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よ、良かった暗い話はあまり無かった!(*-`ω´-)9 ヨッシャァ!!
最後のシーンの机がうちのと全く同じ説が…気になり過ぎて頭から離れない…
見るの遅くなりました💦更新ありがとうございます! 今回はめちゃくちゃ大家族ですごい暖かかったし、 賑やかで楽しそうだなって思いました!"(ノ*>∀<)ノ それぞれの里帰りを見ると人柄とか雰囲気とかパーティメンバーに 似てるなと思いました!続き楽しみにしています! 頑張って下さい!(๑•̀ㅂ•́)و✧
人狼ゲームの表紙絵?変えました!! ※イラスト出てきます
文字だけ前と一緒です!! ダイスナンバー1なので赤くんにしました。特に理由は無いです()
気になる方はぜひ〜
注意事項 ↓ 第1話orあらすじへGO
2023/09/20投稿
第28話
「武道家の里帰り」
黄
黄
王都から出発して約4時間。
歩きと汽車でやっと我が家の近くの公園が見えてきた。
黄
たった3ヶ月くらい会ってないだけでこんなに寂しくなるとは、やはり家族の存在は大きい。
手紙には「弟妹達には秘密にして」と書いたので、弟妹は俺が帰ってきたことを知らないはず。
驚かせてやろうとやる気を入れた。
???
足を進めようとすると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
黄
黄
???
黄
ユーマ
黄
しゃがみかけた俺にしがみつくように抱きついてきた。 黒髪黒目のこいつは7男のユーマだ。
11歳で、俺と8歳差。
ユーマ
黄
黄
ユーマ
ユーマ
黄
あっさりバレてしまったが、元気そうでなによりだ。 心做しか大きくなってる気がする。
ユーリ
ユーリ
ぎゅっとしてきたのでぎゅっとしかえすと、2秒くらいで離れられた。 ちょっと悲しい。
黄
ユーリはユーマと双子の11歳。次女だ。見た目はユーマとほぼ同じ。
ユーリ
黄
ユーリ
ほぼユーマと見た目が一緒だが、関西弁かそうでないかで見分けられる。
カタロー
黄
こちらへダダダッと走ってくるので、ユーリ達と同じように両腕をバっと広げる。
が、目の前で急ブレーキされた。
カタロー
5男のカタローは13歳。流石に子供扱いし過ぎただろうか。 言い方もカチコチしててぎこちない。
黄
変わりに頭をわしゃわしゃ撫でる。 長男と双子の兄と俺が出ていった我が家に居る中で最年長の男子はカタローだ。家のために頑張ってるらしい。
カタロー
黄
黄
黄
背負っているリュックを指さして言う。
カタロー
カタロー
ユーリ
ユーマ
黄
ユーマ
ユーリ
黄
と言いつつもこちらに手を伸ばしてるのが可愛いので2人とも片腕づつ持ち上げる。
カタロー
黄
カタロー
やっぱりこっちも可愛い。
黄
ユーマとユーリを下ろしていると、母がパタパタ走ってくるのが見えた。
母
黄
黄
母
ユーリ
母
母
黄
久しぶりに広めの家に入った気がする。王都はどこもひしめき合ってて狭い。
一応これでも由緒正しき武道家一家なので、それなりに広いし綺麗だ。
ユーマ
座布団をひっぱり出してきた。
黄
ユーリ
黄
ユーマ
黄
タッタッタッ
アリア
黄
14歳の長女のアリア。 黒髪に所々黄色が入っている。長髪で綺麗な顔立ちなのでモテてる奴だ。
アリア
そう言いながら居間の方を指さす。 俺の上の3人の兄貴達も帰っていたようだ。
黄
ユーリ
ユーマ
お土産コールがうるさいので居間でお土産を開けることにしよう。 兄貴たちにも会いたいし。
黄
ユーリ
黄
黄
黄
父
俺を見て表情がゆるむ親父。 基本家族にはでれでれだが、武道家としては指折りで、最強だ。
やっぱり会いたかった。
黄
父
パーティーのことをどう話そう。 メンバーも紹介したい。 あぁ、でもまず晩ご飯か。
父
