教室の床に落ちている本を拾った
「悲しみのその先へ」
僕
なんだ?この本
ページを開く
生き物には感情がある
その1つの「悲しみ」
それについて書かれている
僕
悲しみ...か
僕
その先?ってことは
僕
なんだろう?絶望?
???
君は絶望と解釈したんだね
僕
ーー!誰?!
???
そんなことはどうでもいい
???
何故君は悲しみの先が絶望だと
???
そう解釈したんだい?
僕
だって、悲しみって
僕
嫌なことがあった時の感情だろ
僕
だったら、その先は絶望かなって
???
なるほど...
???
ーー私の思う悲しみの先とは
???
"希望"だと思っている
僕
希望?なんで?
???
不思議かね?
???
悲しむと涙が出るだろう
???
人間とは涙を流す度に強くなる
何故だろうか
???
だが、強くなるのは肉体だけではない
???
心も強くなるのだよ
彼が言葉を紡ぐ度に耳を奪われる
僕
心が強くなる?
???
あぁ
???
人間とは希望と創作の生き物だ
???
心が強くなり希望が生まれる
???
その希望を
???
悲しみの先と言うのだと私は思う
???
悲しみという感情は
???
希望を得る1つのチャンスなのだ
僕
だけど、悲しみの先にーー
???
ーー希望があるとは限らない
僕
ーー!
???
そう言いたいのだろう?
???
それもそうだ
???
だがな、悲しみの中から
???
希望を見出す
???
その行為が悲しみの1つ先なのだよ
???
その行為の最後は希望になる
???
違うかね?
僕
確かに...
???
いいことを教えてやろう
僕
何?
???
「悲しみ」という感情は
???
「希望」にも「絶望」にも
???
変わることが出来る
???
いや
???
変えることができてしまう
???
その先を決めるのは
???
人間次第なのだ
???
その分岐点こそが
???
その人間の物語の
???
1番の山場なのだろう
???
人間は生きて希望を抱く
???
それだけで
???
自分の物語を創作しているのだ
僕
ーーー。
???
君も君の物語を創ってみせよ
???
その時は私もその物語を
???
読んでみたいーー
本を閉じた
今のがなんだったのかは
知る由もない
ただ、一つ言えることは
僕は何も変わらない
変わらないが
変えていきたいと思った
自分なりの
「悲しみのその先」
その答えを探してみたいと思った







