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主。
主。
主。
主。
主。
主。
At
At
このAtとかいう神父にオレの常套誘惑法が効かなかった数分後、 神父はオレをとある寝室に案内してくれた
At
At
Mz
At
さっきまではオレの誘惑を受けてもすんとした仏頂面が、 持ち主のいない部屋を見つめながらさみしそうに揺れており、 オレはなんだか放っておけない気がした
Mz
Mz
今まで何人もの人間を落としてきたが、こんな感覚は覚えがない
オレは、ターゲットに近づいて誘惑して、 相手に心の傷が見えればつけ込んで堕落させる、そんな淫魔だ
それなのに、なんでこいつの傷に易々と触れることに ここまで抵抗を覚えているのか、何百年も生きてきてオレは全然わからない
Mz
Mz
初めての感覚に混乱しているオレの思考回路を置き去りに、 オレの体は勝手に彼の元に向かって、 その腕にそっと触れて赤子をあやすように優しく撫でていた
At
Mz
Mz
Mz
別に落とそうと考えたわけでもないのに
脳みそが勝手に紡いだ言葉はオレのものではないのに
Mz
オレの言葉を聞いて驚いたような顔をして目を見開いたAtの綺麗な青い右目が ぶわっと赤くなった時、オレの体の奥の奥のところが一気に熱くなって、 オレは自分に突如訪れた原因不明の症状にさらに混乱する
Mz
Mz
Mz
At
Atも混乱しているのだろう、信じられないというような表情で 自分の右目を抑えているのに、その綺麗なルビーの宝玉から ホロリと涙が溢れるのをオレは見てしまった
At
その瞳からこぼれ落ちた綺麗すぎる涙は重力に従って Atの形のいい頰をなぞって伝っていき、 やがて顎にたどり着いて彼の顔から離れる
その透明な雫がオレの手の甲にぴちょんと落ちて、 熱を持った水滴はオレの心拍数をどんどんあげていく
やがて頭がくらくらしてきて、 今すぐこいつから目をそらさないと危険だと本能的に感じるのに、 オレはAtから視線を外すことができない
At
Atが口にした意味のわからない言葉はオレの混乱を増幅させ、 オレの口は思わず思ったことをそのままこぼしてしまう
Mz
オレの言葉を聞いたAtは少しだけ困ったように目を揺らしたので、 どうやら彼も相当混乱しているようだ
At
Mz
と、Atにそう返したところでオレの目眩は限界に達し、 ふらっとオレの体はそのままベッドに倒れ込む
At
ちょっと不安をにじませながらオレにそう問うAtに 「ダメかも」と返そうとした時、オレは違和感に気づく
Mz
At
お前に、オレの名前伝えたっけ?
At
目を見開いて固まったAtの返事を聞く前に、 急に到来した強すぎる感覚に耐えられなかったオレの体は 意識を遠のかせながらよく整えられた柔らかいベッドに沈んだ
At
At
俺は頭に浮かんだ疑問をそのまま口にするも、 目の前でベッドに倒れこんだMzにはすでに意識がなく、 熱にうなされている子供のように眠っていた
彼の赤らんだ頰とその肌を滑り落ちる汗、熱をはらんだ呼吸に なんだかもやもやするが、それはそうと怪我で発熱していては大変なので 部屋の外から治療用の救急箱と水を貯めた水桶を持ってきて看病してやる
At
At
体が熱くてさみしくて仕方がなくてずっと父さんの名前を呼びながら うなされていたあの頃の自分を思い出しながら、 俺はここまで感情に鈍くなってしまった自分を思い知る
でもそれに対して別に何も感じないし、 感情なんてあったところだけで傷つくだけだと俺は身を以て思い知っている
At
まだ二十歳になったばかりだというのに 骨の髄まで染み付きすぎているその価値観を疑うこともなく、 俺は水桶に布巾を浸して絞る
俺がひねったことにより布巾から追い出された水が 水桶に落ちていくちょぽちょぽという音を聞きながら、 俺は絞った布巾をMzのおでこに載せた
その後別の濡れた布巾で多すぎる汗を優しく拭いてやると、 Mzは安心したかのように安らいだ寝顔を見せながら 布巾にすり、とすりついてくる
At
奇跡的なバランスで配置されている人より大きい瞳と 少しだけ高めの鼻と小さな口をなんとはなしに眺めながら、 俺は近くの本棚から父さんがよく読んでいた本を取り出す
そのまま本を読みふけっている間に瞼が重くなって、 Tgの前ですら滅多に眠らない俺はなぜか今日会ったばかりの 素性のわからない男の目の前で居眠りをしてしまった
オレが次に意識を戻したのはすっかり日が暮れてからのことで、 静かな部屋を見回すとAtが本を片手に居眠りをしていた
Mz
同室に見知らぬ男がいるというのに無防備に眠っている彼に、 オレは呆れ返って軽くため息をつく
オレが淫魔だからいいものの、 もしこいつの命を狩りにくる別の悪魔だったとしたら一大事である
Mz
Atが眠っているのに勝手に敷地内を歩き回るのも なんだか申し訳ないのでオレがすることがなくぼーっとしていると、 部屋の扉が開いて小柄な天使が部屋に入ってきた
Mz
今まで教団長含む多くの仲間達を傷つけてきた 天使教団の崇拝対象にオレは思わず目が鋭くなるが、 オレはバレないように一瞬で繕った
Tg
At
Mz
Tg
Mz
Mz
Tg
Tg
Mz
居眠りだなんて誰だってあることなのにひどく驚いた顔をしている男性は、 オレの顔をじっと見ながら考え込む様子を見せた
Mz
Tg
Mz
この教会で、働いて見る気はない???
