ウザいだの男好きがうつるだの勝手なことばかり言う
どうして皆は噂話が好きなんだろう
私には全く理解できない
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
女子達
女子達
女子達
クラスの女子
どうしようか迷っていたときだった
アイツらが来たのは
片桐紗綾(かたぎりさあや)
片桐紗綾(かたぎりさあや)
片桐紗綾(かたぎりさあや)
雪城美優(ゆきしろみゆ)
雪城美優(ゆきしろみゆ)
雪城美優(ゆきしろみゆ)
片桐紗綾(かたぎりさあや)
やっぱり犯人はアイツらだった
どうしても私を許せないらしい
くだらない
本当にくだらないと思う
こんなことで普通怒る?
別に私は二人に何か迷惑をかけた覚えはないし
何より私はあの時の事はきちんと二人に謝った
修学旅行のあの日
私のせいで単位を落としたと言っていた学級委員にも
ショッピングができなかったと愚痴をこぼしていた七海にも
謝った
なのになぜ悪口を言われなくてはいけないのだろう
ましてや、勝手な噂を流されなければいけないのだろう
確かに私は悪いことをしたかもしれない
でもそれはあの二人だって同じだ
責任を全部私に押し付けてきて二人で私を悪い悪いと言って
クラスに学年に全校生徒にまで広めて
どっちの方が悪いことをしているの?
ずっと同じ場所に突っ立って考えていた
東城湊(とうじょうみなと)
東城湊(とうじょうみなと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
東城湊(とうじょうみなと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
その場を離れ行く宛のない私は屋上へ向かった
屋上にいるときが一番落ち着く
一人でいても誰もなにも言わないから
だけど今日は隅の方で読書をしている男の子に声をかけられた
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
それは直人くんだった
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
少し間をあけてから私も直人くんに質問した
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
そう質問すると直人くんは黙り混んでしまった
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
直人くんはしばらく黙ってから重々しく口を開いた
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
今思うと、このときの私は何もわかっていなかったと思う
ずっと友達という存在から目をそむけてきたせいだろう
余計な質問をしてしまったのは
勿論この時直人くんは黙りこんで今度こそ口すらひいてくれなかった
その日から直人くんは私を避け始めた
そりゃそうだよね…、私が直人くんに余計なことを言っちゃったから
そうなんだよね?直人くん…?
聞きたくても聞けない
いいや、聞かない
もう、諦めよう
直人くんを好きになった事も友達になれたことも
きっと、皆のいうとおり最初から認められたことじゃなかったんだ
全部全部諦めよう
重い足どりで家へと向かう
その途中で直人くんの背中を見つけた
私は急いで近くの曲がり角を曲がった
今日は遠回りして帰ろうと思った
家に着いたのは午後6時頃
いつもなら5時には家についているのだか
遠回りしたせいで一時間も遅くなってしまった
心配していたお母さんが「華ちゃんは可愛いんだから、危ない人にからまれちゃうのよ」
なんて言ってきた
別にお母さんに心配されなくてもいい
いつものーてんきでにこにこ笑っているお母さんを見ていると
むかむかして仕方ない
今日はちょうど塾の日だった
荷物を整え自転車にまたがり夜の7時から始まる講習へ向かう
今日は苦手な公民だ
もうすぐ夏期講習も始まる
今日はその事についても説明されるだろう
家の近くにあるコンビニの曲がり角を左に曲がり、そこの坂を下る
そしてすぐにハンドルを右に動かしてそのまま真っ直ぐに進む
街灯は無く暗い道をただひたすらに進んでいく
そして突き当たりを左へ曲がってしばらくするとまたコンビニがある
そこの向かい側が塾なのだ
自転車をとめ扉をあけて、自習室へ向かう
席についてただひたすらに先生が黒板に書く言葉を写していく
分からないことがあったら手をあげて質問する
普段皆がやっている授業と変わらないことだ
長い長い講習が終わり疲れきった私は急いで家へ帰ろうとしてやめた
実は講習へ向かおうとしたときお母さんに懐中電灯の電池が切れたから買ってきて欲しいと頼まれていたのだ
仕方なく向かい側にあるコンビニへ立ち寄る
電池を手にとってレジへと向かおうとしたら後ろから声をかけられた
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
驚いた
まさかずっと避けられていた直人くんが声をかけてくるなんて
思ってもいなかったから
でも、きっとこの機会を逃したらもう二度と話せない気がして
直人くんと話すことにした
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
佐々木直人(ささきなおと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
まさかの言葉に思わず大きな声で答えてしまった
周りの人が私たちを見ている
何があったのかと言う目で
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
私がそう謝ると直人くんが
佐々木直人(ささきなおと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
佐々木直人(ささきなおと)
私たちはお互い黙りこんでしまった
私は会計がまだだったのを思い出して会計を済ませた
そのまま外に出て近くの公園へ二人で向かった
そして
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
あまりの衝撃に言葉も出なかった
まさか直人くんが虐待を受けていたなんて
ふと直人くんがいつもしていたおでこに貼ってあるガーゼを見た
毎日のようにつけていたからいつの間にかそれが直人くんの普通になっていた
でも、まさか傷を隠すためだったなんて…
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
どんな顔をして聞いたらいいのかも分からず
うつむきぎみで答えた
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
私は黙って頷いた
それは「そうなんだ」と言う意味ではなく
「ごめんね」
と言う意味だった
伝わったかは分からないが直人くんはそっと「ありがとう」と呟いた
気がつくと辺りはすっかり暗くなっていて
鳥がなく声が響き渡っていた
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
城ヶ崎華(じょうがさきはな)
佐々木直人(ささきなおと)
佐々木直人(ささきなおと)
私たちはお互いに笑いあった
直人くんに笑顔が戻ってくれて嬉しかった
そして二人で長い長い坂をゆっくりのぼって帰った
このまま今日が続いて欲しいと思った