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大地
（最後に君の笑顔が）
大地
（見たかった）
数週間前
？？
…………
大地
なぁ！こんな時間に屋上（ここ）で何しようとしてるんだ？
自殺かと思った。
助けなきゃ、じゃなくて先を越されたくなかった。
だから、声をかけた。
？？
別に何もないですよ？
？？
ただ夕焼けが綺麗だと思っていただけです
大地
……
？？
……
大地
だったらさ、もっといい場所があるんだ
大地
君さえよければ一緒に来ない？
？？
？？
じゃあ、そうしようかな
大地
俺、大地。君は？
？？
俺は夕（ユウ）
夕（ユウ）
よろしくお願いします
大地
タメ口でよくね？
どっちが年上かわかんねぇし
どっちが年上かわかんねぇし
夕（ユウ）
はぁ……
それがあいつとの出会いだった。
夕（ユウ）
……随分、変なところにあるんだな
大地
ああ。だからこそ綺麗なんだよ
大地
こっちだ
大地
ほら！
夕（ユウ）
うわぁ……！
夕（ユウ）
夕（ユウ）
本当にすごいな
大地
だろ！
夕（ユウ）
ああ
夕（ユウ）
夕（ユウ）
また、ここに来てもいいか？
大地
もちろん！
大地
仲間が増えて嬉しいぜ！！
夕（ユウ）
大地
夕（ユウ）
ありがとな
そう言ったユウの微笑んだ顔に
俺は、ある感情を抱いてしまった。
大地
大地
（夕焼けも綺麗だけど……）
これが世間とは少し違った
俺の最初で最後の
恋だった｡
大地
ユウー！
夕（ユウ）
また大地じゃん…
夕（ユウ）
今日は何するの？
いつのまにか、毎日一緒にいるようになって
それが楽しくて
自分の気持ちを話すのが怖くて
大地
またあそこ行こうぜ！
夕（ユウ）
はぁ…別にいいんだけど……
大地
ツンデレ？
夕（ユウ）
は？！違うし！！
夕（ユウ）
ツンデレの意味わかってる？！
どうでもいい話ばっかして
ずっと、逃げていた。
大地
（ああ、神様）
大地
（これ以上の幸せは望まないから）
大地
（だから）
大地
（ユウと話すこの時間が）
大地
（どうか失われませんように）
男子生徒
なぁ、大地！
大地
ん？どしたの？
男子生徒
隣のクラスのイケメンの××と野球部エースの▲▲、付き合ってたらしいぜ。
大地
へー
男子生徒
男子同士のカップルって、キモくね？
大地
えっ
大地
大地
そ、そうかな……？
大地
好きになったおまえが男だったんだよ！
とかキュンキュンすると思うけど…
とかキュンキュンすると思うけど…
男子生徒
どこのフィクションだよ！
男子生徒
現実見ろよ
男子生徒
そんなふうに思うことなんてほぼないだろ
大地
あ、ああ
大地
（そういう偏見があるから）
大地
（俺みたいな人は……）
大地
はあ
大地
ここに一人で来たのは久しぶりだな
あの男子と同じことをユウが思っていたら？
ユウも男だからって俺を拒絶したら？
怖い
大地
好きな人のことを考えるのは
大地
すごく辛いな
？？
あ、大地！
大地
！！
夕（ユウ）
こっちにいたなら言ってくれれば
俺も来たのに
俺も来たのに
大地
ユウ……！
心臓が跳ねる
心が踊る
大地
（諦めなきゃ）
大地
（諦めなきゃいけないのに）
夕（ユウ）
大地？どうかした？
大地
ユウ……
大地
ごめん
夕（ユウ）
え……？
俺は
ユウの頰に唇を当てた
夕（ユウ）
……！
バシン！
夕（ユウ）
な、何すんだよ……！
大地
ごめん……
やっぱりユウも……
大地
（嫌われたな）
大地
（思ったより辛いや）
大地
大地
（でも）
これで、未練はなくなった
大地
俺、おかしいよな
大地
じゃあな、ユウ
夕（ユウ）
大地……
大地
ユウと会った日
大地
俺は死ぬ気だった
大地
ただの気まぐれで声をかけたのに
大地
あんなに苦しくなるなんて
大地
さっさとこうすれば良かった
踏切が下がる
電車が近づいてくる
大地
さよなら、ユウ
俺は踏切内に足を踏み入れた
大地
（最後に君の笑顔が）
大地
（見たかった）
夕（ユウ）
大地…！
夕（ユウ）
何でこんなことになったんだよ
夕（ユウ）
俺は大地のこと
夕（ユウ）
嫌いなんて一言も言ってないだろ
その言葉をもっと早くに聞けたらな
夕（ユウ）
早く起きろよ
ごめんな
夕（ユウ）
そしたら今度は
夕（ユウ）
俺のほうからキスするから
え……？
※この物語はフィクションです
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作品ページ
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