いろいろ考えている俺に笑いながら問うてくる。
黄
黄
ガッティ
グッティ
※伏線回収
俺の上の双子の兄貴だ。23歳。 俺が初兎達と初めてあった時に電話してたのがこの2人。
実は2人も王都に住んでいて、そこの仕事に誘われて王都に行ったはずが 今俺はすっかり冒険者だ。
実質2人のおかげかもしれない。
黄
グッティ
ガッティ
黄
黄
マガール
1番上の26の兄貴。 武道家としての俺の師匠でもあるし、俺の中で最も頼れる人物だ。
おでこにある十字の傷が怖い人感を全面に押し出してしまっているが、 中身は超絶家族思いな優しい人だ。
黄
マガール
弟妹には甘えるなんてできないし、双子の兄貴らは友達みたいな感じやし、 母さん達には迷惑はかけられない。
俺の中では唯一迷惑をかけることができる相手だ。 今はメンバーもそうなりつつある。
黄
クイッ
服の裾を引っ張られる。 下を向くと、末っ子の妹がこちらを見上げていた。
ウメ
黄
10歳...つまり9歳下の末っ子ウメだ。 ちょっと変わった不思議ちゃんだが、愛されタイプだ。 なにより末っ子なので弱愛されてる。
グッティ
ほら。
黄
黄
ユーマ
アリア
ウメ
アリアがウメに向かって言うと、口角をきゅっと上げて輝かしいほどの笑顔になるウメ。
ガッティ
グッティ
黄
※全員揃ったところで少しまとめ
9人兄弟!!多い!!!
黄
俺がぽんっと手を叩くと、弟妹たちが勢いよくくいついてきた。
ユーマ
カタロー
ユーリ
ウメ
アリア
黄
これは...
超絶幸せやなぁ.....
コンコンッ
父
ガラッ
黄
黄
ふすまを開くと親父とマガール兄さんが並んで座って待っていた。 「まぁ座れ」と親父に言われたので目の前の座布団に正座する。
マガール
父
マガール兄さんが笑いを堪えながら言った言葉に親父が吹き出す。
黄
現在晩ご飯を食べてから2時間たっている。久しぶりの母さんのご飯ということで、少し枷が外れて食べすぎてしまった。
30分くらいは余裕で動けなくて心の中で焦り散らかしたが、二時間も経つとさすがに動ける。
父
マガール
黄
座り直した父を真っ直ぐ見つめる。
父
父
晩ご飯の前にこっそり「考えておいてくれ」と言われて、2時間でじっくり考えていた。
普通家を継ぐのは長男だし、親父も長男だ。
正直4男の俺には関係ないと思い込んでいたが、そんなことはなかった。
まずマガール兄さんだが、跡継ぎになる子供を持てないから、家長にはなれないのだと言われた。
1度結婚しているしその間に子供だって居た。が、妻も子も火事で亡くしてしまっている。もう一度家庭を築く気は無いそうだ。
次男三男のガッティグッティからは自分たちで事業を立ち上げたので家まで継ぐ余裕が無いと言われたらしい。
よって4男の俺に話が持ちかけられているというわけだ。
黄
黄
黄
黄
畳に頭を付けると「頭を上げてくれ」と言う声が上からとんできた。 2人の顔を見ると、なぜかほほえんでいる。
マガール
父
黄
黄
黄
黄
でも初兎達に出会ったから...
黄
黄
父
マガール
マガール
兄さんの悲しそうな顔が心にサクッと刺さる。兄さんはひとつも悪くない。 誰も悪くないのだ。
黄
黄
黄
黄
そうなるならば俺が継いで冒険者とこの武道家一家を両立したい。 どれだけ忙しくなろうが、弟たちの道が狭くなるのは耐えられない。
父
父
父
黄
黄
マガール
ほとけのベルリナ家ほどかは分からないが、このガルティアン家も歴史ある武道家一家なのだ。
祖先たちの思いだって、途絶えさせたくない。
父
親父が俺と兄さんをぐっと引き寄せて優しく抱きしめる。 優しいのに、心は苦しい。
頭に乗せられたその手が暖かい。
父
父
親父は、兄さんは、俺より何倍苦しいのだろう。
武道家として成功して、この名前に誇りを持ってて、でも継げなくて。 母さんだってどれだけ悔しいか。
黄
俺は...どうなんや?