Mz
Tg
Tg
Tg
Mz
Mz
Tg
Mz
天使教団に属する教会に身をおくとなると 表向きは天使教団に従わねばならず、 悪魔教団の幹部としてはかなり屈辱的な事実ではある
Mz
Prに指示された今回の籠絡対象がAtで、 当のAtがあれだけ鈍感で恋愛感情に鈍い以上、 長期間この教会に身を置く口実ができるのはオレとしても都合がいい
Mz
Mz
悪魔教団の幹部の1人が表面的に従うとなると、 やはりPrに色々と確認しなければならないことがあるのは変わらないので、 オレはとりあえずこの天使からの提案を保留とすることにした
Mz
Tg
Tg
Tg
Mz
Tg
Mz
Tg
Mz
Tg
キラキラと笑顔を振りまくTgに こいつもなかなか可愛い見た目してるなと思いながら、 オレは今夜Prに連絡をとるということを決めた
Mz
Tg
Tg
Mz
Tg
Mz
Mz
そんなことを考えているオレの顔を、 Tgが底の読めない表情で見つめていることには気がつかなかった
Tg
Tg
Tg
Tg
Mz
Tgの夕飯の支度を手伝い、起きてきたAtを含む3人で食事をとったあと、 部屋で読書をするというAtと仕事があるというTgと別れ、 オレは教会裏の人気のない石段でPrと連絡をとっていた
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
いつになく高揚したように声のボリュームをあげた彼に、 オレは少し驚いて目を見開く
Mz
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Pr
Pr
Pr
Mz
Mz
Mz
Pr
Pr
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Pr
Pr
Mz
Pr
Pr
Mz
Pr
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Mz
Mz
Pr
Mz
Mz
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
Pr
Pr
Pr
Mz
Mz
Pr
Pr
Mz
Pr
Pr
Mz
Pr
Pr
Mz
Mz
Pr
Pr
Mz
Pr
そういってぷつりと通話が切れた通信媒体を見つめながら、 オレはPr様の涙があんなにも引っかかった理由を考えるが、 結局オレには何もわからなかった
Mz
Mz
Mz
コメント
13件
更新ありがとうございます!! mzちとatくんの間にどんな関係があるのか、prちゃんの涙の訳、ktyの過去などめっちゃ気になります!! 四本柱って他に誰なのかなんとなく予想はついた気がするので、これが合ってるのか確かめたいです!!続きめっちゃ楽しみです!!
見るの遅れた… 更新ありがとう!! めっちゃ話に入り込んじゃう atmzが自分の感情に気付いてなかったり、tgくんは勘?が鋭いし 四本柱って、prくん以外に誰のことを言ってるんだろう? tgくんが悪魔を許さないって言ってるのがktyくん関係だと思うから そこがめっちゃ気になる! 続き楽しみにしてる!
うわーーーーー✨️✨️✨️✨️✨️ 更新だぁーーー!!! 私にしてはめずらしく その日に見に来れたよ!!! 褒めて! mzち悪魔なのに自分の感情に 気づいてなくて、atくんも 分かってないって言うのが 好きだなぁぁぁ 2人には何があったんだろ、、? そしてtgちゃん気づいてるーー笑 お姉様が書くtgちゃんって 鈍感?あんま気づかないイメージ だったから斬新で面白い!笑 prちゃん、、、何があったんだ、、 atくんが泣いた、?時の 涙の描写がすごく好き! ほんとに天才だよー!!! いつも神作をありがとう💖💖💖 続きすごく楽しみ!