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切っては貼る、切っては貼る…
他人のものをコピーしたって、 色は褪せてしまう。
それが欲しくてノリを貼ったって、 いつか剥がれてしまう。
綺麗に見えても、 汚い部分は見えてしまう。
色褪せているならば、 上から手を加えてしまえばいい。
汚い所があるのなら、 切り取ってしまえばいい。
剥がれてしまうなら、 二度と剥がれないように…
自身もわからなくなるほどに、 ボンドか何かでつければいい。
そうやってきた結果が、この道だ。
…ずっと昔に作った道は、 もう修復出来ない。
だから、壊した。
今でも、ほんのちょっとの欠片は 残っているけれど。
今ある道は、基盤が見えないほどに、 紙で覆われている。
紙は薄いが、破れない。
接着剤が多いから、 ほぼ確実に剥がれない。
…剥がして欲しくない。
紙を重ねすぎたせいで、 基盤がなんの素材だったかも 覚えていない。
だけどあれは、 僕のつくった道じゃなかった。
だから脆くて脆くて…
多分、紙を全部剥がされたら
僕のこの道も、この景色さえも
なくなってしまう。