.....それから、数年が経った。
復興も順調に進み、今はもうネットも大分復旧してきている。 まだ日本のヒビも少しは残っているが、十分不自由のない暮らしが出来るまでになっていた。
日本
彼は、そういって微笑をする。 「そんなことはない」 脳内で繰り返されるが、ついに口に出すことはない。
アメリカ
俺も出来る限りの微笑をしながら、そういう。 本心は笑ってなどいないかもしれないけど。
日本
俺は、日本がより魅力的に...というか、 より、大事に見えてきた。
今回の件で、俺は大量なことを学んだ。 俺の愚かさも、 皆の愚かさも、 俺の正しさも、 皆の正しさも、 大量に、学んだ。
数百年生きて、まだまだ知らないことがあるのだと少しだるく感じるが、俺はそれでも学んで生きていかなければならない。
俺は、少しだけぎこちなくなった。
日本の中に、まだ”俺の殺した”日本が残っている気がするからだ。
アメリカ
自分があまりに脆いことに気づいて、眠りも浅くなった気がする。
日本
日本
アメリカ
日本
日本
日本
日本は、時々意味不明なことを言う。 それは、前からそうだった。 世界を見透かしたような、そんなことを言う。
俺のIQが低いだけなのか、日本の頭がおかしいのか、..日本が核心を突きすぎているせいなのかは判らないが、俺はそれがいつもさっぱりわからず、適当に聞き流している。
アメリカ
アメリカ
日本
本心ではもっと頭のいいことを考えているはずなのに、 彼は、”何も知らない子供みたいに”よく笑う。
俺は今回の件で沢山の事に気が付いた。
俺の正しさも、 日本の正しさも、
日本の可笑しさも、 俺の可笑しさも、 世界の可笑しさも。
全部、....何かが目覚めたように、 あらわになった。
アメリカ
アメリカ
結局は国民次第だ。 国民は国に殺され、 国は国民に殺される。
ソ連も、 ユーゴスラビアも、 イスラエルも、 第三帝国も、 ...大日本帝国だって、
そうやって、死んだ筈だ。
アメリカ
....じゃあ、俺は?
俺は、国民を殺すのか? それとも...殺されるのか?
夜の空気が薄く、冷たく肌を撫でる。 何度も考えたことだ。 俺も、日本の様に死んでしまったら、 どうなるか。 どうしてもらえるか。
日本
愛しい君も、
カナダ
マイ・ブラザーも、
イギリス
マイ・ファザーも
ロシア
冬将軍も、
中国
アオ寄りのアカも、
俺が死んだら、何をしてくれるんだろうか?
アメリカ
アメリカ
アメリカ
アメリカは、 死が、怖くなった。
日本
日本
彼は、汗のにじむ手のひらで、 大量の錠剤をぎゅっと握った。
主
主
主
主
主
主
主
コメント
4件
神作すぎる…!!!!!!😭💖今まで読んだ小説の中で一番好きです!!🥹続きが気になって気になって仕方がなかったんです!!💕✨現実的な事が書かれていたり、暗い部分がメインなのもほんとに最高でした…!!💝ありがとうございます!!☺️✨
大好き過ぎますこのお話…!!