橙樹
なぁなーくん
また歩き出した俺は、隣を歩くジェル君に話しかけられる
紫央
キス?恥ずかしいからいやだからね
橙樹
まだ何も言ってないんやけど、、、
というかもうしたやんか、と言う彼の背中をバシッと叩く
橙樹
いってぇ!!なーくん力強すぎやろ!!
紫央
ジェルくんが細すぎるからでしょ!ちゃんと食いなよ!!←
橙樹
何の話や!!!
俺に突っ込みながら涙目のジェル君を見てると笑いがこみあげてくる
、、、ジェルくんは純粋だ。
俺が非道だと少しも思わないで羊みたいに引っ付いてくる。
、、、俺が持ってないものを彼は持っている
みんなを笑わせるエンターテイナーで、からかいやすくて、天然で、純粋で。
__愛されて。
俺が苦手な人
『なーくん、俺を頼って』
、、、だけど、信じてみたい。
彼と一緒に居たら愛を見つけられるかも。
根拠もないけど
橙樹
なーくん、誕生日祝いに今度ゲーセン行こか
紫央
、、、プレゼントは?
橙樹
金欠なんや、勘弁して
紫央
、、、ゲーセンに行こうって言ってきたくせに
橙樹
ちっさいケーキなら買う余裕あるけど、、、
紫央
いーよ、無理しなくて
そう言って俺は笑う
__違うかも。
俺がジェル君と居たいだけ、かもしれない。
かもしれない、だからね?