黄
黄
王都ならば初兎の部屋にでも行って一緒にカードゲームやらを出来るけど、さすがに今は誰も相手が居ない。
ユーリ
ユーマ
ウメ
カタロー
黄
他の部屋で寝てる家族ももう寝てる頃だろう。
弟たちを寝かしつけていた頃が懐かしい。特訓の後に見る寝顔が大好きで、ずっと密かに笑顔を貰っていた。
誰も継ぐ人が居なかったら...この光景もこの家から無くなるのか。
黄
アリア
黄
アリア
お互い端に居るアリアから声をかけられてビビる。
アリア
黄
アリア
まさかのカードゲームの相手を発見。まぁ持って帰ってきてないのだが。
何を話そうか迷っていると、アリアがいきなりびっくりする話を持ち出す。
アリア
アリア
黄
衝撃だ。聞かれていたのか。
黄
アリア
アリア
アリア
黄
きっと心配はかけまいと話さなかったのだろうが、アリアにとっては隠されていたことを複雑に感じているだろう。
アリア
アリア
黄
黄
黄
アリア
微塵も知らなかった。 そんな言葉も仕草もなかったものだから。というかアリアが「継ぎたい」と思う可能性さえ頭になかった。
アリア
アリア
黄
別に俺は長女が継いでもいいと思うが...世間的にはそういうわけにもいかないのだろうか?
ガルティアン家が無くなるより良い。 それにアリアが夢を諦めるよりも絶対良い道があるのなら、そっちに進ませてやりたい。
黄
黄
アリア
アリア
「家を継ぐ」というと大黒柱になるだけでは無い。
現在ガルティアン家が経営している武道家育成所も継ぐことになるし、 兄弟や子孫、親戚を統一して道を外れてしまわないよう気にかけないといけない。
また、新しいことをしたいならそれに関する知識も必要だろう。 会社の社長みたいなものだ。
黄
黄
黄
アリア
アリア
黄
黄
黄
元会計係長のないことか、同じ歴史ある家に居るほとけとか、冷静に物事を見れるまろとかりうらとか、
初兎は...発想力が役に立つかも...?
黄
黄
アリア
アリア
黄
俺は固定概念に囚われすぎていたかもしれない。別にアリアかウメが家を継いだっていいのだから。
やっぱり家族は大切なことを教えてくれる。
黄
久しぶりに朝日で起きた。 (今日だけ)健康的な自分にテンションがすこし上がっている。
そして両腕には朝日で起きず、俺と母さんによって叩き起されたユーマとユーリが抱えられている。
父
ユーマ
ユーリ
アリア
ウメ
グッティ
ガッティ
ガッティとグッティが同時にくぁぁとあくびをする。 それに気づいたアリアとウメとこっそり笑い合った。楽しい。
父
黄
俺はくるっと半回転してみせる。
黄
カタロー
俺がユーマとユーリを抱え始めたらなぜかこいつも張り付いてきた。 まぁいいかとそのままにしている。
そしてなかなか落ちない。
ガッティ
グッティ
アリア
ウメ
黄
俺にくっついている3人組を床に下ろすと同時に、マガール兄さんが居間に入ってくる。
マガール
黄
口から魂が出てそうなほど驚く。 マガール兄さんが....
ガッティ
グッティ
黄
兄さんがエプロン着とる...!!!
マガール
ゴツンッ
茶碗を置いた兄さんからガッティ達と一緒にげんこつをくらう。結構痛い。
だってあんな顔に傷がある強面の兄さんがちょっと可愛めのエプロン着てたら初見は誰でも笑うやん...
黄
マガール
黄
マガール
グッティ
ガッティ
ユーマ
ユーリ
黄
ガッティ
黄
グッティ
父
久しぶりの家族全員集合。 親父の言葉にみんな自然と顔がほころぶ。もちろん俺も。
父
いただきます
黄
全員揃ってご飯を食べれるということがどれだけ幸せなのか、クエストをこなしてきたことでより実感している。
ぼろぼろになって帰ってきた時のご飯の美味しさとか、仲間とわいわい食べるご飯の楽しさとか、
いろんな良さがあるが、今、俺が感じているのは「暖かさ」だろう。
ここにずっと居たいけど、仲間と共に歩きたいとも思っている。
王都に戻ったら、みんなに沢山話せればええなぁ。