ある日、K県北部の村で、一人暮らしの老人が死んでいるのが発見された
首の骨が折れたことが死因であったという
屋根の修理でもしていて、足を滑らしたのだろうか?
ただ、第一発見者の話では――
第一発見者
あのじいさんは、自分の頭を自分の両手で持っている状態で倒れていたんだ
第一発見者
それはまるで――
第一発見者
何かから無理やり顔をそらしていたように見えたよ
とのことだった
ちなみに、これは公表されていない情報だが
警察が死因を調べたところ
何をどう調べても
老人が自分の手で自分の首をへし曲げたとしか考えられなかったそうだ
そのため、この事件は
『自殺』、として処理されたという
語り手
この老人は
語り手
顔を背けようとしていたのでしょうかね
終り







