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変わらぬ日常 優衣side
花崎 優衣
（私の日常はお隣に住む綾人君こと、あやくんを起こすことから始まる。）
花崎 優衣
（小さい時からの幼なじみで、高校１年生になった今でも習慣のように続いている。）
花崎 優衣
あやくん、おはよう！
朝ですよー
朝ですよー
花崎 優衣
（スヤスヤと眠る姿を横に、いつもの習慣になっているとはいえ起こす事に申し訳なさを感じる。）
花崎 優衣
（申し訳程度に身体をゆすると、あや君はゆっくりと目を開けた。）
花崎 優衣
おはよう！遅刻しちゃうよ…？
碧瀬 綾人
…んー…
碧瀬 綾人
もう少しだけ…
花崎 優衣
ダメだよっ！ほら…起きよう？
花崎 優衣
（そう言うとあやくんは、モゾモゾと身体をゆっくりと起こした。）
花崎 優衣
（普段ではクールな立ち回りをしているあや君だけれど、朝は弱いみたいで、なんだか可愛く感じる。）
碧瀬 綾人
優衣…何笑ってるの？
花崎 優衣
ふふっ、なんでもないよ。
それより急いで準備しなきゃね！
それより急いで準備しなきゃね！
花崎 優衣
（まだ眠たいのか眠そうにあくびをしているあや君はちょっと可愛い）
花崎 優衣
（あや君のお母さんに挨拶をして2人で家を出た。）
花崎 優衣
（学校に行く道のりの間、いつも2人で登下校している。）
花崎 優衣
（学校が近づくにつれて登校している女子生徒の視線があや君に集め始められた。）
花崎 優衣
あや君の容姿は誰もが目を惹くほど整っていて、高身長でモデルのようなスタイルで、その上成績も運動さえもズバ抜けているほど。）
花崎 優衣
（欠点を探す方が難しいくらい）
花崎 優衣
（正門を潜り抜けると、たちまち周りの女の子が騒いでいた。）
女子生徒1
きゃー！朝から綾人くんを見られるなんて今日はついてるー
女子生徒2
ほんとスタイル抜群でカッコいいよねー！
花崎 優衣
（沢山の称賛の声が飛び交う中、あや君は知らん顔していた。）
花崎 優衣
流石あや君はモテモテだね！
碧瀬 綾人
…鬱陶しい、うるさい
花崎 優衣
（本当に鬱陶しいそうな顔をして返された言葉に、私は引きつった笑顔を返した。）
花崎 優衣
でもあや君がモテる理由はよく分かるよ！本当にかっこいいもん！
碧瀬 綾人
…っ
花崎 優衣
あや君、どうしたの？
花崎 優衣
顔が赤いような…
碧瀬 綾人
なんでもねーよ…
花崎 優衣
（熱でもあるのかな…）
花崎 優衣
（今は季節の変わり目だもんね…）
花崎 優衣
（体調管理、しっかりしなきゃ！）
花崎 優衣
（そんな事を思っていると、あや君に集められていた視線が隣にいた私に集められた。）
花崎 優衣
（うぅ…もしかしたら『なんであんな子が隣に歩いてるの』って言われているのかも…）
花崎 優衣
（今までも兄弟みたいにあや君と一緒にいたんだけど、何度か関係を誤解されてきた事がある。）
花崎 優衣
（その度に呼び出されて責められたこともあった…でもその度あや君は助けに来てくれた。）
女子生徒1
ねぇ、綾人くんの隣にいる子って…
女子生徒2
あぁ、幼馴染みなんだって
花崎 優衣
（うぅ…視線が痛い…）
花崎 優衣
（あや君ブスが移るから近寄るな！とか思われてるんだろうな…）
女子生徒2
凄くお似合いだよねー
女子生徒1
わかる、わかる！
女子生徒1
フランス人形みたいに可愛いよね！
女子生徒2
あそこだけ神々しいもん！
グルグルとマイナスな方向に思考を 巡らせていた優衣には…
その会話が自分を指している事に 気づいていなかった。
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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