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葬儀場
父親は会社帰りに 酔っ払った勢いで 赤信号を渡り 車に撥ねられたらしい。
祟
薊
私はそもそも父親を 他人として見ていたため 涙の一滴も流すことが できなかった。
しかし、兄よりも 声を上げて泣いている 人物がいた。
薊の母親
私のお母さんだ。
まあ好きになった人が 死んだら泣くと思うけど...
そんなに泣くかな? と当時は思った。
鵠沼家
葬儀から2週間が経過し 家の雰囲気は元に 戻りつつある。
しかしこの2週間の間に 不可解なことが起こった。
薊の母親
祟
何故か兄とお母さんが 恋人のように イチャつき始めたのだ。
薊
最初は父親が亡くなった影響で 兄を頼りにしてるのかと 考えたが、後にそれは 全く違うことを知る。
リビング
ある日、私は夜中に目が覚め 少しテレビを見て 自室に帰ろうとした。
「....‼︎....‼︎」
薊
この家では1階に お母さんの部屋、 2階に私と兄の部屋がある。
薊
私は何故か自室にいない お母さんに疑問を抱きながらも 取り敢えず上の階に足を進めた。
階段
「...よ‼︎...るの‼︎」
「だから...って‼︎」
薊
声は次第に大きくなり 私は部屋を覗こうとした
その時だった。
ドスンッ‼︎
何かが床に叩きつけられる 音を聞き、私は急いで 兄の部屋を開けた。
兄の部屋
薊
薊
そこで私が見たのは 服が乱れ床に寝転がった お母さんと覆い被さるように していた兄の姿だった。
薊
祟
祟
薊
祟
薊
私は思いっきり扉を閉め 床をドンドンと足で 鳴らしながら部屋を後にした。
リビング
あれから1週間、 私と兄は全然 会話をしていない。
お母さんはというと 良い雰囲気だったのを 邪魔されたと私を敵視しており ずっと私の存在を無視している。
そのため兄の食事は作っても 私の食事はなかった。
可哀想だと思ったのか 兄は私に食事を渡してきたが 私は受け取らずコンビニ飯の 日々が続いた。
自室
“あの件”が終わっても お母さんが兄の部屋へ 通うのは終わらなかった。
兄は毎晩お母さんを部屋に入れ 1〜2時間後にお母さんを 部屋に送り届けている。
私は艶かしい声と足音を
毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩 毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩 毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩 毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩 毎晩毎晩毎晩毎晩毎晩聞いた。
薊
薊
薊
薊
薊
今思えば精神的に おかしくなってたなって思うよ。
でも周りに助けてくれる人は 誰もいなかった。
やがて私は毎晩行われることを 事細かにノートに記して 写真も撮りそれを SNSや学校中に ばら撒いた。
何でそんなことをしようと 思ったのか分からないけど この事実を知った人に 助けてほしかったんじゃないか って今となっては思うよ。
その影響もあってか 兄は不登校になり “天才”という称号も 剥奪された。
お母さんは快楽の渦に溺れ もう兄なしでは生きていけない とまでに堕ちてしまった。
そして“あの事件”は起きた。
薊
祟
薊
薊
そう言うと彼女は ゆっくりとガスマスクを 取るように指示した。
恐る恐る俺はガスマスクを 取ると言葉を詰まらせた。
祟
薊
薊
祟
俺は深々と縛られている 彼女は謝罪をした。