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なんで

7 - 第6話

♥

121

2024年11月21日

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あの日から十日がたった

黄にぃはまだ見つからない

だから、僕は今日から学校を休んで探す

お金もないからちゃんと探せるのは明日までくらいかな

家の近所は探し尽くしたから行動範囲を広げてみる

家族には家出とか言えば

気にしないでしょ

でも紫くん大変か、

まぁいいや

ばいばい

帰ってくることは、ないかもね

見つかんなかったら それはそれでいいや、もう

僕にできることはない

絶対に歩いてでは来れないくらい遠い海に来た

ここは、5年前

奇跡的に家族全員で来れた最初で最後の場所

今日くらいここに居ないかな

黄にぃは覚えてないかもしれない

いや、

覚えてるか

黄にぃが家族と遊ぶなんてなかったから

きっと覚えてる

無視されてから、やっと黄にぃの気持ちがわかった気がする

黄にぃは無視されてた訳じゃないけど、気にかけてはもらえなかった

どうしても赤と僕にかまうことになるから見てもらえなかったんだ

ごめん

とか

ありがとう

とかじゃ絶対に消せないこと

もらうべき愛情をもらえなくて

我慢ばっかりして

それに慣れちゃって

自分ではわからなかったかもしれないけど、

しんどかったんだろうな

その上僕にあんなこと言われて

そりゃ傷つくよ

傷が溜まりに溜まって、僕のが致命傷になった感じ

ほんと、僕って最低だなぁ、

黄にぃ、どっかにいてくれないかな

許されるとは思ってないし、会いたくもないかもしれない

でも、

生きてることだけは確認させてほしい

生きてることさえ確認できればそれでいいから

とりあえず、探そ

どうしよっかな〜

どうも、お久しぶりです

これからどうするか困ってます

バイトのお金もなくなってきたし

流石に漫画喫茶にこれ以上いるわけにもいきません

今日は、なんとなくこの海に来た

5年前のこと、鮮明に憶えてます みんなは覚えてるか知らないけど

だって僕が家族と遊べた最後の日だもん

忘れられません

誰か探してくれないかな〜なんてありえないことを考えながら、

それでも淋しくなるんですね

やっぱり僕は家族が好きです

海って綺麗ですね

久しぶりに海に来たから

ちょっと感動しました

視界の端で、水色の髪が見えた気がした

と思ったら、

ハァッハァッ

ッえ

あッ青?

黄にぃッ

今までどこいたんだよっポロッ

心配しただろッポロポロ

え,

漫画喫茶です、

なんも危ないことしてないな?

しッしてないです

グスッ

ごめん

え?

だからっあんなこと言ってごめん!

ほんとはそんなこと思ってない

ちょっといらいらして八つ当たりしただけなのっ

そんなこと思ってないからッ嫌わないでッ

……

ポロポロ

許さない、

とでも言うと思いましたか?

へっ?

だっていらいらしてたんでしょ?

仕方ないじゃん

青ももう中学生だもんね、見られたくないものくらいあるよね

別に変なものは置いてないし、

クスッ

それは置いといて、ほんとごめん

あと、……き/

なんて?

ツ〜〜もう言わないっ//

やだ、じゃあ言ってくれないと許しませ〜ん

ウグッ

……大好きって言ってんの//

もう一生言わないからな!//

ふふっ

その反応は聞こえてて言わせただろ!

違いますよぉ~

僕も好きですよっ青ちゃん

あっ青ちゃんって呼ぶな//

僕の弟かわい

ていうかさ、

あの言葉のどこにキレたの?

数日家空けるレベルじゃないと思うんだけど

いッいや〜

それはちょっと、まぁ色々ありまして?

そのいろいろを話してくれない?

だめ?

……

黄にぃ?

もういいですよっ教えてあげます

でも自分を責めないでくださいね?

たぶん、

この作品はいかがでしたか?

121

コメント

4

ユーザー

💢💢なんでこんな素敵な作品なのにいいねがつかないなんてねぇだろ💢💢

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