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高校三年になって過去に飛ぶ時間が減ってしまっていた
進路のことも考えなきゃいけないし
勉強だってちゃんとやらないと留年する可能性もある
成績は決して悪い方ではないけど特別いいわけでもない
担任からは今の状態をキープできれば進学もできると言われた
でも頭の片隅にはいつも母ちゃんの姿が浮かんで
気になって気になって仕方がなかった
丈太郎
丈太郎
明日夢
明日夢
俺に与えられている選択肢は三つ
大学に進学するか
専門学校やビジネススクールに進学するか
進学はせずに就職するか
もっと専門的なことを学べる高校を選んでいればよかった
じいちゃんが工業高校へ進んだように
高校は単純に家から一番近い場所にあったから選んだ
偏差値的にもちょうど良かったし
放課後、直ぐに帰ってじいちゃんの手伝いもできる
明日夢
明日夢
松下(担任)
そんな校則があるとは知らず
俺はかなりの衝撃を受けた
明日夢
松下(担任)
松下(担任)
明日夢
松下(担任)
松下(担任)
松下(担任)
寄り道なんてするつもりはなかった
ただ真っ先にじいちゃんのところへ行って手伝いたくて
明日夢
松下(担任)
明日夢
松下(担任)
明日夢
松下(担任)
この頃はまだじいちゃんが何を作っているのかを知らなかった
でも何か大がかりな装置を作っていることはわかっていたから
いつもお世話になっている大家さんの作業を手伝いたい
そう言って何度も担任に頭を下げた
最初は難色を示していた担任も
最終的には了承してくれて
特別に部活をせずに帰ってもいいことになった
松下(担任)
松下(担任)
松下(担任)
松下(担任)
明日夢
明日夢
この優しく理解のある松下先生が
三年間ずっと俺のクラスの担任になるとは思わなかったが
先生が俺のことをちゃんと理解してくれたおかげで
安心して帰宅することができた
生活指導の誤解から委員長に怒られたこともあったけど
その時も松下先生が助言してくれて誤解が解けた
明日夢
明日夢
何となく呟いた俺の言葉に父ちゃんが反応して
丈太郎
明日夢
その言葉で話が終わった
俺は母ちゃんを助けると決めた
まだどんな風にするかは考えていないけど
何もしなければ母ちゃんは確実に事故に遭う
意識のない中で俺を産んで
それからずっと眠ったまま……
そんな未来を変えたくて
俺は決意を固めた
これがルール違反だってことはわかっているし
じいちゃんに話せば絶対に反対される
タイムマシーンだって使用禁止になるかもしれない
だからじいちゃんにはバレないように
密かに行動をしなければいけない
明日夢
じいちゃん
明日夢
じいちゃん
明日夢
じいちゃん
通話
01:17
明日夢
明日夢
じいちゃん
じいちゃん
明日夢
じいちゃん
明日夢
明日夢
じいちゃん
じいちゃん
じいちゃんの言葉に背筋が凍る
明日夢
明日夢
タイムマシーンが使えなくなったら助けることができなくなる
それだけは何としても避けたかった
じいちゃん
明日夢
明日夢
別に今じゃなくてもいい
タイムマシーンは自由自在に好きな時代に行けるのだから
改良が終わってから助けに行くことだってできる
でもこのはやる気持ちを抑えることができなくて
じいちゃん
じいちゃん
明日夢
じいちゃん
じいちゃん
完全に心が読まれてしまった
じいちゃんは完全に俺の思惑に気づいたみたいだったけど
俺の決意は変わらない
じいちゃん
明日夢
じいちゃん
じいちゃん
明日夢
じいちゃん
じいちゃん
明日夢
明日夢
じいちゃん
こうなるともう
溢れる感情を抑えることはできなかった
明日夢
明日夢
明日夢
明日夢
明日夢
明日夢
じいちゃん
俺は外に飛び出した
頭の中はぐちゃぐちゃでどうしたらいいかわからなくなって
明日夢
駅に向かって走っていた