藍斗
………
蓮
……
涼
………
気まづい……
涼
コチラが藍斗の彼氏さん?
藍斗
う、うん……
蓮
初めまして
蓮
藍斗とお付き合いさせてもらってる蓮です
涼
へ~……
涼
藍斗の幼馴染兼先輩の涼です
蓮
幼馴染……
藍斗
そう……幼稚園生の頃から中一辺りまで近所に住んでて仲良かったんだ
蓮
中一まで?
涼
親の転勤で引っ越してたんだ
蓮
あ、なるほど
蓮
それで最近戻ってきたと
涼
そ~いうこと
涼
今は藍斗の家庭教師をやってる
蓮
家庭教師!?!
涼
うん
蓮
俺聞いてないけど!?
藍斗
あ、言ってなかったっけ
蓮
聞いてないよ
涼
大丈夫、藍斗にはもう手は出さないから
蓮
もう……?前までは手出てたってことですか?
藍斗
涼くん、誤解を生むようなこと言うのはやめて
蓮
涼くん……呼び
涼
ごめんごめん(笑)
涼
手は一切出てないよ
蓮
ほんとですか?
涼
ほんと
藍斗
ほんとだよ
蓮
信用していんですね?
涼
大丈夫大丈夫
蓮
……分かりました
藍斗
これで話は終わり、かな?
涼
一通り終わった
蓮
まだちょっと気に掛るけど
藍斗
まぁまぁ…
藍斗
ちょっと御手洗行ってくる
蓮
は~い
涼
おけ~
藍斗が御手洗に行って俺は涼さん、と2人きりになった
正直気まづい
涼
蓮くんは藍斗のどんなところに惚れたの?
蓮
え…?
き、急だな……
蓮
語ったら長くなりそうなので簡単にまとめますけど
蓮
誰に対しても優しく接するところですかね
涼
誰に対しても?
蓮
俺自慢とかでは無いですけど結構裕福な家庭に生まれたんです
蓮
親の跡継ぎだとか、色々勉強も運動も完璧で在らなければいけなくて
涼
御曹司あるあるだな
蓮
そうなんです(笑)
蓮
俺の家柄が関係してるのか、全然友達とかも出来なくて
蓮
仲良くしてくれたかと思えばその子達全員お金目当てだったりで
涼
うぉ…
蓮
正直生きていることを苦痛に思ってました
蓮
そんな時1人だけ……俺の家柄なんて気にせずに仲良くしてくれる子が居たんです
蓮
俺の家柄の話とかを聞いても接し方は全然変わらなくて
蓮
全然媚びたりもしないし、そんな子初めてで俺めっちゃ嬉しかったんです
蓮
家に帰っても跡継ぎのプレッシャーとかで自分の居場所と言っていいものがなかったんですけど、その子……藍斗のお陰で俺自身を見つめ直すことが出来て、生きていることが幸せだと思えるようになったんです
蓮
そんな日々を過ごしていたらいつの間にか藍斗の虜になってしまってて(笑)
涼
そうか……ポロポロ
蓮
え!?ちょ、涼さん!?
涼
これで納得出来る……
涼
藍斗のこと諦め切れる
蓮
え……
涼
実は昨日藍斗に告ったんだよね
蓮
え……?
涼
ま~案の定振られたけど
蓮
ホッ…
涼
彼氏くん、どんな人なんだろうって思ってたけど
涼
相手が蓮くんなら諦めがつく
涼
藍斗のこと……よろしくね
蓮
はい…!
涼
……それとね君には話しておかないといけないことがあるんだ
蓮
話……?
涼
そう……藍斗が来てから話そっか
蓮
はい、分かりました
話しておかないといけないことって……一体何なんだろう……
藍斗
ごめん、お待たせ~……
藍斗
え……?2人ともどうしたの?
涼
藍斗……ここ座って
藍斗
?うん
涼
藍斗……蓮くんに話しておかないといけないこと…あるでしょ?
藍斗
ッッ……
涼
2人の今後のためにも話し合っておいた方がいいと思う
涼
俺も協力するからさ
藍斗
………分かった
藍斗
蓮……今から話すことで気分が悪くなったりしちゃうかもしれない
藍斗
気持ち悪くなったら遠慮せず言ってね
蓮
ッッ……分かった
藍斗
俺が中一の時のお話だよ