落ちてから

おい、ドリームとかなんとか！

なぁに？

フリスクが困惑してるじゃないか、早く教えろ。

あははっ！いいよ！

ちょ、おい、お前……

大丈夫だよ、僕の大好きな兄弟。この子達なら平気だ。

おい「大好きな」要らなかっただろ、本当にトチ狂ってる…

口ではそう言ってても本気で止めに来ないところを見ると信用してるってことだよね？

…そうだと思いますよ。
センパイは、人を見極めるのが上手ですから。

フリスク、胸を張っていいんだぞ。
さぁ、よく話を聞こう。

…ありがとう。じゃあ、話すね。

僕と兄弟は、昔二つの木を守っていた。僕はポジティブの木、兄弟はネガティブの木をね。その二つの木は、この世界になくてはならない存在でどちらも同じ様にとても大事。そしてその木に実る林檎は、口にしてはいけない禁断の果実だったんだ。だけどある日、ネガティブの木を守る兄弟は、「ネガティブ」ってだけで悪いやつだと勘違いされ、落ち込んだ兄弟はその林檎を…

あ…………

ッ！！センパイ！

センパイ…！センパイ…せんぱいぃ…

…だ…じょ……だか…ら…だ…まれ…

何だ、空気を読んで全員黙ってたのに、どうした？ボス？

ボス…いや、メア…？大丈夫か…？

…！メア、メア、大丈夫、大丈夫だよ！

…大丈夫…だから…

大丈夫じゃあないだろ。平気か？

おい、ボス。言っておくが、全員お前の仲間だぞ？

どうした？おいらはおまえならたすけてもいいぞ。

ｽｰｰ‥‥メアくん？大丈夫かね？

しっ…黙れフリスク。
ここは仲間に任せよう、それが一番いい。

フリスクは悪くない、そのままでいいんだ。

あぁ、ありがとう、私等のボスを気遣ってくれて。

きょっ、きょ……だい…ごめ…

黙れ…大丈夫つってんだろォ…！

いいから続きを話してやれよ！！

あっ…ごめっ…き、兄弟…

俺はもう寝る…誰も来んなよ。

はァ………

センパイッ！！俺も…行きたいです…

はぁ…？勝手にしろ。

…っ！ありがとうございますっ！！

(…優しいなぁ。自分のトラウマを思い出したのにまだ他人を赦す余裕があるなんて…)