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A子は、普通の学校に通う、普通の生徒だった。 お父さんとお母さんがいて、クラスに仲のいい友達もいる、どこにでもいる誰かだった。

今日、この日までは

A子

(あーあ、授業だる……)

A子

(早く帰って
TELLERで遊びたいなー)

A子

(新しいストーリー
もう考えてあるんだよね)

先生

このように、
インターネットやアプリ、
SNSはとても便利ですが
同時に悪い大人もたくさんいます

A子

(そんなこと知ってるよ)

A子

(大人は同じことばっか言うよね)

チャイムの音がひびく。 教室の生徒たちは、とたんにソワソワと落ち着きがなくなり、黒板の横の時計と先生の顔を見くらべ始めた。

先生

今日の授業はここまでです

先生

みなさんも
スマホやパソコンを使うときは
よく注意しましょう

生徒たち

はーい!

A子

終わったー!疲れたぁ!

A子

早く帰ってストーリー書こう!

A子

ただいまー!

A子は玄関でそう叫び、いちもくさんに自分の部屋に入ると、通学バッグをベッドの上に放り投げた。

思いついたストーリーを忘れてしまわないように、何度も頭の中でくりかえしながら、スマホの電源を入れる。

A子

さあ、書くぞ!

A子

カバーはどんなのにしようかな?
主人公のアイコンは
かわいい女の子が良いな

A子

いまのTELLERって
画像の無断転載(むだんてんさい)
うるさいんだよねー

A子

フリーアイコンなら
自由に使っていい画像だし、
無断転載じゃないし良いよね!

A子

えーと、検索……

[検索]フリーアイコン かわいい 🔍

A子

うーん……

A子

あっ、この絵かわいい!
主人公のイメージにぴったり!

A子

これにしようっと

この時のA子は、まだ知らなかった

自分が だまされていることを

世の中には、悪い大人もたくさんいる。インターネットで知らない人と会ってはいけない。そんなことは、小学生だって知っている。

しかし、会ったこともなくて、話したこともないのに、あなたをだまそうとする人がいるのは、知っているだろうか。

悪い大人

あーあ、働きたくねえなー

悪い大人

そうだ、インターネット広告で
金をかせげば
オレは何もしなくていいな!

悪い大人

人がいっぱい見に来れば
広告の金もたくさんもらえる

悪い大人

いっぱい見に来てもらうには
どうすりゃいいかな

悪い大人

……ん?

悪い大人

今はこんなマンガやアニメが
はやっているのか

悪い大人

そうだ!人気の絵を集めたら
いっぱい人が見に来るぞ

悪い大人

何のマンガか知らないけど、
うまい絵ならなんでもいいだろう

悪い大人

ゲームの絵も、
ついでに有名人の写真も
人気がありそうな絵なら
なんでもいいや

悪い大人

画像をたくさん並べて、
あとは、検索で
たくさん人が来るように……

フリーアイコン

かわいい絵がたくさん

自由に使えます!

悪い大人

よし、こう書いておけば
人気が出るぞ

悪い大人

だまされて
本当に絵を使うバカがいても
オレの知ったことじゃ
ないもんね

悪い大人

やったー!
これで働かずに金がもらえるぞ!

そんな事があった、しばらく後。ここは、とある有名なイラストレーターの先生の仕事部屋。 先生は、いろんなゲームの絵を書く仕事が入って、毎日とてもいそがしい。

有名なイラストレーター

よし、今日のお仕事おわり!

有名なイラストレーター

新しいゲームの
イラストも書けたし……

有名なイラストレーター

ちょっと息抜きに
インターネットでもしようかな

有名なイラストレーターの先生は、そう言って仕事用のイスから立ち上がると、湯気のあがるコーヒーの入ったマグカップを片手に、スマートフォンを操作する。

有名なイラストレーター

お仕事で絵を書くなら
はやっているものを
知っておかないとね

有名なイラストレーター

子供たちに人気があるのは……

有名なイラストレーター

へえ〜、小説投稿アプリ!
今はこんなアプリがあるんだね

有名なイラストレーター

小学生や中学生が
小説を書いて発表するなんて
すごいなあ

有名なイラストレーター

……えっ?

有名なイラストレーター

あれれ!?

有名なイラストレーター

この絵、私が書いて
ゲーム会社さんに
10万円で売った絵だ!!

有名なイラストレーター

どうしよう!
契約書(けいやくしょ)だって
あるのに!

有名なイラストレーター

け、警察に相談しよう!

警察官

通話終了

通話
01:00:00

その絵は いったい何の絵だったのだろう

A子

それでね、友達がそのときね……

お母さん

アハハ!そんなこと言ったの?

お父さん

おもしろい子だな〜!

夕食を食べたあとの、いつもの時間。学校であったことを、大げさに身ぶりをまじえながら話すA子。楽しそうに話を聞く、お父さんとお母さん。

ピンポーン

玄関のインターフォンの音が、家族の時間の終わりをつげた。

郵便配達員

夜遅くにすみません
内容証明(ないようしょうめい)
の郵便です

お父さん

内容証明の手紙?
○○弁護士(べんごし)事務所?

お母さん

何かしら?
まちがいじゃないの?

お父さん

いや、A子あてだぞ

A子

えっ、私!?

A子 様 TELLERで公開しているストーリーの絵について、著作権(ちょさくけん)の所有者(しょゆうしゃ)から開示請求(かいじせいきゅう)があり、調べたところ、無断転載をしたのがA子さんであることが分かりました。 あなたのしたことは著作権の侵害(しんがい)にあたり、著作権の所有者の仕事を妨害(ぼうがい)したため、損害賠償(そんがいばいしょう)として100万円を請求(せいきゅう)します。 支払わない場合は、裁判所(さいばんしょ)で裁判をおこないますので、来て下さい。 ○○弁護士事務所

お母さん

なにをしたの、A子!

お父さん

こんな大金
うちにはないぞ!

A子

私は知らない!私じゃない!

お父さん

知らないで済むわけないだろう!

お母さん

裁判だなんて、
A子が悪いことをしたなら
負けるに決まっているじゃない!

A子

どこで拾ったか忘れたけど
フリーアイコンって
書いてあったもん!

A子

私のせいじゃないもん!

A子

ほんとだよ!信じてよぉ!

その後、A子は学校に来なくなり どうなったのかは誰も知らない

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