誰もが心に欠けたものを持っている。 それを見ないふりして、笑うのが上手くなっただけ。 今日、その “欠片” を見せ合う時間がやってくる。
作者
pr視点
チャイムが鳴る少し前。 教室のドアが静かに開いた。
mz
……ぉはよ。
その声に、空気が止まる。 三日ぶりのまぜ太だった。 目の下のクマ。 少し痩せた頬。 でも、目だけはちゃんと前を向いていた。
pr
まぜ太!
おでは、立ち上がる。
あっとも、小さく手を挙げて笑った。
mz
…みんな、ただいま。
その一言で空気がやっと動き出した。
キーンコーンカーンコーン
1限目が始まる合図のチャイムだ
教師
みんな座れ〜?
教師
今日のテーマは
“心の欠片”。
みんな、自分の中の
“欠けてるもの”
を紙に書いて提出して。
“心の欠片”。
みんな、自分の中の
“欠けてるもの”
を紙に書いて提出して。
ざわめく教室。 冗談を言う者も、ペンを止める者もいた。
おでは、書けずにいた。 「欠けてるもの」なんて、 思い浮かべた瞬間、涙が出そうで。 あっとは静かにペンを走らせる。
『優しさを信じる勇気』
そして、まぜ太の紙には一行だけ。
『俺自身』
提出された紙を、先生が一枚ずつ見ていく。 その表情はどこか痛そうだった。
教師
みんな、ちゃんと“痛い”のに。
誰も、その痛みを見せようとしない。(ボソッ
誰も、その痛みを見せようとしない。(ボソッ
教師
次の授業から、
“欠片の共有”
を行います。
誰かの欠片を拾い、自分の心に重ねる。
それが、
“天使候補”
としての試験。
“欠片の共有”
を行います。
誰かの欠片を拾い、自分の心に重ねる。
それが、
“天使候補”
としての試験。
その言葉に、全員が息をのんだ。
放課後。 夕焼けの廊下に、俺とけちゃが二人きりになった。
kty
…無理すんなよ、?
mz
…けちゃおこそ、
kty
僕は大丈夫!まぜちが戻ってきたからね!
mz
…ありがと。けちゃの“欠片”見つけてやるから。
俺らの影が、ゆっくり重なって、 赤い光の中で静かに揺れていた。






