"なんで人狼引いちゃったんだろ"
人狼side
拳から少しはみ出るサイズのカードに少し文句を呟いてみた。
メンバーはみんな優しくて面白くてカッコよくて、
1人1人個性が際立ってて本当に大好きだった。
なのにメンバーを殺さないといけないなんて理不尽極まりない
…そう思った途端
1人1人の各部屋に設置されていた小型テレビに文字が現れた。
人狼陣営の方へ
きっと貴殿達は襲撃を躊躇うでしょう。
しかし
もし襲撃を行わなければ_
9人全員、 まとめて処刑致します
貴殿達の懸命な判断を期待しております
"…念入りだな、"
これでメンバー全員、
9人全員で生き残るのは不可能になった。
本当に?この手で?メンバーを?
恐怖から体全体の血の気が引く気がした。
…だけどそれを遮るよう、
午前0時を告げる鐘が鳴り響いた。
人狼
物音を立てないように部屋のドアを開ける。
外は静まり返っていて、
自らの手でメンバーを殺すという実感はさらさら無かった。
???
背後から声を掛けられる。
今の時間帯に外に出ていいのは人狼だけ、
って事はこの人も、
???
???
人狼
自分も振り返って彼の目を見つめた。
全員で築き上げてきた平穏を壊したくない、
それはメンバー全員が合致しているはず。
でも殺らなきゃ皆、
???
???
人狼
人狼
ホントはあの人を襲撃したいけど、
もしその人を騎士が守ってて。
1度きりの失敗で俺達が占い師から黒出しされたら終わりだし。
???
"あの人"
と言い、彼は1つの部屋を指差しだ。
人狼
???
人狼
何言ってんのこの人
???
そう言い残して彼は去っていった。
午前0時30分
今からメンバーを殺さないといけない。
これは夢だ、悪い夢、
また夢を覚ませば幸せな日常が帰ってくる、から
そう自分に言い聞かせるけど、
手に触れる冷たくて尖っている物の感触のせいで震えが止まらなかった。
そんな状態のまま、
俺はあるメンバーの部屋で足を止めた。
重みをもった扉が軋む。
視線の先には、
失望とも諦めともとれる複雑な表情で椅子に座っているメンバーが。
人狼
彼はゆっくり立ち上がり、
両手を広げた。
嫌、殺したくない、
そう思う反面で
俺が生きるにはこれしか
なんて思う反面もあった。
人狼
無防備な腹部に突き立てたナイフが深紅の染みを広げていく。
やがて鮮血が滴り、
同時にメンバーも倒れ込んだ。
その目は生前の輝きを微慶として感じさせない。
ホントにに俺が…、
恐怖のあまり、
メンバーの部屋を飛び出した。
ごめん、本当にごめん
【犠牲者】 目黒蓮
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